質問予定稿を公開!翌日の産経新聞、読売新聞に質問が掲載される!!! | 兵庫県議会(姫路市)竹内ひであき「Web版ひであき日記」

兵庫県議会(姫路市)竹内ひであき「Web版ひであき日記」

兵庫県議会議員(姫路市選挙区選出)竹内ひであきの「Web版ひであき日記」です。日々の政治活動のほか、備忘録として様々なことを記載しています。日記は小学3年生から3年間宿題で毎日つけたことがあります。

質問予定稿、再質問、予想答弁、コメント予定を全文掲載します。
 
当日は答弁予想を誤った再質問1もあります。想定はしてましたが…。今後、実際の答弁に応じて適宜内容を変更していきます。またアップデートしていきますので宜しくお願い致します。
 
翌3/1付の産経新聞、読売新聞(神戸明石版)に掲載されました。
 
 
 
 
第357回(令和4年2月)定例会 一般質問原稿
 
質問日:令和4年2月28日(月)
  質問者:竹内 英明 議員    
質問方式:一問一答方式     
 
1 「一木一草」の知事の覚悟とワークライフバランス、知事居宅と危機管理対応について
( 企画県民・防災 )
 
先日16日の議会開会日の提案理由説明の中で齋藤知事は「大切にすべき価値観」として「一木一草」の言葉を引用された。太平洋戦争末期の沖縄戦で、県民と苦難を共にして殉死した本県出身の島田叡沖縄県知事のことを引き合いに、貝原元知事が「知事の責任は県民の命はもちろん県土の一木一草にまで及ぶ」とその使命感を示す言葉として使われ、広く知られるところとなった言葉。斎藤知事は「私もしっかりと継承する」と決意を語った。
しかし、私に聞こえてきたのは「ワークライフバランス」を高く掲げる齋藤知事の姿勢と「一木一草」の考えに違和感があるという職員の声だった。2つの考えは矛盾せず二兎を追う時代になっているのかもしれない。しかし、違和感を覚えた人は私を含めて1人や2人ではない。提案説明で発言される前の週から既にざわついていた。
 
危機管理とプライベートという点で考えたい。危機管理として、知事がどこに住むかという点が議論になる。国では、安倍元総理は渋谷区松濤の自宅、菅前総理は赤坂の議員宿舎、岸田現総理は永田町の総理公邸と通常の居所を明らかにしている。大災害や北朝鮮のミサイル発射などいつ何時何が起こるかわからないという事態に備えることは当然。総理の居所は公益として議論があった。
 
一方、齋藤知事は「車で20分程度かかるので、本当に歩くとすると、20分30分ではつかないと思う。初動の体制をどうするか、徒歩が無理なら自転車でいくなど」と記者会見で回答。住所やそこ住んでいる理由は「プライベート」を理由に明らかにしていない。
 
知事がよく比較される大阪府の吉村知事は、府庁から徒歩10分のところに住んでいるとのこと。「1人で登庁したら10分で行けるが危機管理上、1人で歩いていくのは駄目ということで、公用車が迎えに来る。もし来られない場合は府庁から職員が歩いて10分かけて迎えに来て、一緒に歩く。20分で府庁に着ける」と記者会見で発言している。
 
 斎藤知事が会見で語った県庁の東、車で20分程度という話から推測すると、都市内の車移動を時速30キロで計算すれば、20分なら10キロの距離。徒歩で時速4キロとすれば2時間半かかる。吉村知事は一人で駆けつけるのは危機管理上駄目という話もしている。阪神・淡路大震災のときの貝原知事も職員の迎えをまって車で登庁し、発災から2時間半かかっている。これが後に大きな批判を受けた。
 
知事と世代が大きくかわらないある職員から「知事にもプライバシーやセキュリティ、お子さんがいるならなおさら公表したくない気持ちも分かる」という声がある一方、「やっぱり知事は県庁近くに住むべきだ」という声もあった。おそらく大半は後者だと思う。
 
 防災部局の課長級以上の幹部職員は、原則待機宿舎に入居している。現に待機宿舎に住んでいる県防災担当幹部は「いまのところ知事が離れて住んでいるから困ったということはない」と政調会で語っていた。「いまのところ」、当然だろう。
 
