父方の祖母と叔母が居候することに

震災から少ししたときのこと。家が全壊した父の姉が祖母と共に我が家に泊まりにくることになった。この姉は父のきょうだいの中では次女にあたる。当時夫は先立っており、子供3人は独立していた。仮設テントから祖母の家にいたのだが、元々同居している長男の嫁と折り合いが悪く、数日間ごとに兄弟の家を転々としていたのだ。

母はその義姉から随分いびられていたし、兄の受験があることも理由に断れないかと父に談判した。しかし「困っているときはお互いさまや」と言う父の言葉に抗いきれず、受験が終わる前に迎え入れることになったのだ。母は重い腰を上げ、以前のようなきちんとした家に大掃除をし、伯母たちの部屋を作るために妹と私は部屋を共同に戻された。新しい寝具も用意した。
 
しかし、我が家に来て早々から、祖母と叔母の小言は子どもながらにひどいと感じた。掃除が行き届いていない、ご飯の味付けが悪い、おかずが少ない。息子にこれしか食べさしていないのか、あんたの姉の会社に転職して給料を減らされているのではないかと繰り返した。また、私や妹には「女はこれくらいできないとダメ」と言っては、身の回りの世話をさせた。

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母が限界に達したのは、それから数日経った時のことだった。まだ受験が終わっていない反抗期の兄に対して、祖母がわざわざ部屋にまで行き色々と話しかけるものだから、兄が嫌気をさして「塾に行くと」出て行ってしまった時がある。その様子を見て、祖母たちが「あの態度は何? あんたの教育がなっていない」と言ったところ、母は祖母たちに初めて言い返したのだ。震災の日の朝、父に対して怒鳴ったように。
 
いい加減にして! 偉そうに、何様よ。ここは私の家です。居候しているのに、気に入らないなら出て行って。あんたたちが、今まで私に何をしてくれたのよ