6年前の2019年12月、大阪の不動産会社の社長だった山岸忍さんは、学校法人の土地取引をめぐる横領事件で、元部下や学校法人の元理事長などとともに、大阪地検特捜部に逮捕された。
向き合っていた検事の手には「逮捕状」。
予想をしていない展開だった。
「えん罪の被害にあうとは思わなかった」検察と闘う社長が語る
「えん罪で人生を狂わされるようなことがあっては絶対にいけない。私の経験をみんなに知ってほしい」
こう強く訴えるのは、大阪地検特捜部に逮捕・起訴され、その後裁判で無罪となった大手不動産会社の元社長、山岸忍さん。
違法な捜査があったとして国を相手に裁判を続けている。
裁判では、捜査を担当した検事の取り調べの映像が公開された。
そこには「検察なめんなよ」などと大声で容疑者を問いただす様子が記録されていた。
「公益の代表者」といわれる検察官と対峙する山岸さんは何を語るのか。
(大阪放送局記者 後村佳祐・首都圏局ディレクター 山本諒)
こう強く訴えるのは、大阪地検特捜部に逮捕・起訴され、その後裁判で無罪となった大手不動産会社の元社長、山岸忍さん。
違法な捜査があったとして国を相手に裁判を続けている。
裁判では、捜査を担当した検事の取り調べの映像が公開された。
そこには「検察なめんなよ」などと大声で容疑者を問いただす様子が記録されていた。
「公益の代表者」といわれる検察官と対峙する山岸さんは何を語るのか。
(大阪放送局記者 後村佳祐・首都圏局ディレクター 山本諒)
逮捕・起訴 山岸さん「何かの間違いが起こっている」
6年前の2019年12月、大阪の不動産会社の社長だった山岸忍さんは、学校法人の土地取引をめぐる横領事件で、元部下や学校法人の元理事長などとともに、大阪地検特捜部に逮捕された。
向き合っていた検事の手には「逮捕状」。
予想をしていない展開だった。
向き合っていた検事の手には「逮捕状」。
予想をしていない展開だった。
容疑は、学校法人が運営する高校の土地を山岸さんの会社に売却した際、法人の元理事長が会社から学校に支払われた21億円の手付金を、山岸さんから個人で借り入れたお金の返済にあてたとする、業務上横領の疑いだった。
山岸さん
「逮捕される1か月半ぐらい前から検察庁に呼ばれていましたけど、捜査に協力をしてあげているとずっと思っていたんですよね。ほとんど雑談だったこともあったので、雑談するなら呼ばないでくれと怒ったこともありました。それぐらい自分が狙われているとは思っていなかったんです」
「逮捕される1か月半ぐらい前から検察庁に呼ばれていましたけど、捜査に協力をしてあげているとずっと思っていたんですよね。ほとんど雑談だったこともあったので、雑談するなら呼ばないでくれと怒ったこともありました。それぐらい自分が狙われているとは思っていなかったんです」
「逮捕後、弁護士から起訴されると聞いていたので、早く起訴してほしいと思っていました。当時は、法律の知識がなくて、起訴されたら保釈してもらえるものだと思っていたんですよね」
逮捕後、山岸さんは一貫して横領事件への関与を否定していた。
しかし、特捜部は元部下が山岸さんの関与を認める供述をしたことを柱に山岸さんを起訴。
考えていた保釈は認められず、勾留は続いた。
山岸さんは、関与を認める“うその供述”をすれば保釈されるのではないかと何度も考えたが、認めることはしなかった。
しかし、特捜部は元部下が山岸さんの関与を認める供述をしたことを柱に山岸さんを起訴。
考えていた保釈は認められず、勾留は続いた。
山岸さんは、関与を認める“うその供述”をすれば保釈されるのではないかと何度も考えたが、認めることはしなかった。
山岸さん
「何かの間違いが起こっているだろうと思いました。真実は自分が一番よく知っているんですよ。私は横領に関わっていないので、こんな真実は明かされると思っていました。本当に大変な戦いなんですけど、僕が真実を話したら無罪になるだろうとしか思っていなかったです」
「何かの間違いが起こっているだろうと思いました。真実は自分が一番よく知っているんですよ。私は横領に関わっていないので、こんな真実は明かされると思っていました。本当に大変な戦いなんですけど、僕が真実を話したら無罪になるだろうとしか思っていなかったです」
検事の取り調べ「真実と異なる供述をさせる可能性」無罪
そして、2021年10月、大阪地方裁判所は「元部下の供述は変遷しており信用できず、客観的な証拠とも整合しない」と判断。
田渕検事の取り調べが、元部下に真実と異なる供述をさせる可能性があるなどと批判し、山岸さんを無罪とした。
田渕検事の取り調べが、元部下に真実と異なる供述をさせる可能性があるなどと批判し、山岸さんを無罪とした。
「真実と異なる供述をさせる可能性」とはどういうことなのか。
この刑事裁判に至る中で、山岸さんは、横領事件を捜査した大阪地検特捜部の検事の取り調べの録音・録画の書き起こしを目にする。