近い将来に発生すると予測される南海トラフ地震などの際には、交通アクセスがいかなることになろうとも、県庁に駆けつけて陣頭指揮をとることができるようにしておくことが危機管理だと思うし、阪神・淡路大震災を経験した防災先進県たる兵庫県のリーダーだと思うがどうか。また、大規模災害時等に、県庁にどういった方法で何分くらいでかけつけ対応ができるので安心してほしいとここで説明してもらうことも必要だと思うがどうか。
 
 
【答弁者】知事

県では、阪神・淡路大震災の教訓を踏まえ、南海トラフ地震など災害発生時に速やかな初動対応が図られるよう、24時間監視・即応体制や情報通信基盤を整備しております。

 災害発生時には、直ちに、防災監からの第1報のもと災害対策本部の設置など初動の対応の確認を行うとともに、災害待機宿舎の職員及び災害対策センターの宿日直職員等が「フェニックス防災システム」などで地震・津波などの情報や被害状況の情報収集を行う中で、逐次、状況報告を受け、速やかな本部体制移行のもと、災害応急対策を進めてまいります。

 この際、出張等で県庁舎から離れている場合においても、「Eye Vision」を搭載した災害時優先携帯電話や衛星電話を活用して迅速に指揮命令を行い、どこに居ても的確で初動対応可能な体制を整えています。昨年11/17に、姫路市で高病原性鳥インフルエンザが発生した際にも、上京しておりましたが、疑似患畜の確定を踏まえ、直ちに対策本部会議をオンラインで開催し、東京事務所からリモートで参加して事態の共有と早期の防疫措置の指示を行ったというところでございます。

 議員ご指摘のとおり、私は自宅から県庁まで車で20分、自転車を活用しても40分程度というふうになっております。リモート通信などで初動対応をしっかりと行いつつ、速やかに県庁へ緊急登庁するということで、緊急時にこそ知事のリーダーシップが重要であるというふうに認識を持って、しっかりと対応してまいりたいというふうに考えております。緊張感を持って危機管理の体制の運営に万全を期し、県民の安全と安心を確保してまいります。

 

<再質問>

● 竹内議員

再質問させて頂きます。端的に質問させていただきます。知事、部下の方に、公舎や県庁の近くに住んでもらいたいと言われたことはありますか。

 

〇 知事

就任させて頂いてから、そういった話が出たということはございません。一方で私が住むという所については、公人である一方で、やはり家族、子供を持つ立場でございますので、そういったことを総合的に勘案して、今の居住地というものを設定するということにさせて頂きました。こちらについてはご理解頂きたいと思っていますし、当然、先ほど申し上げた通り、緊急時・災害時には万全の対応を私自身もしっかりやっていくということに取り組んでいきたいと思っております。

 

● 竹内議員

公舎にですね、住む住まないのというのは、言われていると思います。私がこの質問をするに際して、議会から知事に県庁の近くに住んでもらいたいと言って欲しい、自分達が言ってもそれは聞いてもらえない、そういう話を、私は直接聞きました。ですから今の発言、言われていないっていうのは、私はこれはどうかというふうに思います。しかし私は一方で、ある職員、これは若手の職員でしたけれども、危機管理ですね、知事の居所なんていうものは、危機管理部門の職員が知っておけば対応できるのではという意見もありました。実は、この議場にいる幹部のほぼ全員が、知事がどこに住んでいるかっていうのをご存知ないと思います。しかも、危機管理部門の人も知らない、このように聞きました。これで私、危機管理大丈夫なのかと。リモートとおっしゃいますけども、知事が私的に借りられているお家に、専用回線とかないですよね。大阪府の吉村さんも、LINEを活用したそういうリモート報告があると言われましたけど、阪神・淡路大震災クラスのですね、ものが来たときに、本当にそういうもので、遠方で大丈夫なんだろうかと。

それと今、自転車で40分という話ありました。大変申し訳ないんですけど、危機管理上一人で行くんですか。誰か一緒に行かないとだめだ、とこれは絶対に危機管理部門の方だと言われると思います。そういった意味ではですね、私は、こういう意見を受けて、もちろんプライバシーもある、しかし、ここは知事としては、少し近くに住むということも検討しないといけないな、とそうお感じになりませんか。再度質問させてください。

