広島 4週連続で県内全域にインフルエンザ警報
広島県内でのインフルエンザの感染者数は、7つの保健所管内のうち3つで警報基準を超えていて、県は4週連続で県内全域に警報を出して、対策を徹底するよう呼びかけています。
広島県は、16日、今月12日までの1週間に、定点観測が行われている、117の医療機関で確認されたインフルエンザの感染者数は、1医療機関あたり32.19人だったと発表しました。
これは、前の週に比べて8.21人減少した一方、7つの保健所管内のうち、多い順に、福山市保健所と西部東保健所、それに広島市保健所の3つで1医療機関あたり30人の警報基準を超えました。
このため県は、4週連続で、県内全域に警報を出して、手洗いやマスクの着用など対策を徹底するよう呼びかけています。
また、新型コロナの感染者数は、今月12日までの1週間で1医療機関あたり5.87人でした。
これは前の週から、0.28人減少している一方、福山市保健所の管内では、1医療機関あたり11.22人と、県の注意報の基準を超えていることから、県は、2週連続で県内全域に注意報を出しています。
【感染防止対策 教育の現場では】
インフルエンザが流行するなか、広島市中区の看護専門学校では、感染予防に乗り出しています。
看護師の国家試験を控える3年生に対して、マスクの着用を義務づけているほか、1、2年生に対しても、生徒どうしが対面で話す演習の授業で、マスク着用を義務づけています。
また、生徒たちが密にならないよう、教室を分散させているのに加え、冬の寒い時期でも、教室の扉は常に開けているほか、窓は休み時間に必ず開けるなど、換気を徹底しています。
さらに、1年生と2年生が経験する、医療機関での実習では、2週間ほど前からアルバイトを控えることなどを指導するとともに、少しでも発熱などの症状があれば、その日の実習を取りやめるよう求めています。
こうした対策によって、この専門学校では、全校生徒362人のうち、16日にインフルエンザで欠席したのは4人にとどまっているということです。
2年生の女子生徒は、「病院での実習で患者にうつさないためにも、日頃からマスクの着用や手洗いを徹底しています」と話していました。
看護専門学校の中脇尚美副校長は、「看護師を目指す学生として、入学時から、規則正しい生活やバランスのよい食事を心がけるよう指導しています。学校として引き続き、感染防止対策を徹底したい」と話していました。