「負の数」の計算は、中学一年生で学習します。どのように計算すればいいのか、正しく覚えているでしょうか。
間違えやすい負の数の計算方法を再確認しましょう!
問題
次の計算をしなさい。
(−2)−(−2)−(−3)−(−6)
負の数と引き算が並んでいます。正しく計算できるでしょうか。
解説
今回の問題の答えは「9」です。
計算式には負の数と引き算が並んでいましたが、計算結果は正の数になります。
途中の計算は次の通りです。
(−2)−(−2)−(−3)−(−6)
=(−2)+(+2)+(+3)+(+6)
=0+(+3)+(+6)
=(+3)+(+6)
=9
負の数を引く
「負の数を引く引き算」は、「正の数を足す足し算」に変えて計算することができます。
・正の数(+)を引く = 負の数(−)を足す
例:3−(+5) = 3+(−5)
・負の数(−)を引く = 正の数(+)を足す
例:3−(−5) = 3+(+5)
今回の問題「(−2)−(−2)−(−3)−(−6)」では、「−2を引く」「−3を引く」「−6を引く」と、三回も負の数を引く引き算があります。これらを足し算に言い換えると、それぞれ「+2を足す」「+3を足す」「+6を足す」となります。
つまり、最初に次のような式の変形をすることで、足し算だけの計算と考えることができるのです。
(−2)−(−2)−(−3)−(−6)
=(−2)+(+2)+(+3)+(+6)
この式の変形は、数直線の上での人の移動をイメージすると分かりやすくなります。
「足す=人が前を向く」
「プラスの符号=前に数の分だけ進む」
「引く=人が後ろを向く」
「マイナスの符号=後ろに数の分だけ進む」
のように、数直線上での人の動きをイメージすると、以下のように考えることができます。
「−5を引く」は、「人が後ろ(負の方向)を向いて、後ろ(正の方向)に5進む」
「+5を足す」は、「人が前(正の方向)を向いて、前(正の方向)に5進む」
と考えると、「−5を引く」と「+5を足す」は同じ結果になることがわかりますね。
まとめ
「負の数の引き算」は数直線上でイメージをすると分かりやすいですね。また、実際に計算する際は、負の数の引き算は足し算に変換しましょう。足し算にすれば計算がしやすく、間違いづらくなりますね!
※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法を持つものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」
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