 

〇 知事

私、公人である一方、私人としての立場もございます。家族も子供もいますし、住まいというものは様々なご指摘頂いたということはよく分かりますけれども、いろんなことを考えて今の居所にしたというところでございます。住むという所については、それぞれの公人という立場ももちろんありますけれども、やはり個人としての権利というものがございますので、そこはご理解頂きたいと思っております。一方でご指摘の通り、災害時の対応に万全を期していくということも大事です。住んでいる所をみんなに周知するということについては、子供もいますし、やはりセキュリティの面からも、今秘書課の方で一元的に管理して、もちろんこれは災害時対応が起こった時、緊急の時については、携帯電話も含めて様々な形でしっかり対応して、職員と共に一丸となって対応できるようにはしておりますので、そこの点を含めて、これは県民の皆さんにも今日ご説明するという形で、何卒ご理解頂きたいと思っております。

 

● 竹内議員

ありがとうございました。阪神・淡路大震災の当時、一木一草の言葉を言われた貝原知事の秘書課長をされていた齋藤冨雄元副知事は、危機管理では初動が重要である、と。トップは30分以内に到着できる場所にいた方がいい、これは神戸新聞でも語っておられました。貝原知事は約3キロ離れた公舎にお住まいでしたけれども、2時間半かかっている。井戸前知事は、そういったことを踏まえて、徒歩圏内にお住まいになったと。齋藤元副知事はですね、この初動の遅れについて、一生の不覚とまで新聞で述べておられる。大変重い言葉だというふうに思う。しかし、齋藤知事の今の発言は、やはり自分にも私人としてのプライバシーがあるということでありました。ここは、これ以上議論をしても仕方ない部分でございます。

 

しかし、私が一つ申し上げたいのは、ワークライフバランスが知事の正直な生き方であって、それは私がSNS等を拝見しても分かります。本来、私人のそうしたことについて、他人がとやかく言うことではありません。しかし今は、兵庫県知事であります。一職員よりはるかに重い責任を有します。だから提案説明の中で、一木一草を使われたと。そういうことを聞いて、現に防災待機宿舎に家族と離れて住んでいる職員、いつ何どき対応しないといけないという職員、抜き打ちの登庁訓練なんてこともあるんです。そういう方が、このやりとりを聞いてモチベーションが上がってやる気が出るのか、こういうことも是非とも考えて頂きたいと思います。

 
★知事は「折檻(せっかん)」という言葉をご存知ですか。
折檻とは現在の日本では、親が子供を折檻するといった使い方ですが、もともとは違う意味、使い方です。
 
折檻とは、「臣下が主君をきびしくいさめること」です。
 
古代中国の『漢書』という書物にその語源があります。前漢の帝が臣下の諫言に怒り、朝廷から引きずり出せと命じた。臣下が階段につかまって抵抗したため手すり「欄檻(らんかん)」が折れてしまった。しかし、その諫言は正しいと思った他の臣下が血を流して決死の覚悟で帝を諌めます。おやめくださいと。
 
冷静になった帝は、国のためを思っての諫言だと気づきます。そのあとで折れた欄檻を片付けようとした臣下に対して、そのままにしておけと命じます。諫言してくれた忠義の臣下がいたことを覚えておくために、新しいものに変えてはいけないと。欄檻を折ってまで諫言をしたから「折檻」となりました。
 
知事には折檻してくれる人、苦言を呈してくれる人はいますか。「一木一草」を提案理由説明に入れると、批判が出るかもしれないと教えてくれたり、苦言を呈してくれる人を近くにおいてください。
 
私が僭越にも提案するならば、宮城県や総務省関係の自らが知事就任前から知っている幹部だけでなく、胸襟を開いて、色んな意見や感覚をもった職員とも仕事や仕事以外でも話し合う機会をもって、もう少し幅広く交流されたほうがいいのではないしょうか。ときに今日の私のように僭越ながら「折檻」する、うるさい人の意見にも耳を傾けてほしいと思います。
 
それでは次に移ります。
 
2 兵庫県財政の見える化改革と知事の財政基金公約について        (財 政)
 
