【独自】フジ女性社員が社長に決死の発言「これでは27日の会見は持たない」「日枝さんのこと聞かれたどうする」《フジテレビの非公開説明会Q&A》
会見にかかわった社員まで「違います!」
1月27日、フジテレビは再度、記者会見を行う。同社の労働組合は、会長の嘉納修治氏、社長の港浩一氏に加えて、日枝久相談役の出席を求めてきたが、日枝氏は参加しないとフジテレビはアナウンスしている。
1月23日、非公開で実施されたフジテレビの社員説明会で、
「27日の記者会見が心配でならない」
「27日に今のお二人(嘉納氏、港氏)でやられるとなると非常に不安」
という社員からの懸念が繰り返し伝えられた。
「社員説明会で、出席者の多くが聞きたかったのは、なぜ1月17日の記者会見があれほどのクローズドで制限をかけたのか、その理由と誰が指示したのかという点でした。報道部門も擁するメディアとしてありえない行為だと考えたからです」
こう語るのは、非公開の社員説明会での録音データを提供してくれた、フジ関係者のAさんである。
フジテレビの嘉納会長は23日の社員説明会でこう語っている。
「基本的にちょっとそのへんが甘かった、認識も甘かったって言われると、本当その通りだなと思います。定例会見を前倒しにするっていう認識でスタートしちゃったわけですよ、単純に。そういう建てつけにおいて、定例会見の担当は広報局の管轄になるのが基本の形です」
と語った。責任の所在を、経営陣だけではなく広報局に押しつけるかのように聞こえたため、出席した社員はこう訊ねた。
「その建てつけにしたという判断で、そこを決めた決定されたメンバーはどなたでしょう」
すると嘉納会長はこう回答。
「メモをみないとはっきりわからないが……編成(局)コンプライアンス、総務(局)……すごい少人数で決めたっていうことではない」
「最終的にはわれわれで決めたわけですよ」
苦し紛れに答えた。ところがここで
「違います!」
と大声を挙げたのは、なんと会見にかかわったコンプライアンス担当の社員の一人だった。ここで嘉納会長は
「ごめん、間違ったか俺?」
と謝罪を余儀なくされた。この社員はここで、記者会見の内幕をこう説明した。
突然前倒しされた会見
「1月の31日に記者懇親会がある。それは持たないから記者会見にしましょうと散々僕らがまず言いました。それは編成も、企業広報も言いました。ここにいるメンバー言いました。最後まで(記者会見をしないことを)こだわったのは、社長もそうだし、経営の人です!」
この発言で、出席していたAさんは納得がいったという。
「経営陣が、中居さんの問題にフジが関与していることを隠蔽するため、記者会見の開催を渋っていたことがこの時点でわかったのです。クローズドではあるが記者会見を進んでやったかのように港社長らが説明したのはウソだと、ここで私ははっきりと理解しました」(Aさん)
先の記者会見にかかわった社員の発言は、以下のように続いた。
「記者懇親会やったほうがいいという判断が(経営陣から)あったから、それをなんとか説得して、1月21日に前倒ししようとなったけど、それはわれわれが説得してそうなったんです」
1月31日に予定されていた記者懇親会を21日に前倒しし、それを事実上の記者会見に移行させた事情が明かされたのだ。当時、中居さんの性加害スキャンダルは日に日に、炎上していきフジテレビの責任問題にも波及しはじめいた。事務方はそのために動いた。この社員はさらにこう語る。
「そうしたら突如、1月17日の夕方にしたいと経営が言ってきた。(21日の予定だったのに)今度はそれが準備できなくなって、拙速になった。(社長室のある)20階の港社長と一緒に、我々はまず先ほど読み上げていただいた原稿をつくりました。そしてQ&A(想定問答)も一緒につくりました。
やはり、最初から港社長も嘉納会長も真剣にやっていただければ、もっと記者会見でご自分の言葉で言うことができた。圧倒的な準備不足でした。支えた我々も悪いかもしれないが、なんでお二人が当事者意識を持てなかったのか」
会見で記者の質問に、まともに答えず逃げ回った、嘉納会長や港社長を批判したのだ。
この社員は、続けて中居さんの性加害スキャンダルを知ったときの事情をこう明かした。
「私が知ったのは12月の14日土曜日夕方です。近くのスーパーから買い物して(自宅に)帰ってきたときに、宅配便のお兄ちゃんにしては身軽だなという人がいました。週刊文春記者です。この記者に私は概要を聞きました。衝撃的な内容でした。びっくりしました。なんでこんなことが1年半放置されていたのか。誰が判断したのか、ありえない。
14日は土曜日でしたから、16日(月曜日)から緊急会議をしました。われわれ編成、企業広報、コンプライアンス推進室みんな一生懸命やりましたが、ずっと経営陣の方はですね、下から上がってくるのをずっと待ってました。僕は悲しかったのです。
僕はこの会社大好きでした。港さん(社長)は兄貴分です。上司です。ではなんで、部下である私に相談があるんだと言ってくれなかったのか。コンプライアンス推進室、法務、SNS対策部、視聴者センター、内部監査……この機能を社長はご存知なんですか? それがガバナンス不全なんですよ。それをどうかわかっていただきたい」
ここで大きな拍手が10秒以上にわたって続いた。発言した社員は港社長の部下だったという。
しどろもどろになる会長
「部下である私に、なんでちょっと相談があるんだ、ヤバいことがあるんだと、なんで言ってくれなかったのか」
こう発言した社員は、「元凶」は経営陣にあると、怒りをぶつけたのだ。
また、クローズドな記者会見の意思決定をしていた経営陣の中枢の役員のなかには、社員説明会の壇上にはあがらず、社員から隠れるように会場の後方などで聞くばかりの者もいたようだ。こう発言した社員がいる。
