「ミス慶応コンテスト」を主催する学生団体「慶応義塾広告学研究会」は、今年の大会の中止を公式ホームページ(HP)で発表した。慶応大は4日、同研究会が未成年者の飲酒をあおるなどの不祥事を起こしたとして解散を命じており、「起こした不祥事への大学からの処分を受け、今年度活動を中止する事となりました」と説明している。
今年の大会は11月20日に予定され、すでにファイナリスト6人が決まっていた。同研究会のHPにはファイナリスト全員のコメントも掲載されており、いずれも「残念です」と突然の中止に戸惑う心境をつづっている。
同研究会はHPで「例年、本コンテストを企画・運営し、多くの反響を頂き活動しておりましたが、ご期待を裏切るこのような不祥事が発生しました事を団体として深く反省しております」などとコメントを掲載。「ご協力ご支援いただいた関係者の皆様、日頃から応援いただいたファンの皆様、そして現在活動しているファイナリストの6名に多大なるご迷惑をおかけしてしまい、お詫び申し上げます。誠に申し訳ございません」と結んでいる。
「頭が真っ白に」「納得できない」
さらに、HPには、ファイナリスト6人のコメントも。それぞれが、ミスコンを目標にがんばってきた思いや残念な心境を赤裸々に書き記している。
伊集院ほのかさんは「話を聞いた時には、頭が真っ白になり、只々涙が溢れるばかりでした。これからプロジェクトが公開され、フィナーレに向かって最後の追い込みだったのに、、、最後までやりたかったのに、、、無念で仕方がないです」などと心境を吐露。渡邊渚さんは「とにかく悔しい思いでいっぱいで納得できず、涙が止まりません」などと無念な思いを書き記した。
慶応大の公式HPには、清家篤塾長の名義で告示を掲載。同研究会は9月2日、宿泊先の懇親会で複数の未成年者に飲酒をあおるなどしたという。「互いを指名して飲酒するよう囃し立てる、或いはゲームの勝敗により酒を呷る等の危険な行為があったことが確認されています」などと説明。さらに、同研究会が過去にも問題を繰り返し、大学側がその都度、指導してきたと指摘した上で、「団体の体質、運営実態が極めて不適当であることは明白だ」としている。
ミス慶応コンテストは、学祭の同様のイベントでは特に有名な大会。テレビ局のアナウンサーになったり、タレントになったりするグランプリ受賞者は多い。過去の受賞者には元フジテレビの中野美奈子さんや元TBSの青木裕子さんらがいる。
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ファイナリスト6人がHPで掲載したコメントは次の通り(抜粋)
岩田絵里奈さん「ミス慶應2016がこんな最後になってしまいフィナーレを迎えることができず残念です。私は、自分を変えたくて今回出場することを決めました。今までの私は、何かを頑張ったり、挑戦するということがありませんでした。そんな自分から少しでも成長したくてミスコンの場を選びました。(略)ファイナリストとして過ごしたこの四ヶ月をずっと忘れません」