四捨五入は日常生活でもよく使うので、なんとなく理解している人は多いでしょう。しかし、「どこの位で四捨五入するべきか」ということは、普段あまり意識していないかもしれません。
今回は、四捨五入に関する問題に挑戦してみましょう。
問題
次の計算をしなさい。
※答えは四捨五入をして、上から二桁の概数で表すこと。
8000÷3
この割り算は、割り切れず、数がどこまでも続きます。
どこで四捨五入するかに注意して、計算をしましょう。
解説
今回の問題の答えは「2700」です。
どのように考えるのか、順に解説をしていきます。まずは、通常の割り算を行いましょう。
8000÷3= 2666.66・・・
今回の割り算は割り切れないので、どこまでも数が続きます。問題の指示の通り、四捨五入しましょう。
ここで注意が必要なのが、「どの位を四捨五入するのか」という点です。「上から二桁の概数」ということなので、四捨五入するのは「上から三桁目(十の位)」です。
「2666.66・・・」の十の位の6を四捨五入(6は5以上なので繰り上がる)するので、答えは「2700」となります。
よくある間違い
よくある間違いは、「上から二桁目(百の位)」で四捨五入し「3000」としてしまうことです。「上から二桁の概数」というのは、上から二桁目を四捨五入という意味ではありません。
「上から二桁の概数」ということは、四捨五入した後の答えが「上から二桁」を残していなければなりません。つまり、もう一つ下の位である「上から三桁目の位で四捨五入」ということになります。
どこで四捨五入するかは、どれだけ正確な値が必要かによって異なります。
今回の問題であれば、
「8,000円の会計を3人で割り勘するとき、いくらずつ払うか」
と考えることもできますね。
ピッタリ割り切ることができないので、百円単位で計算するか、十円単位で計算するか、どこで四捨五入するのかによって変わってきます。
まとめ
概数で答える時は問題の指示を理解することが大切です。
また、どこで四捨五入するか判断するためは、「どれだけ正確な値が必要か」を場面によって考えることも必要になります。
問題の意図を理解しながら、求められている結果を考えるように意識すると良いでしょう!
※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」
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