知事は兵庫県財政について「就任後、庁内協議を進める中で、本県の財政状況は外から見ていた以上に厳しいことが分かった」また「様々な関係者との意見交換を通じて、県には財政的な余力があるとの認識が広がっていると感じた。」と述べている。簡単に言えば、「県財政の実態は厳しいのに、県民からは余裕がある」と思われていると。
 
今から遡ること2年前の2019年11月、私は、姫路キャッスルHで行われた播磨政経懇話会11月例会に出席し、当時の齋藤元彦大阪府財政課長の講演をきいた。「どうなる?2025大阪・関西万博のインパクト」という表題だったが、いつのまにか兵庫県財政の話になった。東日本大震災における国の宮城県への財政支援と阪神淡路大震災における兵庫県への支援、県債残高の推移をご自身の作成された資料で比較し、兵庫県財政は厳しいという分析をされていた。
知事は総務省の出身であり、宮城県、大阪府で財政課長を5年間も務めた。兵庫県財政について基金が著しく少ないということに気づき、財政(調整)基金100億円という公約を掲げられた。それでもこれほどまで厳しいとは分からなかったということだろう。
 
あともう一点、私がその時に思ったのは、突然表題にない兵庫県財政の話が出たことで兵庫県知事になることを考えているのかなと(笑)。だから講演が終った齋藤課長のもとに私一人でいき、名刺交換をさせて頂いた(笑)。
 
まさか、その1年半後の選挙に出るとは思ってもいません。というのは嘘で、出るかもしれないと思い、県に出向されていた総務省出身の方にそのあと話をしました。まさかと取り合ってもらえませんでしたが(笑)。
 
話を戻すと、
 
県債に投資するプロの機関投資家向けのIRにもこうした財政指標対策は書かれていない。一般県民が理解するのは難しいでしょう。過去に大阪府では実態よりよく見せる財政対策について、厳しい批判をした知事もいたが、齋藤知事はそれをしない。いろいろ思うところがあるだろうと想像するが。しかし、いま大切なのはそこではない。
 
「持続可能な行財政運営を行っていくには、就任直後の今だからこそ、財政の実情をきちんと見える化し、改革の姿勢を示さなければならない」と言われている。まさにその通り。
 
しかし、21日に提案された補正予算では、外郭団体等の県債管理基金への集約をやめ、土地開発公社等からの預託金の解消も行うとの提案はあったものの、企業庁の地域整備事業についてはほとんど手つかず。土地開発公社への未払金、多額の評価減が見込まれる土地の時価評価問題や兵庫みどり公社改め「公益社団法人ひょうご農林機構」の借入問題も抜本的なことは積み残しのまま。「財政の見える化」はまだ道半ばである。
 
一方、県議会では2008年度から始まった全職員の給与カットを含む新行革プランにより2018年度に収支均衡が達成されたと喜んだ。新しく大型投資事業を検討するという段階になってきた、そんな雰囲気だった。なぜ突然、また行革???という声、金曜日の一般質問でも春名議員が嘆いておられた。
 
コロナの影響で行革をするのではない。過去の精算のため。今年度はコロナ禍でも企業業績は好調で、県税収入は当初予算から大きく上振れし、黒字分を活用して340億円の県債管理基金の積立ができることになった。税収を低く見積もっていたから。
 
来年度からは税収見込の前提となる経済成長率をベースラインケースに変更することになるが、前年にこの結果が出た。県税収入の見通しが楽観的で、毎年のように減収補てん債で財源対策をしている財政運営に私が初めて警鐘をならしたのは、2009年の予算特別委員会。13年前のこと。今回の措置を高く評価したい。
 
ここで兵庫県財政の歴史を振り、先人の戒めを紹介したい。
実は、兵庫県は1955年度から1960年度まで財政再建団体に指定されていた。遡れば、井戸、貝原、坂井、金井知事の前の阪本(さかもと)勝(まさる)知事の時代だ。63年前の今日1959年2月28日の定例県議会、阪本知事の2期目を迎えての初の提案説明である。
 
