不透明な資金の流れや大学・病院の経営をめぐる混乱が続いてきた東京女子医大。関係者によると、警視庁が背任容疑で逮捕した元理事長岩本絹子容疑者(78)は、大学内で「女帝」と称され、混乱を招いた責任を問う声を強引に抑え込んできたという。2023年から大学正常化を訴えてきた卒業生らからは「うみを出し切ってほしい」との声が上がった。(昆野夏子、佐藤航)
◆読まれるはずのないメールが大学側の手に
「職員を監視して、拘束さえする。まるで北朝鮮です」。2022年まで同大病院の幹部だった女性は、岩本容疑者周辺の不正をメディアに告発した直後の2022年4月、大学当局による長時間の「取り調べ」を受けたと振り返る。
女性によると、その場には、岩本容疑者側近で元大学職員の男性や、大学の内部監査を担う弁護士らがいた。側近が突き付けてきたのは、女性が病院関係者とやりとりしたメールを印刷した紙。幹部はメールの中のあるコンサルタント会社の名前を指さして、「なぜこの会社を知っているんだ」と詰め寄ってきた。同社は岩本容疑者をめぐる不透明な資金の...
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