【もう免許は不要】論者に贈る“自動運転の嘘”。テスラも未だ「レベル2」、実用化はずっと先な理由
掲載 carview! 文:山本 晋也 67
掲載 carview! 文:山本 晋也 67
高精度三次元マップや、LiDARやミリ波レーダーすら使わず、車体各部に配したカメラの画像データをAIで処理することにより、車両に搭載したセンサーとコンピュータによってFSD走行を実現するというテスラのアプローチは、自動運転の早期実現という視点ではスピード感はあるものの、技術面や安全面の視点ではかなり“大胆な”アプローチに映ります。
こうした件について筆者が自動運転関連の技術者と話をしていると、多くの技術者が「カメラだけを使うのは冗長性(多重のシステムでリスクを低減すること)に課題がある」と考えていることは事実です。
コンディションがよいシーンではカメラの画像処理だけの自動運転が可能でも、大雨や雪が降っている状態での冗長性を考えると、LiDARやミリ波レーダーといった悪天候に強いセンサーも併用して冗長性を確保すべきという意見は、現時点での技術レベルでいえば納得感があります。
雪が積もって真っ白な状況では路面と歩道を画像で見分けるのは難しく、カメラのレンズ部分に雪が付着すればシステムが正常に作動しなくなることは、誰にでも想像できるでしょう。
たとえば、2025年のCESでソニーホンダモビリティ(SHM)が発表した量産モデル「アフィーラワン」には独自のADAS(先進運転支援システム)としてアフィーラ インテリジェント ドライブが搭載されますが、カメラ、LiDAR、レーダー、超音波センサーなど40ものセンサーで周囲をセンシングするとアナウンスされています。
アフィーラワンは車内でエンターテインメントを楽しむことを期待するユーザーも多いはずで、アイズオフが可能になるレベル3以上の自動運転テクノロジーの搭載が期待されます。それでもレベル5に相当するような完全自動運転ではなく、あくまで「高性能なADAS」の延長線上の機能に留まるでしょう。
>>ホンダゼロやテスラのロボタクシー、アフィーラワンを画像で見る
冗長性の確保は自動運転レベルに関わらず重要です。アフィーラに40もの多様なセンサーが必要であるとするならば、完全自動運転の実現と普及には、まだまだ越えなければならないハードルが多くあることを示していると理解したほうが良さそうです。
(終わり)
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