入院中の楽しみだった「お絵描き」

生後間もないころから入退院の繰り返しだった舞さん。

(母の至保さん)
「生後に胆道閉鎖症という病気で手術しました」

「胆道閉鎖症」は胆道が炎症を起こして胆汁がつまり、肝臓を壊してしまう新生児の難病です。

つらい入院生活が続く中、同じ病室の友達から教えてもらった楽しみがマスキングテープや色鉛筆を使った、お絵描きでした。

(舞さん)
「私もやりたいと思い交ぜてもらったら、はまって。それが私のものづくりの原点になってます」

4歳の時、母親の至保さんから肝臓の一部を移植することで病気は治り、小学校にも入学できました。

入院がきっかけで工作が好きになった舞さん。

小学2年生のときにひらめいたのが…。

(舞さん)
「ものづくりが好きだったので。ストローで三角形を作ってビーズを通して毛糸でつけて。ヘアピンに巻きつけた感じです」

(父の敬さん)
「面白い発想だと思いまして、新しいアクセサリーとして世に広めることができると思った。そこから始まりましたね」

大学教授の父親の勧めで特許を取って会社も作ってみると、最初に出した商品は1年ほどで約500セットが売れたのです。

購入者からは、こんな手紙も。

(届いた手紙)
「そのアイデアの素晴らしさと着け心地の良さに感動しました」
「舞社長の若い、みずみずしい感性に拍手したいです」

(舞さん)
「とてもありがたい話だと思います。大変ではあります。好きな事とか、やりたい事など。どんどん会社から気付く事が最近多いと思います。これからは子ども達だけで会社の活動やプロジェクトなどをやってみたい」

自分が作るアクセサリーで、一人でも多くの人に笑顔になってほしい。

きょうもピンセットを片手に、新作作りに取り組む舞さんです。