子どもが誕生してすぐの貴重な期間にしっかりと育児に向き合いたいと思い、妻が出産して実家から戻ってきたタイミングで1カ月間、育休を取得しました。
ダイバーシティ&インクルージョンの取り組みを深化させ、
多様な働き方を実現できる職場に
「プラチナくるみん」の認定を受ける滋賀銀行では、男女を問わず育児支援制度の活用が進んでいます。今回は実際に制度を利用したパパとママに参加してもらいクロストークを開催。ダイバーシティ&インクルージョンを推進する人事部がファシリテーターとなり、これまでのキャリアを振り返りながら仕事の喜びや苦労、職場のサポート体制、今後の目標について語り合ってもらいました。
プラチナくるみん認定
滋賀銀行は優良な子育てサポート企業として、2016年4月に近畿の地方銀行で初めて、「プラチナくるみん認定」を受けました。
- Speaker
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- 坪田 陽子
- 人事部
2002年入行 - 出産・育児を経て20年近く営業店でキャリアを積む。現在は、人事部で福利厚生やメンタルヘルスケアなどの職場環境整備や健康経営、ダイバーシティの企画などを担当。
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- 伊香 麻穂
- 得意先係
2011年入行 - 個人渉外や人事部などを経験して5年目に第一子を出産。第二子を出産したときには3年間育休を取得して育児に専念。現在は営業店で短時間勤務制度を利用して活躍中。
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- 吉田 一貴
- 得意先係
2016年入行 - これまでに営業店を4カ店経験し、得意先係としてお取引先の事業サポートや融資提案業務を担当。2023年に第一子の誕生に伴い、1カ月間の育休を取得。仕事と育児に奮闘する日々を送っている。
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育休などの支援制度が充実。男性の取得実績も増えています
- 育休を取得したきっかけや理由は?
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吉田
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伊香
私は、「しがぎんが好き」という想いがベースにあったので、ライフスタイルが変わってもここで働きたいと思っていました。もともと2人目を考えていたので1人目は1年間の育休を取得後、早めに復帰し、2人目は3年間の育休を取得しました。キャリアはいつでも積めるので、今しかない時間を楽しみたいと思い、子育てを優先しました。
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坪田
最近は男性行員の育休取得が増えてきました。職場でのサポート体制はいかがでしたか。
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吉田
やはり色々とご迷惑をお掛けすることもあったと思うのですが、皆さん快く応援してくださいました。本当にありがたかったです。
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伊香
特に2人目のときは3年間のブランクがあり、復帰前の不安は大きかったですが、仕事と育児を両立する先輩に事前に相談し、復帰後も上司や同僚にいろいろとサポートしてもらえたので安心できました。
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坪田
そうですよね。安心して復帰してもらえるように育休中の職員を対象とした「働くパパママ応援セミナー」を実施しています。また、「育休復帰後セミナー」では実務や体制の変化などをレクチャーし、座談会などのコミュニケーションの場も提供しています。
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伊香
復帰前には上司との面談で今後のキャリアについて話し合いました。「育休復帰後セミナー」は良かったです。セミナーで看護休暇などの制度について学び、今もフル活用しています。同じ悩みを持つパパママと情報交換ができたのは貴重な経験でした。
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坪田
看護休暇はお子さんが小学4年生になるまで、傷病時の看護や健康診断受診のために取得できる特別休暇ですね。年間に5日、お子さんが2人以上の場合は最大10日取得でき、半日単位や時間単位でも利用できます。また、育児・介護休業法の改正に伴い、男性も育休が取得しやすくなりました。
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吉田
これから子どもが保育園に行き、妻が職場復帰する際にはそのような制度を活用したいですね。
Point1 子育て支援制度
法律上定められた産前産後休暇(産前6週間、産後8週間)に加え、当行の育児休業制度は子どもが3歳になるまで取得できるのが特徴です。また、育休復帰後も、子どもが小学校4年生の始期に達するまで短時間勤務の取得が可能。他にも、配偶者出産特別休暇、子どものための看護休暇や介護休業なども導入し、意欲ある行員が仕事と家庭を両立するための制度が充実しています。
育児との両立は苦労が多いが、それ以上の喜びや成長がある
- 仕事と育児の両立について教えてください。
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坪田
実際に子育てに関わってみて、いかがでしたか。
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吉田
先輩が「子育てより仕事の方がラク」とおっしゃっていて、そんなことはあるのかと思っていましたが、夜は寝てくれないし、仕事と違って全く思い通りにいかない(笑)。子育ての苦労を理解できたことは良かったですね。
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伊香
