先日「Technicsのテストテープ」の記事をアップしました。
その記事中で"RT-048CFとRT-048NFの記録周波数は判りません"と書きましたが......
今日何気にラジオ技術1979年9月号を読んでいて、その中に「録音済カセット・テープの互換性を探るVol.3:テスト・テープの特性を比較する」と言う記事がありまして、その記事に"テスト・テープについて"と言う項目があり、こんな記載がありました。
周波数特性を調べる場合"カセット方式ではEIAJカセット式テープレコード(周波数特性試験用)CT-48D(ノーマル系)、CT-48B(クローム系およびメタル)にて規定されています"とありました。
その収録されている周波数とレベルが以下の画像です↓

レベルが高域に行くに従って下がっていますが、これは相対レベルで再生イコライザー特性も加味した数字だと思います。
要するに再生イコライザー特性を数字で表すと、こんな感じになる訳です。
再生イコライザー特性は、私の様な一般人には以下の様な特性図の画像↓を目にする機会が多いと思います。

この画像はナカミチCR-4/40のサービスマニュアルからの抜粋ですが、ラジオ技術記載の様な数字で表されているデータは、ある意味貴重な情報ではないでしょうか?
また一番上の315Hzは+20dBとなっていますが、これは周波数特性を試験する315Hzに対しての相対レベルですから、逆に考えて最初のレベル確認用315Hzを0dBとすれば、周波数特性試験用の315Hzは-20dBと見る事が出来ます。
なお、リファレンスレベルは閉回路磁束で「220nwb/m-4dB」、開回路磁束で「250nwb/m-4dB」です。
"-4dB"とありますが、要はザックリ言うと「160nwb/m」と言うことです。閉回路磁束だと1dB位高くなるのかな?
恐らくTechnicsのテストテープRT-048CFとRT-048NF」の記録周波数も、これに準じて記録されているものと思います。
ここで"250nwb/m云々"と言う磁束密度の単位が出てきましたが、初期のカセットデッキは0dB(0VUと表記するデッキも多かった)が「160nwb/m」で最終的にはIECで統一が図られて「0dB=250nwb/m」になりました。
もう一つの基準レベル"ドルビーレベル"は「200nwb/m」で決め打ちですが、それらのレベルの関係を示した図も記載されていて、それが次の画像です。

開回路磁束と閉回路磁束があって、この画像の様な関係になります。
一番右の"TT-1000II"とは、ナカミチのカセットデッキ「1000II型」の事です。有名な「ナカミチ1000型」の後継機ですね。
余談ですが「ナカミチ1000II」は当時ナカミチの最上位機種でした。
この図を見ると、1000IIの0dBは開回路磁束で200nwb/mとなっていますので、ナカミチは当時から0dB=ドルビーレベルだった事が分かりますね。
しかしこれ、結構分かりやすいですね。
ドルビーレベルは開回路磁束で200nwb/mですが、SONYのデッキはドルビーマークが-1dBの所にあるのに、AKAI/A&Dのデッキは-2dBの所にドルビーマークがあったりするのは、こう言う基準・関係で決めていた様です。
SONYは閉回路磁束、AKAI/A&Dは開回路磁束でドルビーマークや0dBの位置を決めていたわけですね。
殆どのテストテープは開回路磁束でレベルを規定していたらしいので、TEACやABEXなどの開回路磁束200nwb/mのドルビーテストテープをSONYのカセットデッキで再生すると、1dB程度アンダーに。
または開回路磁束200nwb/mのドルビーテストテープでデッキのレベル調整を行ったりメーターを調整した場合、他のSONYのデッキで録音したテープや閉回路磁束でレベル規定されていたテストテープ(多分SONYのテストテープはそうだと思います)を再生した場合は1dB程度オーバーに表示されるのが本来の様な気がします。
やはり再生レベルの設定は、LINE OUTで◯◯dB(◯◯mV)と設定するのでは無くで、開回路磁束200nwb/mのドルビーレベルテープを再生して、ドルビーICや回路の規定ポイントで規定のレベルに合わせるやり方が、一番正確に設定出来る様に思います。
レベルメーターは、その際にドルビーマークに合わせてしまえば良いか?と......