 
「この際一言申し上げておきたいことがあります。
御承知のとおり昭和35年度末には、財政再建計画が完了し、ことに待望久しき再建団体の指定から解放される日がまいります。
この秋こそ県が久方ぶりに光明をあびる慶賀すべき年でありますが、同時にまた最も戒心すべき微妙な転機でもあると考えます。
かつては雄県兵庫と自他ともに認めた本県が、いわゆる再建団体の境遇に沈淪(ちんりん)すること幾年、ようやくその指定から解放される日こそ、本県が再び過去の失敗を繰り返さざるよう固く決意すべきときなりと信じます。
 
県政における行政水準の維持向上の要請は、しばしば健全財政を犠牲にしてもいとわないほど強烈なものであります。ここに警戒を要する危険がひそんでいるのであります。それ故にこそ 過去の悲惨を回想しつつ、再建団体より解放後といえども、健全財政死守の最高命題を忘れざるよう、再選当初のこの機会に厳粛な気持で決意を披れきしておく次第であります。」
 
この提案説明は、ある県職員OBが何かの参考になればと先日、私に届けてくださったもの。いつもこれを手元において、折にふれ、この文章を読み返してきたそうだ。
財政規律は不要といった考えが支持を得たり、世界的にもMMT理論が出るご時世だが、現在でも十分に通用する考えだと思っていると言っておられた。
 
今年度のような税収の上振れが毎年あるわけではない。実質公債費比率の算定において基金の積立不足、ペナルティ加算の状態を残したまま、公約だからといって100億円を財政基金に積むのはデメリットのほうが大きく現実的ではない。現に今回の補正で340億円を県債管理基金に積まず、黒字決算とすれば公約は達成できたが、財政指標の改善にはならない。
その意味では公約ではあるものの、公表データではわからなかったことであり、他の課題も企業庁地域整備事業会計などの積み残しが残り、4年間での目標というのは現実的ではないと思われることから、そこは議会でもはっきりと難しいと説明されればどうか。私はその方が県民から信頼されるし、謙虚で誠実な姿勢だと思うが、どうか。
 
 
【答弁者】齋藤知事
今回見直しをした財政フレームでは、より堅実な経済成長率を試算に用いるとともに、県民に対しまして本県の財政状況を比較可能な形で「見える化」するという観点から、県債管理基金残高に含まれる預託金、外部基金集約の解消などを反映しました。その結果、標準財政規模の縮小等によりまして、令和7年度に実質公債費比率が地方債協議制度の同意基準(18%)を上回り、その後も上昇するという見込みとなっています。
やはり、これは上昇局面を何とか食い止めて、25%というものを超えないように抑えていくということは大事だと私自身考えております。
本県の県債管理基金については、阪神・淡路大震災の復旧・復興事業費16兆3,000億円のうち、本県が負担した2.3兆円の財源として活用せざるを得なかったこと等もあって、積立不足の状態にあるということです。持続可能な財政運営に向けた実質公債費比率の改善のためには、積立不足の縮減が急務であり、現在の財政状況においては、財政調整基金の積立よりも県債管理基金の残高回復を優先させなければならないと今考えています。このため、財政調整基金への積立については、当面、効率的な予算執行等により、決算において剰余金が生じた場合に行うというふうに考えております。
令和4年度の当初予算におきましても、財政調整基金の当初予算での積立は計上していないというところにそれが現れています。
公約とした財政基金の積立については、現下の厳しい財政状況の下、一方で税収が上振れする局面とはいえ、波がありますから、容易なことではないと認識しております。一方で、今回の新型コロナウイルス感染症の流行初期などにおける様々な不測の事態への迅速な対応、これは予算対応も含めますが、そういったものの観点からは、やはり、一定の財政調整基金の保有は有効だと考えております。今は国の臨時交付金などの財源措置がされているので、今回の令和4年度の当初予算でも様々な事業を、補正でもできていますが、これが示される前にスピード感をもってやるためには、やはり、財源の裏打ちというものが一定必要だという思いがございます。
そういった意味で、持続可能な財政の実現もしつつ、財政調整基金の積立については、決算の剰余が生まれる中でしっかりと積み立てていくという流れを踏まえながら、これから少しずつでも着実に積み立てる努力を積み重ねていきたいと考えております。