それは素晴らしいですね!育休中は社会から疎外されているというか、孤独に感じることがあるのでパートナーの協力は心強いです。仕事と育児の両立は大変で、家でも職場でも段取りと効率を常に考えています。おかげで「時間の使い方」が上手くなりました。
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吉田
私もプライベートでは家族の時間を大切に、仕事では職務に集中して、メリハリのある生活を送れるようになりました。
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伊香
主人と家事や育児を協力し、子どもは保育園の先生や友達との関係を築き、自分だけでなく家族みんなが成長できています。
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坪田
お子さんの急病時にはどう対応していますか。
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伊香
お客さまとのアポイントが入っているときは、上司や同僚にお願いして代わりに対応してもらったり、アポイントを変更してもらっています。その分私も、自分の業務外でもできることは積極的に行うようにしています。
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吉田
私も同じ係の人たちに負担をかけることが多いですが、快く受け入れてもらえるので感謝しています。今日も午後に半日休暇を取って子どもの定期健診に行ってきます。今後は保育園の入園が心配ですね。
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坪田
保育園が決まらずに復帰が遅れるという話はよく聞きます。現在、当行では企業主導型保育園の法人枠を利用できる体制を整え、さらにエリアの拡大を進めています。
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伊香
今後もさまざまなライフイベントを経験することになりますが、どのような場面でも働きやすい環境を整えて頂けると助かります。
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坪田
育児だけではなく、不妊治療や病気療養、介護などあらゆる場面で仕事との両立ができるようにさらに制度を整えていきたいと考えています。すべての従業員が尊重され、個人の能力を発揮して活躍できるダイバーシティ&インクルージョンの取り組みをさらに深化させていきます。
異動や子どもの誕生が、モチベーションアップにつながる
- 伊香さんと吉田さん、これまでのキャリアと仕事へのモチベーションを折れ線グラフで描いてみてください。
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吉田
1年目は支店の得意先係として住宅ローンを担当。3年目には法人渉外担当になり、新たな気持ちでスタートしましたが、当初は思ったようにできないことが多く、苦戦しました。その後2回の人事異動を経験し、大型の支店に配属され、さまざまな業務を経験しているときに子どもが誕生しました。家族のために頑張ろうと決意して、高いモチベーションを継続しています。
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坪田
銀行員にとって異動は大きなイベントですね。そこに子育てが加わったときにどう捉えるのかは人それぞれです。男女の違いもあると思いますが、吉田さんは異動と子育ての両方がキャリアのプラスになっていますね。
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伊香
私は2年目に異動を経験して初めて渉外に挑戦しました。仕事は楽しくてできることもどんどん増えていき、モチベーションは最高潮でした。5年目に人事部に異動してからも採用担当として、業務にやりがいを感じていました。7年目に営業統轄部でリーダー業務を任されたときは経験不足で苦労もしましたが、1人目の妊娠がわかり、モチベーションは急上昇しました!2人目の産休・育休後はブランクも長く、復帰前は不安を感じていましたが、以前と同じ職場に復帰したのですぐに慣れて、今は前向きに頑張っています。
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坪田
やはり復帰のときの不安は大きいので、人事部としてさらに充実した制度を考えていきたいと思っています。私自身、妊娠前は仕事が中心の生活スタイルでしたが、妊娠と同時に入院して生活が一変しました。一歩引いて見ることで考え方が変わり、仕事と私生活がバランスよく融合されました。今はどんな波があっても乗り越えられる自信があります。
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伊香
私も銀行員とママを区切らずに全力で楽しみ、今しかない時間を大切にしながら「人」として成長していきたいです。
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吉田
キャリアプランを具体的に描くのではなく、日々お客さまや家族に喜んでもらえるように行動し、結果としてキャリアがついてきたらいいと思っています。もし、2人目ができたら1年間の育休を取りたいし、後輩にも勧めたいですね。
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坪田
私は子どもが受験生になり、自分のキャリアについて話す機会が増え、改めて考えるようになりました。子どもが成長するように自分もチャレンジし、銀行や地域のために貢献したい。誰もが「なりたい自分」を実現できる環境をつくっていきたいと思います。
Point2 「えるぼし」認定
厚生労働大臣が女性活躍推進に関する取り組みの実施状況が優良な企業に対して認定する「えるぼし」に認定。また、女性のキャリアデザインのサポートや行内のネットワークづくりなどを目的に、主任行員を対象とする「ライフ&キャリアデザイン講座」を開催し、女性のキャリアを考える機会としています。