二桁の数が並ぶ計算式は、一見すると難しく感じるかもしれません。しかし、計算の工夫をすることで、暗算で答えを出すことが可能です。
この記事の問題に挑戦し、正しい理解ができているかを確認してみましょう!
問題
次の計算をしなさい。
77+77−77×77÷77
まずは、自分自身で計算をしてみましょう。正しい答えを出すことができるでしょうか。
解説
今回の問題の答えは「77」です。
途中の計算式は次のようになります。
77+77−77×77÷77
=77+77−77
=77
計算のポイントを順に解説していきます。
まず、四則(足し算・引き算・掛け算・割り算)が混じった計算では、次の順で計算をします。
(1)掛け算・割り算
(2)足し算・引き算
つまり、今回の問題では「77×77÷77」の部分から計算をします。
掛け算・割り算が混じった式では、基本的には左から計算します。しかし、「77×77」の答えを求めるのは少し大変そうです。
そこで、今回はすべて掛け算の式に変形し、「77÷77」の計算を先にしましょう。
77×77÷77
=77×77×(1/77) ←分母と分子を77で約分
=77×1
=77
「÷77」を「×(1/77)」と掛け算に変換し、先に計算することで、この部分が「1」になりました。
これによって、元の計算式は「77+77−77」となりました。
足し算と引き算の式なので、こちらも左から計算します。
しかし、ここでも工夫をして、引き算を入れ替えてから計算しましょう。
77+77−77
=77+77+(−77)←足し算は順番を変えて計算しても良い(結合法則)
=77+{77+(−77)}
したがって、答えは「77」です。
順番の入れ替えをすることで、簡単な計算になりました。
数を変形したり、計算の順序を入れ替えたりすることで、難しく見える計算式も暗算できるようになります。
ただし、いつでもこの工夫ができるわけではないので注意しましょう(割り算が混じった計算などは、順番を入れ替えると答えが変わってしまうので注意)。
まとめ
一見すると難しい計算問題でも、実は暗算で求められることもあります。どのような式変形が可能なのか、しっかり考えることが大切です。
この他にも、工夫が必要な計算問題を出題していますので、チャレンジしてみましょう!
※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」
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