【再質問】
こういった基金集約でありますとか、未払金もそうですし、負債を掲載しないということで財政指標をよく見せてきたという手法を、総務省は納得していた、知っていた、報告していたということをたまに新聞でも見かけるが、私はそれは法に触れる行為だと思っているが、知事は総務省におられて、ご存じでしたか。

【知事答弁】
兵庫県が県債管理基金の残高不足に関して、どのような取組をしているかということは、総務省にいたときは、存じておりませんでした。
着任してから、様々な集約の取組とかされているということを改めて知ったということです。これについては、過去やむを得ない事情で様々やったという側面があって、総務省とも一定協議を行いながらやったということも理解しておりますけれども、やはり、これは他の団体でやっているところはないということと、積立不足というものは県民の皆さんに明示して、それをどういうふうに、結構長い時間かかりますけれども、計画的に現実的な方法で解消していくことをお示しすることが大事だと判断したところです。

【議員コメント】
今から約2年前、当時大阪府財政課長であった知事が行った大阪・関西万博についての講演会において、いつの間にか兵庫県財政の話をされた。ご自身で作成された、兵庫県財政が厳しいとの話などをされていた。兵庫県財政を一定調べているということがわかった。それでもわからなかったということですから、公約の扱いについては、今答弁にあったようにされたらいかがかと思います。
 
 
 
3 WHO神戸センター運営支援事業の行革検討について         (健康福祉)
WHO神戸センターについて県議会の議事録を調べると、兵庫県の行革で「アンタッチャブルの一つの代表的なもの」としてこのWHOの話が出てくる。アンタッチャブル。これは、2010年、今から12年前の予算特別委員会での神戸市選出、原亮介議員の質問だ。
 
後に現地調査を踏まえた現役議員の質問もあった。「WHO神戸センターについては、事業内容の必要性が伝わってこなかった。今までの経緯もあり、契約を打ち切れないと思うが、年間200万ドルは多額であるので、必要な額を精査のうえ支援していただきたい。」これは伊藤(いとう)傑(すぐる)議員の2015年の健康福祉常任委員会での発言である。私も当時同じ委員会で規模を縮小すべきと発言したが、契約は大きく見直されることはなかった。
 
原先生の見直す時期だという話から12年。ようやくこうした意見が行革の実施検討項目、即ち改革の俎上に上がってきたことを遅きに失したとはいえ高く評価したい。
 
WHOは世界的な保健機関であり、地方自治体の負担で設置されるレベルの機関ではない。現在の県の財政状況から年間2億円以上の負担は重すぎる。何回費用対効果を説明されても県民には響かない。県の方針を早期に固め、交渉に入るべきだと思うがどうか。
 
【答弁者】 藪本 健康福祉部長
 WHO神戸センターは、兵庫県、神戸市に設立されることにより、新たな知的資源の集積、また、医療、健康に関する情報発信、そして、県、神戸市の国際的な地位や知名度の向上が期待されることから、兵庫県、神戸市、地元経済界からなる神戸グループの誘致により平成8年に設立されました。その後、神戸グループは概ね10年毎にWHOと覚書を締結し支援を行ってきているところでございます。
 平成28年1月から始まりました第3期の覚書の締結にあたりましては、地元との連携体制や、活動内容が見えにくい等の課題等も踏まえまして、研究機能の強化、また、地元との連携強化を図ることなど、我々神戸グループからの提案に沿った活動が行われることを前提に、支援の継続を決定いたしました。これまで、神戸市のプロジェクトである認知症をはじめ、災害対策など、地元の関心が高いテーマ等の研究に県内の4つの大学や研究機関と共同で取組んでいるほか、SNS等での研究成果の発信に加えまして、県内小中高等学校への出張講義、また、高校生サミットの開催など、3期の覚書に基づく取組が進められております。また、「受動喫煙防止対策検討委員会」の委員や、「兵庫県新型コロナウイルス感染症対策協議会」のオブザーバーとして、最新の海外の知見等も踏まえた助言もいただいているところでございます。
 ご指摘いただきました、この度の行財政運営方針の見直しにあたりまして、第3期の活動、現在ちょうど6年が経過するところではございますが、この第3期の活動が令和7年12月で終了することから、県ではWHO神戸センター運営支援事業を見直し事業に位置づけまして、今後のWHO神戸センターの活動の方向性を踏まえ、神戸グループとして適切な支援のあり方について検討することといたしました。
 具体的には、WHO神戸センターのこれまでの取組を評価・検証し、今後どのような研究機能を果たしていくべきなのか、そのために必要な体制・財源はどうあるべきか、そして神戸グループとしての適切な支援のあり方などを中心に、県政改革方針実施計画で示されました工程表に沿って、令和6年1月までに神戸グループ内で検討・調整を進め、令和7年1月を目途にWHOとその後の方向性について協議していきたいと考えています。
 県といたしましては、WHO神戸センター運営支援事業につきまして、この度の県政改革方針実施計画に基づき、適切に対応していきまして、県民の皆様のご理解を得ていきたいと考えています。