「この会場のサブにいらっしゃるというのはいかがなことか。ちゃんと顔を出して、ここに座って、我々の意見を目を見ながら聞くという姿勢が必要だと思うんです。今からでもいいので、この会見場に姿を現していただきたいと思います。
この中には意思決定の中心になかった方もいらっしゃるかもしれませんけれども、その方は、なぜその中心メンバーだけの(記者会見についての)意思決定を止められなかったのか、我々の前で言ってもらいたいと思います」
と訴えると、大きな拍手が2度もあがった。
嘉納会長は、「今、今話してることは本当にちゃんと受け止めて……受け止めます。そして……」としどろもどろになって、まともな答えにならなかったが、ようやく、会場の片隅にいたというある役員が姿を現し、社員を前にこう弁解した。
「すいません。そういう悪い印象を与えてしまったと思うんですけど、我々は一番後ろの席で皆さんと一緒にいて、皆さんの意見を全部聞く予定にしてました。ただ、(会場が)混み合ってきて、我々がそこにいると、邪魔だと思った。配慮不足だというとこあると思いますけども、隠れてたとか、そういうことではないんです」
この官僚的な答弁の空気感を読んだのか、1月27日に開かれる会見を、社長・会長が対応できるか危惧した女性社員からはこうした発言もあった。
「失敗しちゃいけない記者会見、生配信、生放送を3日後(1月27日)ぐらいにやらなきゃいけないわけですよね。多分4時間ぐらいかかると思うんですよ。(社員説明会の)今の時点で3時間かかってますから。
皆さんは、厳しい言葉もありましたが、自分の会社なので、結構優しい言葉で話しかけてると思います。たぶん社外の方だともっと厳しいことを、もっと意地が悪いことも聞かれると思います。
それを社長と会長で4時間緊張感を持って、言い続けるのは、結構な緊張感だと思うんですよ。今日もいろんな方が質問するなかで、『それはさっき言ったじゃないですか』とか言っておられたけど、それが拡散されることを考えると、意識していないところでどう考えているかを切り取られて(報道される)。それは我々も知っている手法だと思う」
「女子アナを紹介したことは?」
ここで経営陣は「最善の策をとりたいと思います」と答えたものの、別の社員がこう言った。
「次回(1月27日)の会見は、今の会長と社長の回答のままだと、皆さん言ってる通り、炎上するのはもう確定だと思います。
まずは今回説明されたスタンスというかマインドチェンジする必要がある。前の会見をカメラなしにいたった経緯など、第三者委員会と関係ない事柄がたくさんあるが、それらの経緯はすべて言わざるを得ないし、言うべきだと思います。そのときの取締役の方のお名前も言うべきです。
この空気を見たら、おそらく再生委員会をやるといっても、誰が信用すると思いますか? 社会はフジテレビが変わるといっても誰も信用しない。
1月27日の会見は、第三者委員会設置の表明する場だけでなくて、前回の会見が至らなかった点を反省し、皆さんの前で頭を下げる会見だと思う」
また、週刊文春の報道をもとに、中居さんの性加害スキャンダルを発端に、「フジテレビは女子アナウンサーをタレントに紹介するという文化があった」といった質問も会見で出るだろうとして、港社長に「港会」という会もあっただろうと、質問した社員がいた。この社員と港社長の一問一答は以下である。
社員「アナウンサーを仕事をうまくいかせるために紹介したという経験はありますか?」
港社長「ありません」
社員「もうちょっと具体的に教えて欲しい」
港社長「今の質問は、アナウンサーを仕事がうまくいくために、紹介したことがありますかっていうことですよね。ありません」
社員「そういう場(懇親の会)は経験したと思うんですが、そういう狙いというか、どういう意味合いで誘っていたのか?」
港社長「番組終わりとかに、番組を通じて……番組終わりになるのかな、そのときに、お腹もすくし懇親も兼ねて食事に行くという類いのことですね」
社員「今回の当事者(被害者の女性)とされる方もですね、そういう延長線上だったという話も報じられてます。通常ならば、広報でお答えしていないという形だと思うんですけど、今回は明確に否定した。これはどういう判断だったのか?」
港社長「記事の内容で、当日のその経緯が事実と違ったので、そこは訂正をしました」
社員「明確に否定した理由がわからない」
港社長「記事があのままだと、とても悪質な行為に受け取られる。そして、それは事実と違うということで、反論しました」
中居さんの性加害スキャンダルの延長線上となったいう会食接待を否定したものの、詳細に関する回答はなかった。
今回出席したAさんはこう振り返る。
「この説明会はあくまで社員向けの説明会ですから、多少は荒れたものの、まだまともだった。1月27日の会見は最初から大荒れでしょう。その対応に失敗したら、フジテレビは終わりかねない」
それを象徴するような質問が社員説明会の後半にあがった。「フジの天皇」と言われる日枝相談役の存在についてだ。
「来週の月曜日の記者会見で必ず出るであろう質問っていうのが多分あると思うんです。フジテレビには構造的な問題が一つある。それは法律的には平の取締役である1人の人物が院政を引いて、グループ会社の人事権を握っている。それに関してどう思いますかという質問が必ず来る」
「(日枝氏に)人事権があるのではないかと」
日枝氏の長期政権、独裁体制は、27日の会見でも必ず問われるだろう。だが、経営陣は
「今回のことに関しては、本当に僕らが完全に責任あると思ってます。それが今の話だとそっちへ(日枝氏に)行っちゃうってなんかどうもちょっとピンとこない」
というばかりだった。27日の会見を注視したい。
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