書き起こしは弁護士に依頼して作成し、その費用は数千万円にのぼったというが、すべて山岸さんが負担した。
この書き起こしによって、元部下がどのようにして山岸さんの事件への関与を認める供述をしたのかが明らかになった。
元部下と検事とのやりとりを見た山岸さんは、驚きとともに気持ちが楽になったと話す。
この刑事裁判に至る中で、山岸さんは、横領事件を捜査した大阪地検特捜部の検事の取り調べの録音・録画の書き起こしを目にする。
書き起こしは弁護士に依頼して作成し、その費用は数千万円にのぼったというが、すべて山岸さんが負担した。
この書き起こしによって、元部下がどのようにして山岸さんの事件への関与を認める供述をしたのかが明らかになった。
元部下と検事とのやりとりを見た山岸さんは、驚きとともに気持ちが楽になったと話す。
山岸さん
「なぜ自分が逮捕されたのかがわかってくるわけですよね。元部下がうそをつかされたことに気づいたんです。書き起こしを見て、勾留生活がどんどん楽になっていった。テレビドラマとか映画とかじゃなくて、本当にこういうことがあるんだなと」
「なぜ自分が逮捕されたのかがわかってくるわけですよね。元部下がうそをつかされたことに気づいたんです。書き起こしを見て、勾留生活がどんどん楽になっていった。テレビドラマとか映画とかじゃなくて、本当にこういうことがあるんだなと」
元部下は、逮捕前の任意の取り調べで山岸さんの関与を認めたが、逮捕後、関与を否定。
これに対して、特捜部の田渕大輔検事が「あなたはプレサンスの評判をおとしめた大罪人ですよ。山岸さんの会社が今回の風評被害で株価が下がったとかになれば、あなたはその損害を賠償できます?10億、20億じゃすまないですよね。それを背負う覚悟でいま話をしていますか」などと迫っていた。
元部下はその後再び、山岸さんの関与を認める供述に転じる。
しかし、山岸さんを無罪とした判決では、「田渕検事の発言は、元部下に対し、必要以上に強く責任を感じさせ、その責任を免れようとして真実とは異なる内容の供述に及ぶことに、強い動機を生じかねさせない」と指摘し、供述の変遷の一因になった可能性を否定できないと判断したのだった。
山岸さんは無罪となったが、みずからが立ち上げ、1600億円を超える売り上げがあった会社を事件によって去ることになる。
これに対して、特捜部の田渕大輔検事が「あなたはプレサンスの評判をおとしめた大罪人ですよ。山岸さんの会社が今回の風評被害で株価が下がったとかになれば、あなたはその損害を賠償できます?10億、20億じゃすまないですよね。それを背負う覚悟でいま話をしていますか」などと迫っていた。
元部下はその後再び、山岸さんの関与を認める供述に転じる。
しかし、山岸さんを無罪とした判決では、「田渕検事の発言は、元部下に対し、必要以上に強く責任を感じさせ、その責任を免れようとして真実とは異なる内容の供述に及ぶことに、強い動機を生じかねさせない」と指摘し、供述の変遷の一因になった可能性を否定できないと判断したのだった。
山岸さんは無罪となったが、みずからが立ち上げ、1600億円を超える売り上げがあった会社を事件によって去ることになる。
国を相手に提訴 取り調べの録音・録画の開示求める
山岸さんは捜査の実態を明らかにするため、無罪確定後、2022年3月に国を相手に裁判を起こす。
訴えでは、田渕検事が山岸さんの関与を否定していた元部下に対して「会社の損害を賠償できるのか。10億、20億では済まない」などと脅して、山岸さんとの共謀があったとする事実と異なる供述を強要したと主張している。
そのうえで、山岸さんは違法な取り調べによっておよそ8か月間勾留されたうえ、社長の辞任を余儀なくされ、会社の株価も急落して安値で会社を手放さざるを得なくなったなどとして、国に対し7億7000万円の賠償を求めている。
これに対して国は「捜査の結果、逮捕に問題はなかった」などと主張し、訴えを退けるよう求めている。
この民事裁判の中で、山岸さんは取り調べの録音・録画の映像を、証拠として提出するよう国に請求し、さらに法廷での公開を求めた。
そのうえで、山岸さんは違法な取り調べによっておよそ8か月間勾留されたうえ、社長の辞任を余儀なくされ、会社の株価も急落して安値で会社を手放さざるを得なくなったなどとして、国に対し7億7000万円の賠償を求めている。
これに対して国は「捜査の結果、逮捕に問題はなかった」などと主張し、訴えを退けるよう求めている。
この民事裁判の中で、山岸さんは取り調べの録音・録画の映像を、証拠として提出するよう国に請求し、さらに法廷での公開を求めた。
2024年10月、最高裁判所は田渕検事の取り調べの様子の映像、およそ18時間分を山岸さん側に提出するよう国に命じる決定をした。
草野耕一裁判長は「映像には口調や表情、身ぶりなどが記録され、正確性が担保されていて、必要性が高い」と判断。
