ぴいぷる

映画監督・根岸吉太郎 16年ぶり長編「ゆきてかへらぬ」手がける 映画とはまさに人生、心に刺さるシーンを描きたい

「大正ロマン的な時代を撮るには金がかかるということ、そういう時代の物語が受け入れられるかということ、さまざまなハードルがあったからなかなか映像化されなかったんじゃないかな。あとはやっぱり女優だね。長谷川泰子という役を演じられる女優がいるかってことかな」

広瀬すず(26)という存在に出会ったことで話は一気に動き出す。

「彼女のドラマやコマーシャルを見ていて、泰子に重なる印象をみんな持たないでしょう。でも彼女が映画の中でチラッと見せる、鋭い感性みたいなものが必ず泰子につながると思いました。声をかけたら彼女もやるってすぐに言ってくれたし。こんなことを言うと他の女優さんに失礼かもしれないけれど、やっぱり彼女じゃなきゃ、この役はできなかったんじゃないかな。ピッタリはまってたなと思いますね」

中也を演じた木戸大聖(28)にも大きな期待を寄せる。

「広瀬さんや小林秀雄を演じた岡田将生さんに比べたら、彼の役者としてのキャリアは浅いから結構大変だったでしょうが、広瀬さんや岡田さんみたいに非常に有能な役者とぶつかり合って、彼の中に秘められた資質を出せたんじゃないかな。中也という題材に出合い、共演者に恵まれたことで、大きな一歩を踏み出せたと思いますよ」

屋根のひさしに落ちた柿、庭で壊れた時計、けむりが上がる斎場…印象的なシーンも多い。そこにも監督のこだわりがある。

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