ブルースが指導を許可し、自身の道場・振藩國術館を任せた弟子は生涯3人だけ。シアトルは故ターキー木村氏。オークランドは故ジェームズ・リー氏。ロスアンジェルスはダン・イノサント氏。ジークンドーが開発、正式に命名されたのが1965年、オークランド時代。その後ブルースはオークランド道場をジェームズに任せ、イノサントと共にロスに道場を開設。ブルースはこの地で、俳優活動にも乗り出すことになる。

ブルースと共にジークンドーを作り上げたイノサント氏は現在もロスのイノサントアカデミーで指導を続けている。

そしてイノサント氏に弟子入りし東洋人初の ジークンドー シニアインストラクターとなったのが中村頼永氏。彼は日本で唯一のJKD正統継承組織 IUMA日本振藩國術館を設立、代表を務める。現在、日本中に支部がある。弟子の中には俳優、映画監督、コメディアンなど芸能界の方も。IUMAのサイトでは、USA修斗 第１号選手で中村頼永氏の高弟チャド・スタエルスキ氏（映画『ジョン・ウィック』監督）インタビュー記事も読めます。

テッド・ウォン氏についての質問あったので改めて。彼は本格的なジークンドーの技術を持っていないようで、ブルースのトレーニングパートナーでもありません。インストラクターの免状は、ブルースの死後、ニュークリアスに与えられたものです。厳密に言えばイノサント氏の弟子にあたる方で、彼の死後、奥様より「私の夫のテッドにインストラクターの免状をもらったという方が、それを使って指導を行なっていると聞きますが、テッドは指導免状を与えたことはありません。迷惑なのでやめてもらいたい」といった旨のアナウンスを出しているようです。