取り調べの映像は刑事手続き以外での使用が制限されていて、最高裁判所が民事裁判での開示を認めたのは初めてのことだった。
草野耕一裁判長は「映像には口調や表情、身ぶりなどが記録され、正確性が担保されていて、必要性が高い」と判断。
取り調べの映像は刑事手続き以外での使用が制限されていて、最高裁判所が民事裁判での開示を認めたのは初めてのことだった。
静まる法廷 「不適正」と認定された取り調べは
そして、12月20日大阪地方裁判所。
裁判を起こしてから2年半あまりがたち、ようやく山岸さんが求めていた録音・録画の映像が法廷で再生された。
山岸さんの元部下に対する田渕検事の取り調べのおよそ25分間。
映像では、元部下が田渕検事と机を挟んで向かい合って座っている。
元部下に対して、取り調べに関する情報を社内で口裏合わせをしたため、山岸さんの関与を否定する供述に変わったのではないかと質問する様子が記録されていた。
法廷には、検事が問い詰める声が響いた。
元部下が口裏合わせはしていないと主張すると…
裁判を起こしてから2年半あまりがたち、ようやく山岸さんが求めていた録音・録画の映像が法廷で再生された。
山岸さんの元部下に対する田渕検事の取り調べのおよそ25分間。
映像では、元部下が田渕検事と机を挟んで向かい合って座っている。
元部下に対して、取り調べに関する情報を社内で口裏合わせをしたため、山岸さんの関与を否定する供述に変わったのではないかと質問する様子が記録されていた。
法廷には、検事が問い詰める声が響いた。
元部下が口裏合わせはしていないと主張すると…
「なんでうそついたの。うそだろ。今のがうそじゃなかったら何がうそなんですか」
その後も大きな声で追及を続ける。
「こんな見え透いたうそをついてまだ弁解するか。なんだ、その悪びれもしない顔は。悪いと思ってんのか。思ってんのか。悪いと思ってるんですか」
さらに…
「慎重に慎重を重ねて、証拠を集めて、その上であなたほどの人間を逮捕してるんだ。検察なめんなよ。命懸けてるんだよ、俺たちは」
田渕検事はこれまでの裁判の証人尋問でみずからの取り調べについて「大きな声で長い時間追及したのは不穏当だった。検察の目的を理解してもらい、真摯(しんし)に取り調べに向き合ってほしいと思った」などと述べている。
今回の取り調べについて、最高検察庁は「不適正」と認定し、田渕検事に対して指導が行われた。
この裁判は、国に賠償責任があるかどうかを判断する「中間判決」が、ことし3月21日に言い渡される。
さらに、山岸さんは、違法な取り調べを行ったとして、田渕検事を被告として特別公務員暴行陵虐の疑いで刑事裁判を開くよう求める「付審判請求」を行った。
これについて、大阪高等裁判所は「およそ50分にわたってほぼ一方的に責め続け、検察官に迎合するうその供述を誘発する危険性が大きい」と指摘し、裁判を開くことを決めた。
今回の取り調べについて、最高検察庁は「不適正」と認定し、田渕検事に対して指導が行われた。
この裁判は、国に賠償責任があるかどうかを判断する「中間判決」が、ことし3月21日に言い渡される。
さらに、山岸さんは、違法な取り調べを行ったとして、田渕検事を被告として特別公務員暴行陵虐の疑いで刑事裁判を開くよう求める「付審判請求」を行った。
これについて、大阪高等裁判所は「およそ50分にわたってほぼ一方的に責め続け、検察官に迎合するうその供述を誘発する危険性が大きい」と指摘し、裁判を開くことを決めた。
最高検察庁はNHKの取材に対して次のようにコメントしている。
「検察の活動は国民の信頼という基盤に支えられてこそのものであって、取り調べの適正確保は喫緊の課題です。日々の業務を通じての指導はもちろんのこと、研修の機会等を通じ、指導育成を図っているほか、取り調べについて不満等の申し入れがあった場合には、所要の調査を行って必要な措置を講じています。個別案件に関する捜査・公判の具体的内容に関わることはお答えできませんが、取り調べが不適正であるというそしりを受けることがないよう、より効果的な指導を行うなど取り組みを進めてまいりたいと考えております」
山岸さんは、弁護団の協力を得ながら、取り調べの録音・録画から「不適正」な取り調べが行われていたことを見つけて無罪を勝ち取り、その後、民事裁判の法廷での公開まで結びつけたが、そこには多くの時間と費用がかかった。
山岸さん
「日本の司法の仕組みは、こっちに圧倒的に不利なスキームになっていますよね。私には経済力があり、そのうえに成り立っている精神力で戦うことができましたが、たぶん普通の人では無理だと思います。戦いに勝つために、なんでもやろうと思いました」
「日本の司法の仕組みは、こっちに圧倒的に不利なスキームになっていますよね。私には経済力があり、そのうえに成り立っている精神力で戦うことができましたが、たぶん普通の人では無理だと思います。戦いに勝つために、なんでもやろうと思いました」
