皆さんは小学校で九九を習って覚えていると思いますが、「9×9」よりもさらに大きな数どうしの掛け算は、どのように計算すると良いでしょうか。
今回の問題を通して、二桁の数を二乗する計算方法を思い出していきましょう。九九は算数でしたが、今回の肝になるポイントは数学の範囲のものです。使いこなすことができれば、暗算が速くなりますので、ぜひ挑戦してみてください。
問題
次の計算をしなさい。
21×21
頭の中で筆算をすると、かなり難しそうですね。
解説
この問題の答えは「441」です。
今回の問題でキーとなるのは、二乗の展開公式です。中学校で習うものでしたが、確認しておきましょう。
展開公式(二乗)
・(a+b)^2=a^2+2ab+b^2
この公式にはaとbの二種類の数字が使われています。しかし、問題では21の一種類しか登場していませんから、工夫が必要です。この工夫が最も重要なポイントですよ。
展開公式を使うために、21をキリの良い数に分解する
つまり、21を20と1に分解してa=20、b=1とすることで公式に当てはめやすくするということです。この分解する方法を活用できれば、大きな数を二乗する問題にも応用が効くようになります。
さて、計算を進めていきましょう。
21×21
=21^2
=(20+1)^2
=20^2+2×20×1+1^2
=400+40+1
=440+1
=441
今回は式の変形や途中式を丁寧に書きましたが、慣れればどんどん省略してみてください。
例えば、次の部分は省略可能ですね。
21^2、20^2+2×20×1+1^2
さらに練習を積めば、暗算で答えを求められるようになりますよ。
まとめ
今回のポイントは二乗の展開公式を利用するために、21を二つの数に分けるところでした。
そのあとは公式に当てはめて計算していくことで、複雑な計算をせずに答えを求めることができましたね。暗算で計算するには少し複雑ですが、慣れれば意外と簡単に感じるようになります。ぜひ他の問題でも練習してみてくださいね。
※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):うおうお
数学の教員免許を所持。個別指導・集団指導の学習塾で数学の講師として小学生から高校生までの指導や、小学生の宿題指導を通して算数の魅力を深堀して楽しく伝えている。現在は民間学童保育所で放課後児童支援員として勤務しながらフリーランスで受験指導もしている。
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