算数から数学にレベルアップしたとき、登場するのが負の数です。
負の数を足したり引いたりする計算は、正の数に比べてイメージがしづらく、学生時代は苦手だったという人も多いかもしれません。
今回の問題に挑戦して、負の数の計算方法を復習してみませんか?
問題
次の計算をしてください。
−44−(−45)−(−46)
解答
正解は、「47」です。
負の数だらけの計算式にもかかわらず、答えが正の数になった理由、分かるでしょうか?
「イマイチよく分からない…」という人は、次の「ポイント」で負の数の計算ルールを復習してみましょう。
ポイント
今回の問題のポイントは、「負の数の引き算を正の数の足し算に変換すること」です。
具体的な変換方法は、次の通りです。
−(−■)=+■
負の数を表すマイナスと引き算を表すマイナス(二つの棒)を組み合わせて、+を作るイメージを持つと覚えやすいですよ。
では、さっそく今回の問題も変換して計算してみましょう。
−44−(−45)−(−46)
=−44+45+46
=1+46
=47
負の数だらけの式が一転、正の数の足し算が複数含まれる式になりました。これで答えが正の数になるのも納得ですね。
【おまけ】 負の数の引き算が正の数の足し算になるのはなぜ?
負の数の引き算が正の数の足し算に変換できるのはどうしてなのか、疑問を持つ人もいるかもしれません。
そもそも「負の数を引く」ことは、正の数を引くことに比べてイメージしづらいところがあります。
しかし、負の数の引き算をする状況は、日常生活の中でも起こりえます。
例えば、家計簿を思い浮かべてください。この家計簿では収入を+、支出を−で表現するとします。ある日家計簿を見直していたら、−1000円(1000円の支出)と記帳した部分が間違いだったと気づきました。
そこで、修正のために、この支出部分を消します。負の数が消えるので、これは負の数の引き算に該当する操作です。
支出が取り消されれば、帳簿上の残高は1000円分増えます。
つまり、次の式が成り立つわけです。
残高−(−1000円)←支出の1000円を取り消す式
=残高+1000円
このように考えれば、負の数の引き算は正の数の足し算と同じ意味を持つことが分かりますね。
まとめ
負の数の引き算はどうやって計算すればよいか、思い出せましたでしょうか?
負の数の引き算は、正の数の足し算と同じ意味を持ちます。式の中で−(−■)という部分を見かけたら、+■に変換しましょう。
他の負の数の問題にも挑戦して、この変換がスムーズにできるよう練習してみてくださいね。
※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。
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