村木厚子さん「私の事件の時とよく似ている」
検察の取り調べの録音・録画は、裁判員裁判で検事が自白を強要したかなどが争われ、審理が長期化することを防ぐ目的で導入された。
検察は、取り調べのすべての過程の録音・録画については「容疑者の供述が得られなくなり、真相解明が困難になるおそれが強い」として反対していた。
しかし、元厚生労働事務次官の村木厚子さんが無罪になった事件など、一連の不祥事をきっかけにした刑事司法改革で、裁判員裁判の対象事件と検察の独自捜査事件を対象に、原則として取り調べのすべての過程を録音・録画することが義務づけられた。
当時、厚生労働省の局長だった村木厚子さんは、障害者団体向けの郵便割引制度を悪用しようとした団体のためにうその証明書を発行したとして、大阪地検特捜部に逮捕・起訴されたが、2010年9月、無罪となった。
検察は、取り調べのすべての過程の録音・録画については「容疑者の供述が得られなくなり、真相解明が困難になるおそれが強い」として反対していた。
しかし、元厚生労働事務次官の村木厚子さんが無罪になった事件など、一連の不祥事をきっかけにした刑事司法改革で、裁判員裁判の対象事件と検察の独自捜査事件を対象に、原則として取り調べのすべての過程を録音・録画することが義務づけられた。
当時、厚生労働省の局長だった村木厚子さんは、障害者団体向けの郵便割引制度を悪用しようとした団体のためにうその証明書を発行したとして、大阪地検特捜部に逮捕・起訴されたが、2010年9月、無罪となった。
村木さんのえん罪事件を受けて法務省は2011年に法律の改正などを議論する法制審議会の特別部会を設置し、村木さんも委員として参加して取り調べの録音・録画の義務化に関わった。
今回の取り調べをどう見るのか。
今回の取り調べをどう見るのか。
村木さん
「私の事件の時と本当によく似ていると思いました。今、こういう取り調べを検事がやっているのを見ると、本当に情けないし、調べられている方は本当につらいでしょうね」
「私の事件の時と本当によく似ていると思いました。今、こういう取り調べを検事がやっているのを見ると、本当に情けないし、調べられている方は本当につらいでしょうね」
取り調べの映像が法廷で流されたことについては、「今まではひどい取り調べだと訴えても証拠がなく、密室で誰も真実はわからなかった。それが、証拠が残るようになったという意味では、本当に価値は大きいと思います」と話す。
一方で、村木さんは制度の不備を指摘している。
具体的には、任意の取り調べが録音・録画の対象になっていないことや、録音・録画された映像も刑事裁判では、検察が供述調書を証拠として出さない限り公開されないことなどを挙げる。
一方で、村木さんは制度の不備を指摘している。
具体的には、任意の取り調べが録音・録画の対象になっていないことや、録音・録画された映像も刑事裁判では、検察が供述調書を証拠として出さない限り公開されないことなどを挙げる。
村木さん
「司法の世界は閉鎖的なんですけど制度自体は国民のためのものなので、もっと国民の目に見えるような仕掛けを取り入れていくことが大事だと思います。私の事件の時の検察の反省は、検察も間違う、失敗する、それを素直に認めて、無理を重ねない組織になるということだったんですね。だからこそ原点に返って、間違えが起きない仕掛けを入れるのが、自分たちのためにも大事だということを、もう1回認識してほしいと思います」
「司法の世界は閉鎖的なんですけど制度自体は国民のためのものなので、もっと国民の目に見えるような仕掛けを取り入れていくことが大事だと思います。私の事件の時の検察の反省は、検察も間違う、失敗する、それを素直に認めて、無理を重ねない組織になるということだったんですね。だからこそ原点に返って、間違えが起きない仕掛けを入れるのが、自分たちのためにも大事だということを、もう1回認識してほしいと思います」
山岸さんは新たな一歩を踏み出す
山岸さんは、新たに会社を始めるとともに、自身の体験を語る活動を始めている。
裁判を続けながら今、何を思うのか。
裁判を続けながら今、何を思うのか。
山岸さん
「不祥事が起こったら検証をするのは、民間企業では当たり前ですよね。だからこの裁判を始めました。えん罪で人生を狂わされるようなことがあっては絶対にいけないと思っています。簡単にいえば、経済力と精神力があったら何ともなくて、経済力がなかったら人生狂うのかという話しになってしまう」
「不祥事が起こったら検証をするのは、民間企業では当たり前ですよね。だからこの裁判を始めました。えん罪で人生を狂わされるようなことがあっては絶対にいけないと思っています。簡単にいえば、経済力と精神力があったら何ともなくて、経済力がなかったら人生狂うのかという話しになってしまう」
