大河ドラマ「光る君へ」

躍動せよ!平安の女たち男たち! 創造と想像の翼をはためかせた女性 紫式部

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テーマピアノ演奏 反田恭平さん ~メインテーマは、その年の“顔”

千年の時を超えるベストセラー『源氏物語』を書きあげた吉高由里子さん演じる主人公・まひろ(紫式部)の物語を描く大河ドラマ「光る君へ」。そのオープニングを飾るテーマ音楽のピアノ演奏を担当された反田恭平さんに、音楽収録後にお話を伺いました。

――メインテーマの「Amethyst」を演奏された感想はいかがですか。

僕が今まで演奏してきた曲の中で、確実に一番難しかったです。「Amethyst」はオープニングで流れる曲なので尺が2分半くらいと決まっていたのですが、作曲の冬野ユミさんがステキな要素をたくさん詰め込まれたので、「ここはもう少し歌うように演奏したい」「むしろここは早くしたい」というテンポの感じ方が、演奏者やその楽器によって少し違ったんですよ。それを全体で統一していくのが、まず難しかったですね。
それから、この曲は最初に5小節くらいオーケストラの演奏があったのちにピアノのソロがあるのですが、非現実的な、「これは弾けない!」と思うような難易度だったんです。楽譜を持って歩いている期間は、ずっと「どうしたものか」という葛藤があったのですが、無事にうまく録り終えることができたので、本当にほっとしています。

――劇伴も2曲(「Blood Moon」「花降る日」)演奏されましたね。

クラシックのピアニストである僕を起用していただいていますが、この2曲も少しトリッキーで、さまざまなクラシック楽曲の要素がちりばめられています。劇中で流れたときに「どこかで聞いたことがあるかも?」と思われるかもしれませんが、そういったところも楽しんでいただけたらなと思います。

――テーマ音楽 ピアノ演奏として大河ドラマに関わることをどのように感じていますか。

大河ドラマは亡くなった祖父と一緒に見ていて非常に身近なものでしたし、「いつか弾いてくれたらうれしいな」と言われたのもよく覚えています。残念ながら祖父に聴かせることはできませんが、祖母は「光る君へ」を見てくれると思いますし、きょうのレコーディングはいろいろな思いがつまった一日となりました。
大河ドラマのメインテーマというのは、その年の“顔”になるものだとも思います。僕自身も小さいころから大河ドラマを見ていたので、メインテーマを聞けば「あの大河ドラマか!」とわかりますし、オープニングにNHK交響楽団、広上(淳一)マエストロ、そして反田恭平の名前もクレジットされると思うのですが、なかなかあることではないので個人的には非常にうれしいです。
ピアノ演奏としてこの作品に参加させていただくことをSNSで発表させていただいた際には、ふだん僕の音楽を聴いてくださっている方々から、「毎週聴けるのをとても楽しみにしています」という声をたくさんいただきました。この先何十年と歴史の中に残っていくであろう大河ドラマのメインテーマを演奏させていただけたことに、非常に責任を感じました。最終的には本当に納得のいく演奏ができましたし、何よりも広上マエストロが円滑に進めてくださったのでとても感謝しています。

――視聴者のみなさまにメッセージをお願いします。

「きょうもこのドラマを見たい」「この音楽を聴きたい」と思っていただけるような演奏をしたいと思ってレコーディングをしたので、「光る君へ」を毎週楽しみにしていただけたらなと強く思います。NHK交響楽団、そして、広上マエストロと本当にすばらしい作品を演奏できたと思っていますし、いずれ楽譜が出版されることがあれば、このメインテーマがどれだけ難しい曲なのかということも見ていただきたいです(笑)。
   

 

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