ちなみに、初期のカセットデッキの基準レベルは160nwb/mですが、なぜ160nwb/mなのかと言うと、この記事には以下の様なニュアンスの記載がありました。
"当時既に磁気テープの基準レベルがDIN規格(45513)として333Hz,250nwb/mとして規定されていて、カセットテープの場合250nwb/mでは飽和レベルまでの余裕が無かったため、ハイファイを目的とするデッキでは4dB低下させた。"
これが160nwb/mの根拠らしいです。
まぁ諸説ありそうですよね。σ(^_^;)
それから、テストに使った各テストテープの出力レベル特性の一覧図もありました。

これも面白いですね。
如何にテストテープと言えどもバラツキはありますから、ある程度は仕方がありません。
前回紹介したTechnicsのテストテープとLCエンジニアリングのテストテープが、一番出力レベルが正確な様です。
一番下のTDKのドルビーレベルテープ:AC-317は、そのデータに"参考"とありますが、200nwb/mから+1dB程度レベルが高く測定されています。
これは恐らく閉回路磁束でテストテープのレベルが規定されていたんでしょうね。
ドルビーレベルの設定にTDK AC-317をお使いの方は、TEACや ABEXのドルビーレベルテストテープより1dB程レベルが高いかも知れませんから、ご注意下さい。
ドルビーノイズリダクションは意外とレベルの設定や変化(変動)に敏感で、結構音にも現れます。特にドルビーCやドルビーSの場合に顕著です。
ドルビーBは効果が約10dBと比較的低いので、レベルの変化にはそれ程敏感では無いですが、あまりにレベルが違うと音に現れます。
そう考えると、やはり録再間のレベルマッチングはしっかりと取りたいですね。
レベルマッチングを取ることが難しい場合は、帯域分割を行っていない直線対数圧縮型のノイズリダクション=dbxを使うしかありません。dbxは録再間のレベルミスマッチには比較的寛容です。
Adresは帯域分割を行っている事と、分割した帯域で処理レベルを変えているためレベルマッチングが必須なので難しいですね。同じ帯域分割でも、直線対数圧縮のOTTO(SANYO)Super-Dならなんとかイケるかも?知れませんが......σ(^_^;)
その記事中で"RT-048CFとRT-048NFの記録周波数は判りません"と書きましたが......
今日何気にラジオ技術1979年9月号を読んでいて、その中に「録音済カセット・テープの互換性を探るVol.3:テスト・テープの特性を比較する」と言う記事がありまして、その記事に"テスト・テープについて"と言う項目があり、こんな記載がありました。
周波数特性を調べる場合"カセット方式ではEIAJカセット式テープレコード(周波数特性試験用)CT-48D(ノーマル系)、CT-48B(クローム系およびメタル)にて規定されています"とありました。
その収録されている周波数とレベルが以下の画像です↓
レベルが高域に行くに従って下がっていますが、これは相対レベルで再生イコライザー特性も加味した数字だと思います。
要するに再生イコライザー特性を数字で表すと、こんな感じになる訳です。
再生イコライザー特性は、私の様な一般人には以下の様な特性図の画像↓を目にする機会が多いと思います。
この画像はナカミチCR-4/40のサービスマニュアルからの抜粋ですが、ラジオ技術記載の様な数字で表されているデータは、ある意味貴重な情報ではないでしょうか?
また一番上の315Hzは+20dBとなっていますが、これは周波数特性を試験する315Hzに対しての相対レベルですから、逆に考えて最初のレベル確認用315Hzを0dBとすれば、周波数特性試験用の315Hzは-20dBと見る事が出来ます。
なお、リファレンスレベルは閉回路磁束で「220nwb/m-4dB」、開回路磁束で「250nwb/m-4dB」です。
"-4dB"とありますが、要はザックリ言うと「160nwb/m」と言うことです。閉回路磁束だと1dB位高くなるのかな?