「法の前ではみんな平等と言いますが、現実は全く違うじゃないですか。こんなおかしいことはないですよね。みんなえん罪の被害にはあわないだろうと思っていると思うし、私も思っていました。興味がない人、法律に関する知識がない人ほど危険だと思います。だからみなさんに興味をもってほしいと思っています」
(1月27日 クローズアップ現代で放送予定)
大阪放送局記者
後村佳祐
2017年入局
奈良局を経て現在は司法を担当
後村佳祐
2017年入局
奈良局を経て現在は司法を担当
首都圏コンテンツセンターディレクター
山本諒
2017年入局
福岡局、おはよう日本を経て現部署
山本諒
2017年入局
福岡局、おはよう日本を経て現部署
WEB
特集 「えん罪の被害にあうとは思わなかった」検察と闘う社長が語る
「えん罪で人生を狂わされるようなことがあっては絶対にいけない。私の経験をみんなに知ってほしい」
こう強く訴えるのは、大阪地検特捜部に逮捕・起訴され、その後裁判で無罪となった大手不動産会社の元社長、山岸忍さん。
違法な捜査があったとして国を相手に裁判を続けている。
裁判では、捜査を担当した検事の取り調べの映像が公開された。
そこには「検察なめんなよ」などと大声で容疑者を問いただす様子が記録されていた。
「公益の代表者」といわれる検察官と対峙する山岸さんは何を語るのか。
(大阪放送局記者 後村佳祐・首都圏局ディレクター 山本諒)
逮捕・起訴 山岸さん「何かの間違いが起こっている」
容疑は、学校法人が運営する高校の土地を山岸さんの会社に売却した際、法人の元理事長が会社から学校に支払われた21億円の手付金を、山岸さんから個人で借り入れたお金の返済にあてたとする、業務上横領の疑いだった。
山岸さん
「逮捕される1か月半ぐらい前から検察庁に呼ばれていましたけど、捜査に協力をしてあげているとずっと思っていたんですよね。ほとんど雑談だったこともあったので、雑談するなら呼ばないでくれと怒ったこともありました。それぐらい自分が狙われているとは思っていなかったんです」
「逮捕される1か月半ぐらい前から検察庁に呼ばれていましたけど、捜査に協力をしてあげているとずっと思っていたんですよね。ほとんど雑談だったこともあったので、雑談するなら呼ばないでくれと怒ったこともありました。それぐらい自分が狙われているとは思っていなかったんです」
「逮捕後、弁護士から起訴されると聞いていたので、早く起訴してほしいと思っていました。当時は、法律の知識がなくて、起訴されたら保釈してもらえるものだと思っていたんですよね」
逮捕後、山岸さんは一貫して横領事件への関与を否定していた。
しかし、特捜部は元部下が山岸さんの関与を認める供述をしたことを柱に山岸さんを起訴。
考えていた保釈は認められず、勾留は続いた。
山岸さんは、関与を認める“うその供述”をすれば保釈されるのではないかと何度も考えたが、認めることはしなかった。
しかし、特捜部は元部下が山岸さんの関与を認める供述をしたことを柱に山岸さんを起訴。
考えていた保釈は認められず、勾留は続いた。
山岸さんは、関与を認める“うその供述”をすれば保釈されるのではないかと何度も考えたが、認めることはしなかった。
山岸さん
「何かの間違いが起こっているだろうと思いました。真実は自分が一番よく知っているんですよ。私は横領に関わっていないので、こんな真実は明かされると思っていました。本当に大変な戦いなんですけど、僕が真実を話したら無罪になるだろうとしか思っていなかったです」
「何かの間違いが起こっているだろうと思いました。真実は自分が一番よく知っているんですよ。私は横領に関わっていないので、こんな真実は明かされると思っていました。本当に大変な戦いなんですけど、僕が真実を話したら無罪になるだろうとしか思っていなかったです」
検事の取り調べ「真実と異なる供述をさせる可能性」無罪
そして、2021年10月、大阪地方裁判所は「元部下の供述は変遷しており信用できず、客観的な証拠とも整合しない」と判断。
田渕検事の取り調べが、元部下に真実と異なる供述をさせる可能性があるなどと批判し、山岸さんを無罪とした。
田渕検事の取り調べが、元部下に真実と異なる供述をさせる可能性があるなどと批判し、山岸さんを無罪とした。
「真実と異なる供述をさせる可能性」とはどういうことなのか。
この刑事裁判に至る中で、山岸さんは、横領事件を捜査した大阪地検特捜部の検事の取り調べの録音・録画の書き起こしを目にする。
書き起こしは弁護士に依頼して作成し、その費用は数千万円にのぼったというが、すべて山岸さんが負担した。
この書き起こしによって、元部下がどのようにして山岸さんの事件への関与を認める供述をしたのかが明らかになった。
元部下と検事とのやりとりを見た山岸さんは、驚きとともに気持ちが楽になったと話す。
この刑事裁判に至る中で、山岸さんは、横領事件を捜査した大阪地検特捜部の検事の取り調べの録音・録画の書き起こしを目にする。
書き起こしは弁護士に依頼して作成し、その費用は数千万円にのぼったというが、すべて山岸さんが負担した。
