「うちにあんたの場所はないから」

翌日の夜、父に連絡した。父からしたらあまりにも早いと思ったのだろう。「離婚てなんでや。これからどうする?とりあえずそっちに行って彼と話す」と言った。横で聞いていた母親に変わり、「こんなすぐに離婚なんて恥ずかしい。勝手に出て行ったんやから帰って来ないでよ。うちにあんたの場所はないから。だからチャラチャラ恋愛結婚なんてするもんじゃない。あんたの見る目がなかったのよ」と言われた。

義両親も離婚することに対して夫のことをを叱っていたけれど、叱り方も、その意図もまったく違う。母は、私を苦しめるために叱っているのだ。虐待の続きなのだ。今更驚きはしなかった。

そして、引っ越し先を職場近くで探し始めた。職場には離婚の事実は伝えず、土日もしっかり働けるようになったとだけ伝えた。ちょうど契約期間から正社員になるタイミングでもあったし、貯金もしていたので一人で暮らしていくことに不安は一切なかった。

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両親が家に来ることに…

私から両親に報告して終わりにしたかったが、結局、義両親に押され、私の両親が義両親の家に来ることになってしまった。

父は、夫に怒っていた。
結婚式のときに「不幸にしたら、すぐ離婚みたいなことになったら許さんぞ」と言っていたのだ。「君は『大丈夫です、幸せにします』と言ったのに約束が違うじゃないか!」と本気で怒っていた。「原因はなんや」

当然、夫は自分の浮気のことなど言えるはずもない。「僕が至らなかったんです」
「なにが至らなかったんや」
「僕が幸せにできなかったので」

お義父さんとお義母さんも「うちの息子が悪いんです。なおちゃんは若いし、子どももいないから、また別のいい方を見つけていただけたら」と平謝り。全面的に悪いと言ってくれたのだ。