犬の散歩中に車に引きずり込まれ…
母が男尊女卑の世界で育ったとはいえ、同じ女である母に心から幻滅したことがある。それは私が性暴力の被害者になったときのことだった。私は高校を卒業と同時に18歳で一人暮らしを始め、20歳のときに念願の犬を飼い始めた。そんな矢先、犬と夜9時ごろ散歩中に、声を掛けて来た車に引きずり込まれたのだ。犬も私も大声で抵抗したところ、少し離れた田んぼ道で落とされた。私だけだったら、もしかしたらさらにひどい暴力にあっていたかもしれない。しかし犬も一緒に吠えてくれたことで救われた。恐怖に震えながらそのまま犬を抱いて交番まで行き、覚えていた車のナンバーと特徴を伝えた。田舎だったので犯人はすぐに捕まった。相手は近所に住む19歳だった。
交番から警察署に移り何をされたか事情聴取し調書を作成しなくてはならない。その調書作成の聴取を行ったのは男性の警察官だった。
警察官は事細かに聞いてきた。
何をされたか、どこをどちらの手で触ったか? 下腹部は当たっただけか? 胸を掴まれたか? 何回か? キスをされたか? 舌が入ったか、入っていないか?
「唾液がついたかどうかで大きく変わる」と男性警察官に何度も何度も聞かれたときの苦痛はは今でも鮮明によみがえる。固まっていると、後から女性警察官が来た。そして彼女から犯人の家の事情などを聞かされているときに、警察から連絡を受けた母が来た。