広告・PR業界の実績を強みに
プランニング力を生かせる職場へ。
新卒で就職したPR会社では企画と営業を担当していたので裁量も大きく、頭と体を駆使する仕事はやりがいもあり、気が付けば10年以上が経過していました。現場経験は十分に積んだので、キャリアアップするため大手広告代理店の営業へ転職しましたが、メディアプラン中心の業務に今一つ仕事の広がり、やりがいを感じることができませんでした。業務だけでなく働き方、働く場所も含めて見直したいと考えるようになりました。2年間勤めた後、退職し、東京から地元の東北へ戻り、2023年の春から就職活動を始めました。
私は元々弁護士のような専門性の高いスペシャリストになりたかったことから、代理店時代に行政書士の資格を取得していました。司法試験はハードルが高かったので、弁護士の道は断念したものの、13年間にわたる広告・PRの実績は大きな強みです。転職サイトやエージェントを利用してプランニング力を生かせる広報などの求人を探しましたが、思うような仕事がなかなか見つからない中、足利銀行の求人を紹介されました。
面接時に人事担当から提案された
法人コンサルティング部の仕事。
最初は半信半疑なところはありました。銀行がキャリア採用するイメージがなかったですし、求人職種には「法人渉外」とあったため、採用されたら営業店の取引担当として働くのだろうと思っていました。金融業界に絞って転職活動していたわけでもないので業務の細かい内容まで想像できませんでした。ただし、自分のキャリアを凝り固まって考えるのではなく人生の新しい転機としてフラットに捉えると、地方銀行というそれまで思いもしなかった存在に対して興味を惹かれ、応募することを決意しました。まずは話を聞いてみようというくらいの感覚でしたが、金融以外の分野からも積極的に人材を受け入れようという足利銀行の方針と姿勢に共感しました。その後は採用まで順調に進み、2023年8月に入行へと至りました。
もう一つ意外だったのは、応募してから分かった仕事内容です。面接で人事担当の方から「本部での企画業務のほうが、菊池さんの経歴を生かせるフィールドかもしれませんよ」と提案を受けました。入行後は法人コンサルティング部に配属されるのですが、専門職としてのコンサルタントにも関心があり、証券会社の事業承継コンサルティングを転職先として検討したこともあった私にとって、とても魅力的に感じました。
法人コンサルティング部は取引先の企業に対して、さまざまなソリューションを提供する部署です。ファイナンスという企業の成長に欠かせない機能を核として、金融機関としてのノウハウやネットワークを駆使してお客さまの課題解決をサポートする。通常のコンサルタント会社とは異なるフィールドに強みを持つ、銀行ならではの面白さがあります。
企画書作成やイベント運営業務に
入行前に培った知識と経験を活用。
いま、私が法人コンサルティング部で担当しているのは、お客さまの不動産に関するお困り事を解消するお手伝いや商談会の開催、ビジネスコンテストなどのイベントに関連する業務です。
配属されて半年ほどですが、本部には入行前に想像していた銀行員の業務とは違う、多様な仕事があることを知りました。お客さまに提案するサービスの企画書作成やイベントの企画運営といった業務においては、前々職のPR会社在籍時に山ほど企画書を作り、メディア向けのイベントを運営してきた経験が十分に生かされていると思います。
幅広い業務のなかで特に面白さを感じたのは、地域の皆さまから事業のアイデアを募るビジネスコンテストです。新たな事業を創出して、地域経済の活性化を促す目的のもとに、入賞したビジネスプランの事業化に向けた支援を行っています。既存のお客さまに融資するだけでなく、新しい事業者をつくり育てていく。その成長を支援するのが私たち法人コンサルティング部の仕事でもあります。入行して、足利銀行が地域に果たす役割の多様性と、可能性の大きさを実感しました。
新しいビジネスプランを事業化して
お客さまと地域社会に貢献する。
現在、当行の新規事業立ち上げに向けたビジネスプランの再検証や収益シミュレーションにも携わっています。これは、法人コンサルティング部の業務ではありません。入行して間もない時期に社内で公募された「新規ビジネス開発プロジェクト」のメンバー募集に応募し、選出されたのが担当業務になった契機です。まだ業務経験も少ないキャリア採用の私が選ばれるとは思っていませんでしたが、情報収集やマーケティングといった領域でのスキルを期待されての抜擢だと思っています。
この「新規ビジネス開発プロジェクト」は、単なる社内のアイデアコンテストにとどまらず、役員へのプレゼンテーションを通過したプランは、発案者自身が担当者として事業化を進めるというものです。役職や担当業務の枠を超えて、新しい事業をゼロから創り上げていくのは、本当に楽しく、大きなやりがいを感じています。既にいくつかのプロジェクトが具体的に進んでいるところです。私自身の金融スキルを高める努力とともに、これらの早期事業化、黒字化を実現して、お客さまや地域社会に貢献できればいいなと考えています。