恐らくTechnicsのテストテープRT-048CFとRT-048NF」の記録周波数も、これに準じて記録されているものと思います。
ここで"250nwb/m云々"と言う磁束密度の単位が出てきましたが、初期のカセットデッキは0dB(0VUと表記するデッキも多かった)が「160nwb/m」で最終的にはIECで統一が図られて「0dB=250nwb/m」になりました。
もう一つの基準レベル"ドルビーレベル"は「200nwb/m」で決め打ちですが、それらのレベルの関係を示した図も記載されていて、それが次の画像です。
開回路磁束と閉回路磁束があって、この画像の様な関係になります。
一番右の"TT-1000II"とは、ナカミチのカセットデッキ「1000II型」の事です。有名な「ナカミチ1000型」の後継機ですね。
余談ですが「ナカミチ1000II」は当時ナカミチの最上位機種でした。
この図を見ると、1000IIの0dBは開回路磁束で200nwb/mとなっていますので、ナカミチは当時から0dB=ドルビーレベルだった事が分かりますね。
しかしこれ、結構分かりやすいですね。
ドルビーレベルは開回路磁束で200nwb/mですが、SONYのデッキはドルビーマークが-1dBの所にあるのに、AKAI/A&Dのデッキは-2dBの所にドルビーマークがあったりするのは、こう言う基準・関係で決めていた様です。
SONYは閉回路磁束、AKAI/A&Dは開回路磁束でドルビーマークや0dBの位置を決めていたわけですね。
殆どのテストテープは開回路磁束でレベルを規定していたらしいので、TEACやABEXなどの開回路磁束200nwb/mのドルビーテストテープをSONYのカセットデッキで再生すると、1dB程度アンダーに。
または開回路磁束200nwb/mのドルビーテストテープでデッキのレベル調整を行ったりメーターを調整した場合、他のSONYのデッキで録音したテープや閉回路磁束でレベル規定されていたテストテープ(多分SONYのテストテープはそうだと思います)を再生した場合は1dB程度オーバーに表示されるのが本来の様な気がします。
やはり再生レベルの設定は、LINE OUTで◯◯dB(◯◯mV)と設定するのでは無くで、開回路磁束200nwb/mのドルビーレベルテープを再生して、ドルビーICや回路の規定ポイントで規定のレベルに合わせるやり方が、一番正確に設定出来る様に思います。
レベルメーターは、その際にドルビーマークに合わせてしまえば良いか?と......
ちなみに、初期のカセットデッキの基準レベルは160nwb/mですが、なぜ160nwb/mなのかと言うと、この記事には以下の様なニュアンスの記載がありました。
"当時既に磁気テープの基準レベルがDIN規格(45513)として333Hz,250nwb/mとして規定されていて、カセットテープの場合250nwb/mでは飽和レベルまでの余裕が無かったため、ハイファイを目的とするデッキでは4dB低下させた。"
これが160nwb/mの根拠らしいです。
まぁ諸説ありそうですよね。σ(^_^;)
それから、テストに使った各テストテープの出力レベル特性の一覧図もありました。
これも面白いですね。
如何にテストテープと言えどもバラツキはありますから、ある程度は仕方がありません。
前回紹介したTechnicsのテストテープとLCエンジニアリングのテストテープが、一番出力レベルが正確な様です。
一番下のTDKのドルビーレベルテープ:AC-317は、そのデータに"参考"とありますが、200nwb/mから+1dB程度レベルが高く測定されています。
これは恐らく閉回路磁束でテストテープのレベルが規定されていたんでしょうね。
ドルビーレベルの設定にTDK AC-317をお使いの方は、TEACや ABEXのドルビーレベルテストテープより1dB程レベルが高いかも知れませんから、ご注意下さい。
ドルビーノイズリダクションは意外とレベルの設定や変化(変動)に敏感で、結構音にも現れます。特にドルビーCやドルビーSの場合に顕著です。
ドルビーBは効果が約10dBと比較的低いので、レベルの変化にはそれ程敏感では無いですが、あまりにレベルが違うと音に現れます。
そう考えると、やはり録再間のレベルマッチングはしっかりと取りたいですね。
レベルマッチングを取ることが難しい場合は、帯域分割を行っていない直線対数圧縮型のノイズリダクション=dbxを使うしかありません。dbxは録再間のレベルミスマッチには比較的寛容です。
Adresは帯域分割を行っている事と、分割した帯域で処理レベルを変えているためレベルマッチングが必須なので難しいですね。同じ帯域分割でも、直線対数圧縮のOTTO(SANYO)Super-Dならなんとかイケるかも?知れませんが......σ(^_^;)
コメント
コメント一覧 (2)
テストテープの精度をお調べいただくと、新たな発見があると思います~
foxtango101
が
しました