いわて四季彩「もみじの記憶 いつまでも」

岩泉町の閉校した小学校には1本のもみじが残されています。秋が深まり真っ赤に染まったもみじは小学校の卒業生によってライトアップされ、地区の人たちがそれぞれの思いを持って訪れていました。

岩泉町袰綿地区の旧小川小学校には、校門のそばに高さ13mのもみじがあります。
令和2年に学校が閉校するまで約110年の間、子どもたちの成長を見守り続けてきました。

小川小学校を昭和34年度に卒業した小須田憲弘さんはもみじの写真を撮り続けています。
小須田さんはもみじについて「子どもの頃から見ていました。学校のシンボルでもあり地域のシンボルだった。」と話していました。
また、以前はもみじが赤く染まる時期に運動会が開かれていました。
小須田さんが昭和56年に撮った運動会の写真には、赤いもみじの近くにある校庭で円を描くようにたくさんの子どもたちの姿が映っていました。
小須田さんは「あのときはこれだけ人がいたんだ。学区内の唯一の交流の場でもあり1年に1回皆さん楽しみにしていたんです。」と写真を見ながら振り返っていました。

夕暮れになると学校の卒業生が集まり、もみじのライトアップの準備を行います。
この取り組みは、卒業生の有志がもみじをいつまでも地域の誇りに思って欲しいと学校が閉校した翌年から始めました。

日が暮れるにつれて、もみじの周りには続々と人が集まります。

閉校まで小川小学校に通っていた中学生は「このもみじは小川小のシンボルで、見守ってくれている感じがあります。」と話していました。

地区に住む親子も訪れ、5歳の女の子は「とってもきれいです。」と話し、
父親は「ちょうど娘の誕生日の近くに見頃を迎えますので、毎年必ず家族で写真を撮ってこのもみじをこれからも見に来ようと思います。」と話していました。

ライトアップを行う卒業生の代表の山下洋一郎さんは「ライトアップを皆さんに見てもらい、50年100年でも町のシンボルとして今の状態でもってくれれば。」ともみじを見つめながら話していました。

夕暮れの地区にライトアップされたもみじがより一層輝きを増していました。

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