【竹内議員コメント】
 原先生の質問を引用させていただいたのですが、実はこの施設(WHO神戸センター)は原先生の選挙区とかなり近く、そのような公的施設を縮小するように質問する、これは並々ならぬ決意があったと当時質問されたことを知っている関係者の方からお伺いしました。それから12年、藪本さんも元々財政課におられたし、そういった観点からも板挟みかもしれませんけれども、そこは俎上に挙げただけではなくて、結果を出してもらわないといけないと思いますのでよろしくお願いします。
 
 
4 知事の特別自治市制度についての考え方について           (企画県民)
神戸市の久元市長と自民党市議団が2020年11月に、首相官邸で菅義偉首相と面会し、政令市の権限を強めて道府県から独立する特別自治制度の早期法制化などを要望したという報道を受けて、12月議会で井戸知事に質問した。井戸知事は「県としては、歴史的経過や特別自治市の課題も踏まえると、現行制度のもと、二重行政を避け、政令指定都市である神戸市と連携・協力して取り組んでいくことが望ましいと考えている」と答弁。明確に特別自治市に反対という言葉は使わなかったが、現状を変える必要はないという話だった。
他の政令指定都市を抱える道府県でも賛成している知事は静岡県知事くらいのもの。
神戸市が特別自治市制度の法制化を求めていること、また、制度化だけでなく、神戸市にはデメリットはないので、自らも特別市になろうと考えるのが自然だが、これについて知事はどう考えているのか、見解を伺う。
 
【答弁:齋藤知事】
特別自治市についての考え方でございますが、神戸市長がプロジェクトリーダーとして取りまとめた指定都市市長会の最終報告では、特別自治市を「道府県の区域外となる新たな自治体」として、二重行政の完全解消等による制度創設の意義が主張されています。
県としては、新型感染症や南海トラフ地震等の大規模災害への対応、広域的な観光産業ネットワークの形成など、都道府県による広域調整機能の発揮がこれまで以上に求められる中で、新たな制度創設によりまして市町域を越えた事務執行や市町間の連絡調整体制の構築、県税収入の減少によりまして周辺市町での県の行政サービスの機能のあり方など、国における今後の制度創設に向けた議論を注視していくことが必要だと思っております。
やはり兵庫県の中では、神戸市域の税収が最も大きいところでございます。そういったことから、一旦、県が収入して、それを神戸市以外の周辺市町の行政サービスとして実施するといういわゆる再分配機能といったこともあります。そういった全体として、この兵庫県が成り立っているということを踏まえると、早々の特別自治市の議論については、これから様々な課題がある中で、国の議論も注視していくということが大事かなと思っております。
一方で、兵庫県と神戸市の関係については、双方の強みを活かしながら、様々な共通課題にこれからもしっかりと県市協調によって対応していくということが大事です。「県・神戸市調整会議」等の機会も有効に活用して、県市協調で兵庫・神戸の発展を目指して参りたいと思っております。

【意見】
ありがとうございました。知事がまだ大阪府の財政課長のときでしたけれども。神戸市が特別自治市を目指すことにおいて私と話をしたことがあります。知事が覚えておられるかどうかは分かりませんけれども、私はしっかりと覚えているんです。しかし今はもう知事になられました。兵庫県の成り立ちをよく踏まえて県民第一の姿勢で臨んでいただきたいと思います。
 
 
 