この書き起こしによって、元部下がどのようにして山岸さんの事件への関与を認める供述をしたのかが明らかになった。
元部下と検事とのやりとりを見た山岸さんは、驚きとともに気持ちが楽になったと話す。
山岸さん
「なぜ自分が逮捕されたのかがわかってくるわけですよね。元部下がうそをつかされたことに気づいたんです。書き起こしを見て、勾留生活がどんどん楽になっていった。テレビドラマとか映画とかじゃなくて、本当にこういうことがあるんだなと」
「なぜ自分が逮捕されたのかがわかってくるわけですよね。元部下がうそをつかされたことに気づいたんです。書き起こしを見て、勾留生活がどんどん楽になっていった。テレビドラマとか映画とかじゃなくて、本当にこういうことがあるんだなと」
元部下は、逮捕前の任意の取り調べで山岸さんの関与を認めたが、逮捕後、関与を否定。
これに対して、特捜部の田渕大輔検事が「あなたはプレサンスの評判をおとしめた大罪人ですよ。山岸さんの会社が今回の風評被害で株価が下がったとかになれば、あなたはその損害を賠償できます?10億、20億じゃすまないですよね。それを背負う覚悟でいま話をしていますか」などと迫っていた。
元部下はその後再び、山岸さんの関与を認める供述に転じる。
しかし、山岸さんを無罪とした判決では、「田渕検事の発言は、元部下に対し、必要以上に強く責任を感じさせ、その責任を免れようとして真実とは異なる内容の供述に及ぶことに、強い動機を生じかねさせない」と指摘し、供述の変遷の一因になった可能性を否定できないと判断したのだった。
山岸さんは無罪となったが、みずからが立ち上げ、1600億円を超える売り上げがあった会社を事件によって去ることになる。
これに対して、特捜部の田渕大輔検事が「あなたはプレサンスの評判をおとしめた大罪人ですよ。山岸さんの会社が今回の風評被害で株価が下がったとかになれば、あなたはその損害を賠償できます?10億、20億じゃすまないですよね。それを背負う覚悟でいま話をしていますか」などと迫っていた。
元部下はその後再び、山岸さんの関与を認める供述に転じる。
しかし、山岸さんを無罪とした判決では、「田渕検事の発言は、元部下に対し、必要以上に強く責任を感じさせ、その責任を免れようとして真実とは異なる内容の供述に及ぶことに、強い動機を生じかねさせない」と指摘し、供述の変遷の一因になった可能性を否定できないと判断したのだった。
山岸さんは無罪となったが、みずからが立ち上げ、1600億円を超える売り上げがあった会社を事件によって去ることになる。
国を相手に提訴 取り調べの録音・録画の開示求める
山岸さんは捜査の実態を明らかにするため、無罪確定後、2022年3月に国を相手に裁判を起こす。
訴えでは、田渕検事が山岸さんの関与を否定していた元部下に対して「会社の損害を賠償できるのか。10億、20億では済まない」などと脅して、山岸さんとの共謀があったとする事実と異なる供述を強要したと主張している。
そのうえで、山岸さんは違法な取り調べによっておよそ8か月間勾留されたうえ、社長の辞任を余儀なくされ、会社の株価も急落して安値で会社を手放さざるを得なくなったなどとして、国に対し7億7000万円の賠償を求めている。
これに対して国は「捜査の結果、逮捕に問題はなかった」などと主張し、訴えを退けるよう求めている。
この民事裁判の中で、山岸さんは取り調べの録音・録画の映像を、証拠として提出するよう国に請求し、さらに法廷での公開を求めた。
そのうえで、山岸さんは違法な取り調べによっておよそ8か月間勾留されたうえ、社長の辞任を余儀なくされ、会社の株価も急落して安値で会社を手放さざるを得なくなったなどとして、国に対し7億7000万円の賠償を求めている。
これに対して国は「捜査の結果、逮捕に問題はなかった」などと主張し、訴えを退けるよう求めている。
この民事裁判の中で、山岸さんは取り調べの録音・録画の映像を、証拠として提出するよう国に請求し、さらに法廷での公開を求めた。
2024年10月、最高裁判所は田渕検事の取り調べの様子の映像、およそ18時間分を山岸さん側に提出するよう国に命じる決定をした。
草野耕一裁判長は「映像には口調や表情、身ぶりなどが記録され、正確性が担保されていて、必要性が高い」と判断。
取り調べの映像は刑事手続き以外での使用が制限されていて、最高裁判所が民事裁判での開示を認めたのは初めてのことだった。
草野耕一裁判長は「映像には口調や表情、身ぶりなどが記録され、正確性が担保されていて、必要性が高い」と判断。
取り調べの映像は刑事手続き以外での使用が制限されていて、最高裁判所が民事裁判での開示を認めたのは初めてのことだった。
静まる法廷 「不適正」と認定された取り調べは
そして、12月20日大阪地方裁判所。
裁判を起こしてから2年半あまりがたち、ようやく山岸さんが求めていた録音・録画の映像が法廷で再生された。
