「米兵の性暴力なかったことにしないで」 沖縄・北谷生まれの慶大生は街頭に立つ 日米地位協定に抗議

2025年1月19日 06時00分 会員限定記事
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 日米安全保障条約に基づき、在日米軍の特権的な地位を定めた日米地位協定の署名から19日で65年となる。米軍基地が集中する沖縄県では、米兵が犯罪を起こしても地位協定の壁で日本側の捜査が制限される例は後を絶たない。そんな状況を変えたいと、同県北谷町(ちゃたんちょう)出身の大学生崎浜空音(そらね)さん(22)は東京の街頭や交流サイト(SNS)で沖縄の「いま」を発信し続けている。(大野暢子、写真も)

故郷の沖縄県で相次ぐ米軍関係者の性犯罪に抗議する崎浜空音さん=東京・新宿駅前で

◆協定署名65年、新宿駅前で沈黙の抗議

 「米兵による性暴力をなかったことにしないで」
 17日夕の東京・新宿駅前。冷たい風が吹く中、こう書かれたプラカードを掲げる崎浜さんの姿があった。沖縄で頻発する米軍関係者の性犯罪に抗議するため、沈黙して街頭に立つ「サイレントスタンディング」を企画。SNS上で呼びかけ、50人近くが参加した。
 同世代ら1500人超が見る自身のインスタグラムでは、沖縄県警が不同意性交致傷の疑いで30代の男性米海兵隊員を書類送検した翌日の9日に「なぜ逮捕されないのか、刑が軽くなるのか。日米地位協定を知ってください」と訴えた。地位協定の規定で、現行犯逮捕などの例外を除き、米兵の身柄は原則、起訴まで米側が管理する。県警は本来なら逮捕するような事件でも任意で事情聴取しているのが実態だ。

米軍関係者の性犯罪に抗議して崎浜空音さんが掲げたプラカード=東京・新宿駅前で

 相次ぐ米軍の犯罪に抗議するために同県沖縄市で昨年12月に開かれた「県民大会」には若者代表として登壇。「どうして自分の青春を、沖縄に生まれたから、基地があるからという理由で奪われなければならないのか」と声を上げた。
 小中高校時代を過ごした北谷町は面積の約半分が米軍基地。米軍ヘリの音で何度も授業が中断し...

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