5 県立はりま姫路総合医療センターの開院時の残債受入と損失補償について (病 院)
県立姫路循環器病センターと製鉄記念広畑病院との統合により、救急医療の空白地域となる可能性のある姫路市南西部の後医療要請とその県負担について取り上げたい。新病院に統合される製鉄記念広畑病院の借入が27.4億円あり、これを県病院事業会計が承継するという予算が提案されている。
また、姫路市南西部の後医療を県の要請を受けて行う社会医療法人 三栄会が広畑病院の建物等を買い取る資金33億円について、3億円を姫路市が補助するとともに、金融機関から融資を受ける30億円については、市の利子補給に加え、県が金融機関に対して損失補償を実施するということだ。これも債務負担行為として予算に計上されている。
 
県が純粋な民間法人の借入に対して損失補償を行うことは異例のことである。しかし、広畑病院が完全になくなり、後医療がなくなってしまうことは避けなければならないのは当然である。後医療を県が三栄会に要請した経緯から考えれば、一連の会計処理はやむを得ないと考える。ただし、議会や県民への説明責任は必要である。
これまでの経緯も含め開院時における会計処理の状況について伺う。
 
 
(答弁者:病院事業管理者)
  はりま姫路総合医療センターは、圏域において高度専門・急性期医療を担い、地域医療のネットワークの中核となるべき病院である。
その実現に向け、県立姫路循環器病センターと製鉄記念広畑病院の統合再編、また、閉院する広畑病院の後医療の確保を、県・姫路市・広畑病院・社会医療法人三栄会で協力して取組んできた。
後医療機関となる三栄会からは、安定的な事業運営のため、広畑病院施設購入資金について、無利子・無担保・30年での資金調達の支援を求められており、本県病院事業の収支状況等を踏まえると、県・市協調で三栄会が借入れる事業資金の無利子・無担保化を図ることが最も合理的と判断し、県の損失補償契約による無担保の実現、市の利子補給による実質無利子化の実現を図ることとした。
損失補償契約が履行された場合、他団体で住民訴訟があったことは承知しているが、旧自治省の見解や福岡地裁判決などのとおり違法と判断された事例はない。県としては実際の履行に至らないよう、三栄会や貸付金融機関から財務状況を定期的に報告してもらい経営状況をしっかりと注視していく。
また、広畑病院の残債については、令和10年3月まで償還期間を残す広畑病院救命救急センター整備に係る借入金46億円のうち、約27億円について、医師不足やコロナ禍の影響も重なり前倒し償還できないことから、今後、機能を引継いで救命救急センターを運営する新病院が債務承継して返済することとした。
いよいよ5月1日に開院するが、円滑な運営に努め、圏域の基幹病院としての役割を最大限果たしてまいる。

【コメント】
 私も損失補償というと驚いてしまう。なぜかというと今管理者が言われたように訴訟リスクがあるからだ。債務保証については、法律で禁止されているが、損失補償は禁止されていない。これは非常に法律上も分かりにくいと最高裁の判決にもそのような趣旨の事が書いてある。それで今、説明されたような総務省通知もあった。
 しかし、かたや姫路市が利子補給することは違法じゃない。現にお金を出す方が違法ではなく、損失補償が違法だというのはおかしい。そこで最高裁の判決を読むと「公益上必要がある場合には寄付または補助することが出来る」というこの地方自治法232条の2の解釈をもって、こういうものは認められるんじゃないかと。
しかし、議会や住民にはしっかりと説明しろとの記載もあることから今日答弁があった事で、住民の皆さんに理解して頂けるんじゃないかなと思うし、私も病院が出来るということを期待している。それに加えて南西部の方からは今まで救急があったのに心配だという声が非常に強い。そこも目を向けて頂きたいと思う。
 
 
★最後のコメント
知事は明日就任7ヶ月を迎える。就任半年のメディアによる検証でも厳しい論調もあった。新県政改革についても議会や県内首長からも意思疎通の点で様々な意見がある。
 
しかし、私自身は、財政改革に着手したことをまず何より高く評価している。ときに僭越ながら「折檻」、諫言することもあるが、同世代の議員の意見として遠ざけず耳を傾けてほしい。宜しくお願いする。
 
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