山岸さんの元部下に対する田渕検事の取り調べのおよそ25分間。
映像では、元部下が田渕検事と机を挟んで向かい合って座っている。
元部下に対して、取り調べに関する情報を社内で口裏合わせをしたため、山岸さんの関与を否定する供述に変わったのではないかと質問する様子が記録されていた。
法廷には、検事が問い詰める声が響いた。
元部下が口裏合わせはしていないと主張すると…
裁判を起こしてから2年半あまりがたち、ようやく山岸さんが求めていた録音・録画の映像が法廷で再生された。
山岸さんの元部下に対する田渕検事の取り調べのおよそ25分間。
映像では、元部下が田渕検事と机を挟んで向かい合って座っている。
元部下に対して、取り調べに関する情報を社内で口裏合わせをしたため、山岸さんの関与を否定する供述に変わったのではないかと質問する様子が記録されていた。
法廷には、検事が問い詰める声が響いた。
元部下が口裏合わせはしていないと主張すると…
「なんでうそついたの。うそだろ。今のがうそじゃなかったら何がうそなんですか」
その後も大きな声で追及を続ける。
「こんな見え透いたうそをついてまだ弁解するか。なんだ、その悪びれもしない顔は。悪いと思ってんのか。思ってんのか。悪いと思ってるんですか」
さらに…
「慎重に慎重を重ねて、証拠を集めて、その上であなたほどの人間を逮捕してるんだ。検察なめんなよ。命懸けてるんだよ、俺たちは」
田渕検事はこれまでの裁判の証人尋問でみずからの取り調べについて「大きな声で長い時間追及したのは不穏当だった。検察の目的を理解してもらい、真摯(しんし)に取り調べに向き合ってほしいと思った」などと述べている。
今回の取り調べについて、最高検察庁は「不適正」と認定し、田渕検事に対して指導が行われた。
この裁判は、国に賠償責任があるかどうかを判断する「中間判決」が、ことし3月21日に言い渡される。
さらに、山岸さんは、違法な取り調べを行ったとして、田渕検事を被告として特別公務員暴行陵虐の疑いで刑事裁判を開くよう求める「付審判請求」を行った。
これについて、大阪高等裁判所は「およそ50分にわたってほぼ一方的に責め続け、検察官に迎合するうその供述を誘発する危険性が大きい」と指摘し、裁判を開くことを決めた。
今回の取り調べについて、最高検察庁は「不適正」と認定し、田渕検事に対して指導が行われた。
この裁判は、国に賠償責任があるかどうかを判断する「中間判決」が、ことし3月21日に言い渡される。
さらに、山岸さんは、違法な取り調べを行ったとして、田渕検事を被告として特別公務員暴行陵虐の疑いで刑事裁判を開くよう求める「付審判請求」を行った。
これについて、大阪高等裁判所は「およそ50分にわたってほぼ一方的に責め続け、検察官に迎合するうその供述を誘発する危険性が大きい」と指摘し、裁判を開くことを決めた。
最高検察庁はNHKの取材に対して次のようにコメントしている。
「検察の活動は国民の信頼という基盤に支えられてこそのものであって、取り調べの適正確保は喫緊の課題です。日々の業務を通じての指導はもちろんのこと、研修の機会等を通じ、指導育成を図っているほか、取り調べについて不満等の申し入れがあった場合には、所要の調査を行って必要な措置を講じています。個別案件に関する捜査・公判の具体的内容に関わることはお答えできませんが、取り調べが不適正であるというそしりを受けることがないよう、より効果的な指導を行うなど取り組みを進めてまいりたいと考えております」
山岸さんは、弁護団の協力を得ながら、取り調べの録音・録画から「不適正」な取り調べが行われていたことを見つけて無罪を勝ち取り、その後、民事裁判の法廷での公開まで結びつけたが、そこには多くの時間と費用がかかった。
山岸さん
「日本の司法の仕組みは、こっちに圧倒的に不利なスキームになっていますよね。私には経済力があり、そのうえに成り立っている精神力で戦うことができましたが、たぶん普通の人では無理だと思います。戦いに勝つために、なんでもやろうと思いました」
「日本の司法の仕組みは、こっちに圧倒的に不利なスキームになっていますよね。私には経済力があり、そのうえに成り立っている精神力で戦うことができましたが、たぶん普通の人では無理だと思います。戦いに勝つために、なんでもやろうと思いました」
村木厚子さん「私の事件の時とよく似ている」
検察の取り調べの録音・録画は、裁判員裁判で検事が自白を強要したかなどが争われ、審理が長期化することを防ぐ目的で導入された。
検察は、取り調べのすべての過程の録音・録画については「容疑者の供述が得られなくなり、真相解明が困難になるおそれが強い」として反対していた。
しかし、元厚生労働事務次官の村木厚子さんが無罪になった事件など、一連の不祥事をきっかけにした刑事司法改革で、裁判員裁判の対象事件と検察の独自捜査事件を対象に、原則として取り調べのすべての過程を録音・録画することが義務づけられた。
