昨年の年末、帰省ついでにこちらから誘って一緒に飲んだのが彼との最後だった
高校時代から絵が上手く、卒業後はフリーランスとして活動をしていた
無論、そんな有名人というわけではない
飲み会の席で聞いたことだが実家に住みつつskebだのfanboxだのココナラだので月収15万〜20万程度を稼ぎ、毎月両親にお金を渡して衣食住の面倒をみてもらう
そういう生活を続けていたそうだ
ところがA君の収入はここ2年くらいで激減
最近は月に数万円程度しか稼げなくなって実家にお金を入れるのにも苦労している有り様だったとのことだ
減収の原因は(A君によると)AI生成の台頭だった
A君のような、プロのイラストレーターと名乗れるか名乗れないか微妙なラインの絵師にとってAI生成はかなりの痛手となったらしい
AI生成以前は「このキャラのエロ絵を描いてください!」といったskebの依頼や「広告のアイキャッチ用のイラストを描いてください!」といったココナラでの依頼がそれなりの頻度で入ってきていた
ところがAIはこういう需要を根こそぎ奪い去ってしまったとのことだった
まぁ確かにAIで自分の求めている絵を出力できる環境があるならわざわざ高い金を払って人に依頼することはない
コミュニケーションコストも馬鹿にならないしリテイクの回数にも限りがある
自分でAI使って納得いくまで再生成し続けたほうが安上がりな上に効率的だろう
「俺の絵柄も奪われた」
「正直限界が近い」
とそんな愚痴をずっと吐いていた
私見だが、A君が追い込まれていた最大の要因は親からのプレッシャーだったと思う
A君の両親はA君が家に決まった額のお金を入れられなくなった段階でイラストレーター稼業をやめて就職するようしきりに勧めてきたらしい
安定もしない仕事をし続けて夢を追うよりはさっさと手堅い職に就いてもらいたい
そういう願望を言いつけるのに今回のAI台頭によるA君の不景気は渡りに船だったわけだ
「俺みたいな30手前の職歴のない男がいまさら就職なんてできるわけない」
「俺に死ねって言ってるようなもんだ」
「俺は会社員なんかできない」
「朝決まった時間に起きて8時間も9時間も自分の好きでもないことをし続けるなんてできない」
俺はA君が言うところの普通の会社員だったので彼の視野狭窄ぶりには言いたいこともあったのだが「ここで追い詰めるのもちょっとなぁ」という同情もあり、うんうん共感してるようにみせながら彼の話を聞いていた
でも彼の自殺の報を聞いた今となっては、もっとちゃんと諭した方が良かったのかもしれないと後悔の念ばかりが募ってしまう
こんな匿名日記に書いても仕方のないことだが、もしAIのせいで稼ぎにくくなった絵師がいるなら言っておきたい
Adobeのフォトショップなりイラストレーターなりの使用経験が数年以上あって、しかも曲がりなりにもフリーランスで稼いでいられたような人材なら就職なんて余裕だよ
「仕事か、夢か」みたいな二者択一思考になるのもほんと良くない
別に就職したあとも副業でイラストレーターをやってればいいじゃないか
それでイラストレーターでまともにたくさん稼げるようになって貯金もできたなら今度こそ会社員を辞めて専業絵師になればいい
っていうかイラストレーターに限らず小説家も俳優も歌手も作曲家も中堅クラスまでのプロのクリエイターは大抵普通に昼間会社員をやっているよ
専業クリエイターなんて一握り中の一握りだろ
毎朝決まった時間に起きるのが辛いっていうのだって、別に今は在宅勤務も増えていればフルフレックス制を採用しているところも増えているし昔より柔軟に働けるようになってるよ
会社員のイメージを偏見で凝り固めている暇があるならまずはさくっとお試しで就職してみろよ
会社員の仕事だってやってるうちに愛着も出てくるかもしれないし人から頼られるようになればやりがいも出てくるもんだぞ
何度も言っているように今の人手不足の世の中元絵師なんて引く手数多なんだから転職だって余裕だよ
AIが出てきたなりに楽しく生活できるように環境を整えればいいだけの話じゃないか
この文章もAIで書いたのかと思った
「A君」を「AI君」に読み替えると、味わい深いぞ。
味わい深いのはチーズ牛丼でーす はーいろんぱっぱ😝
「A君」を「チー牛」に読み替えると、哀しみが深い。
Xで健全なとこまで続きはfanboxでエロ式が何だかんだ強い
AI絵師もやってるよなそれ AIでも稼げるんやろか
AI出てきてすぐにフォロワー集めまくった一部の絵師は稼げてるらしいよ。基本自分で作りゃいいから買うやつは情弱のジジイだと思うね。
ワナビあるあるやね 夢を追うのはいいことだけど就職しない言い訳のために夢を追う状態になったら人間として終わりだわ
技術の発達によって人間の仕事は奪われてきたのに絵描きだけは安全だと思ってたのか?考えが甘すぎだわ