迷走!普天間移設

「きちんと責任取れるのか」

 【ワシントン時事】ワシントンで12日に行われた鳩山由紀夫首相とオバマ米大統領の非公式会談の際、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設問題の5月末までの決着を表明した首相に対し、大統領が「きちんと責任を取れるのか」と強い疑問を呈していたことが分かった。日米両政府の複数の関係者が14日明らかにした。
 それによると、首相は会談の冒頭、大統領に「日米同盟が大事だという考え方の中で移設問題を努力している。5月末までにきちんとやる」と解決を約束。大統領が疑問を投げ掛けたところ、首相は改めて5月末決着の意向を表明した。
 オバマ大統領の発言について、関係者は「鳩山首相に対する不信感の表れだ」と指摘した。
 首相は昨年11月の大統領訪日時の首脳会談の際、普天間問題の決着に関して「トラスト・ミー(私を信じて)」と発言。政府関係者によると、大統領はこれに「あなたを完全に信じる」と応じた。しかし、米政府の期待した年内決着は見送られ、大統領サイドに首相への強い不信感が生まれたという。
 日本側はキャンプ・シュワブ沿岸部(同県名護市)に移設する現行計画を見直し、鹿児島県徳之島へのヘリコプター部隊の一部移転と、シュワブ陸上部(名護市など)にヘリ離着陸帯を建設する案を組み合わせることを検討している。
 しかし、米側は海兵隊の運用に支障が出ることや、地元の合意を取り付ける見通しが立っていないことを理由に反対している。(2010年4月15日配信。年齢、肩書き等は記事配信日のものです)

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