川口市マンション一室で爆発 中国籍の男を起訴

 刑事責任能力を問えると判断しました。

 去年7月、川口市のマンションの一室が爆発し、複数人がけがをした事件で、さいたま地検は10日、44歳の中国籍の男を起訴しました。

 激発物破裂などの罪で起訴されたのは、川口市の中国籍の会社員、温 泉被告(44)です。

 起訴状によりますと温被告は去年7月、自宅マンションの一室にガスを充満させたうえで、火をつけて爆発させて3人にけがをさせたなどとしています。

 逮捕当時、警察の調べに対し温被告は「自殺しようと思って、パイプをいじってガスを出した」などと話していたということです。

 さいたま地検は、去年8月22日からおよそ4か月間、温被告の刑事責任能力があるかどうかを調べるため、鑑定留置を行っていました。

「110番の日」 福原 遥さん 一日通信指令官に

 1月10日は、「110番の日」です。

 県警では、県内出身の俳優・福原遥さんが一日通信指令官に就任し、正しい110番通報の利用を呼びかけました。

 一日通信指令官の委嘱状を受け取った福原さんは、正しい110番通報の利用を呼びかけました。

 このあと、福原さんは、通信指令課の業務内容について担当者から説明を受けました。

 そして、交通事故が起きた想定で、110番通報を受ける体験をしました。

 また、警察官らに一斉指令をしました。

 その後、通報者から現場の映像を提供してもらう「110番映像通報システム」について、「不審者を見かけた」という110番通報があった想定で、体験しました。

 通信指令課によりますと、県内では、去年1月から11月までに69万691件の110番通報がありました。

 このうち、およそ2割は緊急性のない内容で、県警は、110番通報を適切に利用するよう呼びかけています。

受験シーズン本格化 県内私立中学校入試始まる

 県内の私立中学校では、10日から入学試験が始まり、本格的な受験シーズンを迎えています。

 毎年1万人以上が受験する、さいたま市見沼区の栄東中学校には、午前8時ごろ、受験生が保護者に付き添われて、会場に入っていきました。

 県の学事課によりますと、1月6日の時点で、生徒を募集した県内の私立中学校・中等教育学校は合わせて31校で、募集人数は内部進学を除いて3704人です。

 これに対し、応募者は、去年の同じ時期と比べて、1万6082人多い7万6599人となっています。

 開智中学校と開智所沢中等教育学校の応募者数が増えたことが主な要因です。

 栄東中学校では、10日と11日に多くの受験生が試験を受け、12日にウェブ上で合否が発表されます。

ファミマ × テレ玉 コラボ商品を大野知事が試食

 ファミリーマートとテレ玉がコラボした商品が、来週14日に店頭で発売されるのを前に、大野知事が商品を試食しました。

 発売されるのは、県産の深谷ネギを使った肉汁うどんとテレ玉くんをイメージした煮卵のおむすび、それに、県産のサツマイモ「富の川越いも」の餡(あん)が包まれたクロワッサンの3商品です。

 ファミリーマートは、1973年に狭山市に1号店を開いていて、埼玉とゆかりがあることから今回のコラボが実現しました。

 大野知事は10日、すべての商品を試食し、うどんに入ったネギのシャキシャキとした食感や、おむすびのにんにくの風味を楽しみました。

 また、クロワッサンを口にして、「ほどよい芋の甘さがあり、一度食べるとまた食べたくなる」と話していました。

 コラボ商品は、県内や東京、千葉など、関東地方のファミリーマートおよそ4500店舗で、来週14日から販売されます。

「全国植樹祭」 林家たい平さん など出演

 県内でことし、66年ぶりに開かれる「全国植樹祭」について、式典の出演者や内容が10日、発表されました。

 秩父市出身の落語家、林家たい平さんや、入間市出身のタレント、朝日奈央さんなどが出演します。

 出演者などは、10日開かれた県の実行委員会の総会で、承認されました。

 式典では、天皇皇后両陛下がお手植えやお手播(す)きを行うほか、県内の自然や林業などをストーリー仕立てで紹介するアトラクションも予定されています。

 林家たい平さんと朝日奈央さんは、物語をひもとくナビゲーターを務めます。

 このほか、県内の高校生が合唱や吹奏楽の演奏を披露するということです。

 また、「古い木を切って、製品として生かし、そこに新たな木を植える」というサイクルを作る「活樹」の考え方の重要性を、全国に向けて発信します。

 「第75回全国植樹祭」は、秩父ミューズパークをメイン会場に、5月25日に開かれます。

一度は「絶滅」のムジナモが野生復帰 県内初

 野生では絶滅したとされていた水草「ムジナモ」が、羽生市で「野生復帰」したことが発表されました。

 一度野生で絶滅した植物が保全活動で野生に戻るのは県内で初めてということです。

 「ムジナモ」は、水面に浮遊する水草の一種でミジンコなどを摂取する食虫植物です。

 形が、タヌキやアナグマなどを指す「ムジナ」のしっぽに似ていることから、その名が付いています。

 県によりますと、1966年に羽生市にある宝蔵寺沼のムジナモ自生地が、国の天然記念物に指定されました。

 しかし、直後に発生した台風の影響で、1967年までに「ムジナモ」は消滅していました。

 県内で絶滅のおそれのある野生生物をリストアップした「レッドリスト」で、「ムジナモ」は、1998年に「野生絶滅」のカテゴリーに分類されていました。

 その後、地元の保存会や埼玉大学が「ムジナモ」を栽培し、放流するといった取り組みを進め、2021年におよそ100万株に自然増殖しているのを確認しました。

 そして1月7日、「ムジナモ」の分類が「野生絶滅」から、「IA類」に変更されました。

 野生で一度絶滅した植物が、「野生復帰」するのは国内でもまれで、県内では初めてということです。

 10日は、羽生市の河田晃明市長や、保存会の野中孝一会長らが出席して、記念の記者会見をしたあと、野生の「ムジナモ」を観察しました。

去年の県内企業倒産 過去10年で最多

 去年1年間に、負債総額を1千万円以上抱えて倒産した県内の企業は、過去10年で最も多くなったことが帝国データバンク大宮支店の調査で分かりました。

 調査によりますと、去年1年間で負債総額を1千万円以上抱えて倒産した県内の企業は381件でした。

 前の年と比べると56件増えていて、過去10年では最多です。

 業種別では、建設業が92件と最も多く、次いでサービス業が87件となっています。

 主な要因としては、販売不振などの不況型の倒産が全体の9割近くを占めています。

 帝国データバンク大宮支店は、「コロナ禍の政府の資金繰り支援で、歴史的な低水準となるほど倒産件数は減っていたが、経済活動が正常に戻り、コロナ前の水準も上回った」と指摘してます。

 今後の見通しについては、物価高や人手不足、金利の動向など、不安要素もあるとしたうえで、「現状程度の件数はしばらく続く」と推察しています。