伝統的なケインジアンモデルでは、減税の一部が貯蓄に回るため、減税の経済効果(乗数効果)は、公共投資などの政府支出より小さくなるとするのが常識でしたが、最近の実証研究では逆であることが明らかになっています。
この点は、例えば、オリヴィエ・ブランシャール氏が書いた「21世紀の財政政策」の中にも紹介されています。
今後、減税の経済効果を小さく見積もる既存の経済モデルは見直しが必要ではないでしょうか。103万円の壁の引き上げにあたっては、(恒久的)減税の経済効果のアップデートも行っていければと思います。
『21世紀の財政政策』(オリヴィエ・ブランシャール著)
「驚くべきことに、多くの実証研究で支出乗数よりも税の乗数の方が大きいことが判明している。」
「レイミーのサーベイでは支出乗数は0.6から1.0が。しかし、税の乗数はマイナス1.0からマイナス5.0までと、(絶対値で)通常はるかに大きい。これは驚くべき数値であり、その理由は教科書的なケインジアンモデルでは逆であるからだ。」
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