「ケネディ暗殺」の〝機密解除〟トランプ大統領が公約「ディープ・ステート退治」に本格着手 安倍元首相の真相解明はいつ
トランプ氏はなぜ再び、この話を持ち出したのか。
それは、彼が公約に掲げている「ディープ・ステート退治」と関係があるように思える。
ディープ・ステートとは、司法省やCIAやFBI、国防総省、国務省、ホワイトハウスなどの政府機関や、経済界、シンクタンク、大学に巣食っている非公式なネットワークのことだ。
自分たちの既得権益を守るために、水面下で暗黙のうちに連携して動き、目的達成のためには、大統領の追い落としさえ厭(いと)わない。そういう勢力である。
トランプ氏は、ディープ・ステートを根絶するために、司法長官やFBI長官に強硬派を指名した。議会の承認はこれからだが、それまでに反対派を抑えて、目標を達成するには、CIAやFBIを黙らせる必要があるのだ。
そのために、世間の関心が高い暗殺事件の真相ファイルを公開して、世論を味方に付けようとしているのではないか。その結果、CIAなど情報機関に不都合な新事実が出てくれば、それで良し。仮に出てこなくても、自分自身は「情報公開に熱心な姿」を国民にアピールできるのだ。
大統領暗殺事件は62年も前の出来事だ。情報提供者を含めて関係者の多くは、すでに他界しているだろう。もはや公開による不都合は、ほとんどないと思われる。
改めて感じるのは、安倍元首相の暗殺事件だ。すでに事件から2年半が経過しているのに、いまだに初公判さえ開かれていない。これほど重要な事件なのに、異常事態と言わざるを得ない。司法関係者の猛省を求めたい。
長谷川幸洋(はせがわ・ゆきひろ) ジャーナリスト。1953年、千葉県生まれ。慶大経済卒、ジョンズホプキンス大学大学院(SAIS)修了。政治や経済、外交・安全保障の問題について、独自情報に基づく解説に定評がある。政府の規制改革会議委員などの公職も務めた。著書『日本国の正体 政治家・官僚・メディア―本当の権力者は誰か』(講談社)で山本七平賞受賞。ユーチューブで「長谷川幸洋と高橋洋一のNEWSチャンネル」配信中。