佐賀空港への自衛隊輸送機オスプレイ配備計画で、防衛省が当面の運行計画案を示したことに関し、佐賀県の山口祥義知事は24日の定例会見で、「実質的には(過去に示された運行計画案と)同様の内容」との説明を受けていることを明らかにした。
九州防衛局は今月、地元関係者に対し、オスプレイの離着陸回数などを説明。2016年に県に回答した1日当たり約16回は変わらなかった。一方、夜間(午後5時から同10時)については当時、目達原駐屯地から移駐するヘリ約50機と合わせて「4・48回」と回答していたが、今回はオスプレイ17機だけで「約5回」としていた。
山口知事は、防衛局から「表現方法が異なるだけで実質的に同様」「数字の作り方の問題で、基本的には(16年当時と)同じことを言っている」との報告を受けているとした。
また、昨年11月、防衛局が福岡県に対し、報道機関の問い合わせに回答を控えるよう求めるメールを送っていた問題で、山口知事は「佐賀県にもメールはあったが、(福岡県のような)縛りはなかった」と言及。「できる限り公開するという考えを伝えていたから、佐賀県には注釈がなかったと信じたい」と述べ、県の対応を防衛局が縛るべきではないとの認識を示した。
防衛省がオスプレイの追加的な安全対策として「特定の飛行時間を上回るまで一定の条件下で飛行を制限する」と説明していることに関し、山口知事は「普通は新しい方が摩耗していないと思う。もうちょっと分かりやすい言い方で説明してほしい」と語った。その上で「新車が慣れるまで、外に出さずに敷地内で点検するとか、そういうことを考えているんだろう」と、一定の理解を示した。(山口貴由)