今回の問題は二桁×二桁の複雑な掛け算です。問題を見ると、電卓やスマホの計算機を使いたくなりますよね。しかし、そんな計算問題を暗算している人がいたら、カッコよく感じませんか。その人は頭の中でどういう計算をしているのでしょうか。
実は、皆さんも一度は習ったことのある計算を行なっているのです。どんな計算だったか思い出していきましょう。
問題
次の計算をしなさい。
15×16
簡単に計算するためには、あることを知っている必要があります。
解説
この問題の答えは「240」です。計算を楽にするポイントは、分配法則を利用することです。
分配法則
・◯×(□+△)=◯×□+◯×△
この分配法則を利用するためには、掛ける数が足し算の形で表されている必要があります。そのため、16を何かと何かの足し算の形にするのですが、後々の掛け算を考えて、計算が簡単そうな数を選ぶのがポイントです。
例えば、16を10と6に分けてみましょう。
15×16
=15×(10+6)
=15×10+15×6
=150+90
=240
もしくは、16を8と8に分けることで、同じ掛け算を二回するだけの簡単な式になります。
15×16
=15×(8+8)
=15×8+15×8
=120+120
=240
さらに「15^2=225」という計算を覚えていた場合は、
15×16
=15×(15+1)
=15×15+15×1
=225+15
=240
のように、16を15と1に分けて計算する方法も効率的かもしれませんね。
まとめ
16を二つに分けることで、分配法則を利用できるようになりました。ただし、どの掛け算が計算しやすいかは個人差がありますので、色々なパターンで計算してみました。
最後に今回のポイントだった分配法則を復習しておきましょう。この法則を覚えておくだけで、二桁の掛け算も簡単に暗算できるようになるかもしれませんよ。
分配法則
・◯×(□+△)=◯×□+◯×△
※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):うおうお
数学の教員免許を所持。個別指導・集団指導の学習塾で数学の講師として小学生から高校生までの指導や、小学生の宿題指導を通して算数の魅力を深堀して楽しく伝えている。現在は民間学童保育所で放課後児童支援員として勤務しながらフリーランスで受験指導もしている。
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