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網走タイムズ

鯨肉っておいしいね! 今年は人気の竜田揚げ 全小中学校でクジラ給食【網走】

クジラの竜田揚げをほお張る児童

 【網走】捕鯨の文化を次世代につなぐ「くじら給食」が市内の全小中学校で行われた。西小と南小では「くじら出前教室」も行われ、クジラの生態や捕鯨の歴史などを学んだ。

 クジラ給食は網走の捕鯨文化を守るため、網走くじら協議会らが中心となり、1993年から実施。今回で24回目となる。

 今年は全小中学校の児童、生徒用に計140㌔のミンククジラの赤肉を用意。子どもたちの中でも特に人気の高い「クジラ竜田揚げ」で提供した。

 くじら給食を楽しみにしていた子どもたちは、給食時間になるとウキウキしながら給食の準備を進めた。

 配膳用の箱を開けると、竜田揚げの香ばしい香りが教室中に広がると「うまそう」「早く食べたい」などと子どもたちは大喜び。日直の「いただきます」の合図で、みんな一斉にかぶりつき「ごはんのおかずに最高」「おいしい」と喜んでいた。  西小と南小では「くじら出前授業」が行われた。

 日本鯨類研究所の資源生物部門海洋生態系チームの小西健志チーム長と、鮎川捕鯨(宮城県石巻市)の坂本浩徳生産管理部長、平塚航也同次長が来網して子どもたちにクジラの生態系や捕鯨について分かりやすく教えた。

 児童は世界中に生息するクジラの種類や生態系などのほか、捕鯨の道具などの説明を興味津々で聞き入り「クジラは何を食べるのですか」「捕鯨銃のもりって思いの」など、盛んに質問した。

 また、長さ25㍍にもなる世界最大の哺乳類「シロナガスクジラ」の実物大横断幕を体育館に広げ、その大きさを実感。児童は「こんなに大きいなんてすごい」などと感心し、体験を通じてクジラを学んだ。

 網走市内で発見された「モヨロ貝塚」からもクジラの骨でつくった〝銛(もり)〟が見つかるなど、網走とクジラ文化の歴史は古い。

 近代捕鯨は東洋捕鯨が1915年、網走近海での捕鯨を開始。最盛期の50年代には7社が網走で大型捕鯨を操業していた。網走の産業を支えた捕鯨だったが、資源の減少などで62年までに大型捕鯨会社はすべて撤退した。

 ミンククジラ捕鯨などを主体とする小型捕鯨は続けられていたが、82年に国際捕鯨委員会の決議で大型鯨類の商業捕鯨が禁止となったため、網走では87年を最後に沿岸捕鯨は中断した。

 88年からは政府の管理下、調査捕鯨を行っていたが、19年6月、日本は同委員会を脱退し、商業捕鯨を再開。網走沖などで国内の捕鯨会社が操業し、ミンククジラなどを水揚げ、初夏には市内でも新鮮な鯨肉が流通するようになっている。

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