高校の宿泊研修のお話

年明け2発目のnoteです。
内容としては前回の記事の続きです。

まずはこちらをお読みください

この記事の前編です。

西田さんとは入学年度は違いますがやっている内容はほぼ変わらないです。

怒られる毎日

 高校に入学したら最初に「上級生指導」というカルトの洗脳行事が待ち構えており非常にゲンナリしたのだが、新入生にはまだ地獄が待ち構えている。それは授業が終了し学年集会が開かれるのだが、そこに集まったらまず最初に学年副主任からひたすら「お前らは一体なんだ!」と冒頭から怒鳴られ、更に追い打ちをかけるように他の教師からもひたすら怒られるのだった。何も悪いこともしていないのに、ただ自分らの思い通りにいかないからといって毎回怒鳴られるのだ。それが入学してからしばらく続いた。もともと私は新しい環境に慣れるのが苦手で慣れるまで時間がかかっていたのだが、このような日々が続いてきたことから完全に学校に行く気力を無くしていたのだ。要は「何も悪いことをしていないのにただひたすら怒鳴られる」だけの日常が続いたのだ。

〇〇チャレンジ(笑)

 そんな憂鬱な毎日が続いたがそんな地獄もいよいよ終わりを告げる時が来る。「宿泊研修」だ。4月末から5月にかけて行われる宿泊研修で以前は「克己心育成の体験学習」と呼称していた。私らの頃は公式には「自立と協働を学ぶ体験活動」となっており、卒業後には「〇〇チャレンジ」と変わっていたのだが、やる内容は大して変わらない。やる内容としては行進や号令走、解散集合、体操隊形などの集団行動や絶叫校歌だ。チャレンジと軽い響きでごまかしているが実際はただの洗脳行事だ。

【追記】
本来の英語のchallenge (名詞)のニュアンスは「難問」や「困難な課題」なのである意味「〇〇チャレンジ」というのは正しいのだ。でも日本語読みすると「挑戦」なので結局軽い響きでごまかしているだけなのだ。詐欺師

最初は和やか

 宿泊研修は2泊3日か3泊4日かは忘れたが比較的長い期間実施される。場所は宗像市のグローバルアリーナ、シロアリ駆除業者のサニックスの関連施設であることで知られている。

宿泊研修は学校からグローバルアリーナに向かい、昼食を済ませるまでは比較的和やかなムードに包まれていたのを覚えている。この後の地獄も知らないで… 昼食を済ませたらいよいよ地獄の研修がスタートした。

「愛校精神」の押し付け

 昼食を済ませたら体育館に集められた。体育館でも件の学年副主任が「なんで遅いのか!!」とブチギレていた。こういう場面ではお約束の5分前行動である。多分ダラダラと来たことに対する怒りなのだろう、理不尽極まりない話ではあるが。体育館に来て見せられたのは「この学校はいかに歴史があるのか」、「この学校はどんなに素晴らしい学校なのか」というのを示す(多分)同窓会製作のビデオだったのだ。要するに愛校精神を新入生にも持ってほしいからこのようなビデオを流したのだろうが、ビデオを流して何になるのだろうか。本来愛校精神というのは生徒が自発的に抱くもののはずだ。なぜ教師や学校側から押し付けられなくてはならないのだろうか。自由権の一つである「思想・良心の自由」に対する干渉でしかない。端的に言えば「人権侵害」で片づけられる行為なのだ。