当時、厚生労働省の局長だった村木厚子さんは、障害者団体向けの郵便割引制度を悪用しようとした団体のためにうその証明書を発行したとして、大阪地検特捜部に逮捕・起訴されたが、2010年9月、無罪となった。
検察は、取り調べのすべての過程の録音・録画については「容疑者の供述が得られなくなり、真相解明が困難になるおそれが強い」として反対していた。
しかし、元厚生労働事務次官の村木厚子さんが無罪になった事件など、一連の不祥事をきっかけにした刑事司法改革で、裁判員裁判の対象事件と検察の独自捜査事件を対象に、原則として取り調べのすべての過程を録音・録画することが義務づけられた。
当時、厚生労働省の局長だった村木厚子さんは、障害者団体向けの郵便割引制度を悪用しようとした団体のためにうその証明書を発行したとして、大阪地検特捜部に逮捕・起訴されたが、2010年9月、無罪となった。
村木さんのえん罪事件を受けて法務省は2011年に法律の改正などを議論する法制審議会の特別部会を設置し、村木さんも委員として参加して取り調べの録音・録画の義務化に関わった。
今回の取り調べをどう見るのか。
今回の取り調べをどう見るのか。
村木さん
「私の事件の時と本当によく似ていると思いました。今、こういう取り調べを検事がやっているのを見ると、本当に情けないし、調べられている方は本当につらいでしょうね」
「私の事件の時と本当によく似ていると思いました。今、こういう取り調べを検事がやっているのを見ると、本当に情けないし、調べられている方は本当につらいでしょうね」
取り調べの映像が法廷で流されたことについては、「今まではひどい取り調べだと訴えても証拠がなく、密室で誰も真実はわからなかった。それが、証拠が残るようになったという意味では、本当に価値は大きいと思います」と話す。
一方で、村木さんは制度の不備を指摘している。
具体的には、任意の取り調べが録音・録画の対象になっていないことや、録音・録画された映像も刑事裁判では、検察が供述調書を証拠として出さない限り公開されないことなどを挙げる。
一方で、村木さんは制度の不備を指摘している。
具体的には、任意の取り調べが録音・録画の対象になっていないことや、録音・録画された映像も刑事裁判では、検察が供述調書を証拠として出さない限り公開されないことなどを挙げる。
村木さん
「司法の世界は閉鎖的なんですけど制度自体は国民のためのものなので、もっと国民の目に見えるような仕掛けを取り入れていくことが大事だと思います。私の事件の時の検察の反省は、検察も間違う、失敗する、それを素直に認めて、無理を重ねない組織になるということだったんですね。だからこそ原点に返って、間違えが起きない仕掛けを入れるのが、自分たちのためにも大事だということを、もう1回認識してほしいと思います」
「司法の世界は閉鎖的なんですけど制度自体は国民のためのものなので、もっと国民の目に見えるような仕掛けを取り入れていくことが大事だと思います。私の事件の時の検察の反省は、検察も間違う、失敗する、それを素直に認めて、無理を重ねない組織になるということだったんですね。だからこそ原点に返って、間違えが起きない仕掛けを入れるのが、自分たちのためにも大事だということを、もう1回認識してほしいと思います」
山岸さんは新たな一歩を踏み出す
山岸さんは、新たに会社を始めるとともに、自身の体験を語る活動を始めている。
裁判を続けながら今、何を思うのか。
裁判を続けながら今、何を思うのか。
山岸さん
「不祥事が起こったら検証をするのは、民間企業では当たり前ですよね。だからこの裁判を始めました。えん罪で人生を狂わされるようなことがあっては絶対にいけないと思っています。簡単にいえば、経済力と精神力があったら何ともなくて、経済力がなかったら人生狂うのかという話しになってしまう」
「不祥事が起こったら検証をするのは、民間企業では当たり前ですよね。だからこの裁判を始めました。えん罪で人生を狂わされるようなことがあっては絶対にいけないと思っています。簡単にいえば、経済力と精神力があったら何ともなくて、経済力がなかったら人生狂うのかという話しになってしまう」
「法の前ではみんな平等と言いますが、現実は全く違うじゃないですか。こんなおかしいことはないですよね。みんなえん罪の被害にはあわないだろうと思っていると思うし、私も思っていました。興味がない人、法律に関する知識がない人ほど危険だと思います。だからみなさんに興味をもってほしいと思っています」
(1月27日 クローズアップ現代で放送予定)
大阪放送局記者
後村佳祐
2017年入局
奈良局を経て現在は司法を担当
後村佳祐
2017年入局
奈良局を経て現在は司法を担当
首都圏コンテンツセンターディレクター
山本諒
2017年入局
福岡局、おはよう日本を経て現部署
山本諒
2017年入局
福岡局、おはよう日本を経て現部署