集団行動と絶叫校歌

 集団行動と絶叫校歌は以前のnoteでも書いた「上級生指導」でも実施済みの内容だが、今回は屋外のグラウンドや広い体育館で行うものだ。絶叫校歌について前回のnoteに詳しく書いていなかったので、今回のnoteで詳しく書いてみようと思う。
 絶叫校歌はその名の通り校歌を絶叫する。まず足を肩幅に広げ腕を後ろで組み、「校歌斉唱!」の号令で反り腰になりながら校歌の歌詞を絶叫するのだ。出身校の校歌は歌人の花田比露思先生の書いた格調高い歌詞に名指揮者の荒谷俊治先生の作曲したメロディが合わさるものだが、格調高い歌詞もメロディも知ったことではない。ただひたすらに叫ばされるだけだ。無論声を出しても「全然出てないぞ!」、「もっと出せ!」と罵声が飛ぶだけである。集団行動もそうだ。「全然そろっていない!」や「遅い!」など罵声が飛び、ひたすら終わらない集団行動と絶叫校歌を続けるだけである。そしてお決まりのセリフが「〇〇生として自覚を持て!」である。自覚も何も、こんなことをして本当に学校を好きになるのだろうかと思わないのかと今も感じる。上級生指導は生徒「主体」なのだが、この宿泊研修は教師が指導しているのだ。さながら警察学校のようである。警察学校も新人警察官を精神的に追い込みながらも徹底的に教育するのだが、警察学校は警察官という一般人よりも遥に命を落としかねない危険で厳しい職種で働く人間を育成するからこそ、適性のない人間を振るい落とすためにも(警察学校の教育内容の是非はともかく)理解はできるのだが、わざわざ県立高校でそのようなことをすることに意義があるのか疑問に思う。実はこの宿泊研修は体育教師もいたのだが、体育教師は優しかった。一番厳しかったのが数学教師だった。なんでや。
 ちなみに集団行動の雰囲気はフジテレビがようつべに投稿している警視庁警察学校の密着動画を見ていただければ大体わかる。ちなみに本当にこんな感じです、誇張抜きで。


クラスごとで順位争い

 この宿泊研修ではフィナーレとして最終日前日にクラス単位で集団行動を競わせる。理由はクラスの団結力を高めてもらうためだろう。その直前まで行進や体操隊形、絶叫校歌の練習をし夜には正直くたくただったが、クラスの足を引っ張るのは許されないので全力で取り組んだ。全力で取り組むのは悪いことではないが、精神的にも身体的にも追い込んでクラスの団結力を高めて果たして意味があるのだろうか。私のクラスは後半になるとクラスの女子が暴れるせいで団結もクソもありませんでしたけどね!
 ただ評価は全クラス中、上から2番目の評価であった。いいものか悪いものかと言われたらいいものではあるが、ここまで順位付けされるのは酷な気はするね。

30km遠歩

 この宿泊研修は集団行動だけではない。グローバルアリーナから道の駅むなかたにほど近い玄海少年自然の家までの往復30kmを歩く強歩大会が行程に組み込まれていた。伝統行事で修猷館にも十里踏破遠足があるので、歴史のある高校では割とどこでもあるのかもしれない。この強歩大会は唯一楽しかったものである。だって歩くのは全く苦ではないし教師から怒鳴られることもないからね。峠に近いグローバルアリーナから玄界灘の沿岸まで歩いて海を見た時はそれなりに達成感はあった。

やっぱり怒鳴られる

 こういう宿泊研修は朝と夜に朝礼と終礼が組み込まれているが、大体毎回引率の教師が「今日のお前らはなんだ!」や「行動が遅い!」と毎回理不尽に怒鳴るのがお約束である。このお約束通り、自分たちは毎日怒鳴られていたのだ。こうして精神的にも身体的にも追い込むのが宿泊研修だ。最近はどうも宿泊研修っぽいのはしていなさそうなので我々の世代で終わりだったのかもしれない。コロナもあったしね。。。精神的にも身体的にも追い込まれ、家に帰ったときはもうボロボロだったのを覚えている。宿泊研修が終わって理不尽期間は終わったかと思ったら風紀指導は1年生が特に厳しく些細なことでも即アウトであったので結局1年生が一番理不尽なのだろうと強く思った。だが自称進学校なので学習面で理不尽な仕打ちは上級生になればなるほど増えていくのだが。

 「押し付け」、「理不尽」、「洗脳」の3拍子揃った上級生指導と宿泊研修はこうして終わっていったのだ。怒涛の4月が終わり授業もさらに進んでいき中間考査に突入していく。気の休まる暇はない。

【追記】
Twitterで見ていてマジでむかついたのが同級生の「自分の母校のことをよかったなと卒業してから思えない人は可哀想」というツイート、こういうのを生存者バイアスっていうんだろうね。私は学校辞めていないけど逃げ場のなさに苦しんでいた人はいるんだよ。そのことを考慮できない時点で思考の幅の狭さを示しているなと思いましたね。

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高校の宿泊研修のお話|🎃机さん🎃
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