伊方原発3号機周辺の住民 「地震や津波など不安」急増
愛媛県の伊方原子力発電所3号機の周辺で地震や津波などへの不安を感じている住民が前の年に比べ2倍ほど増えたことが分かりました。
調査を行った四国電力は「県内で地震が相次いだことから不安を感じる人が増えたのではないか」と話しています。
四国電力は、毎年、原発20キロ圏内にある伊方町や八幡浜市などで住民への戸別訪問を行っていて、去年は、およそ2万4000戸を訪問し、あわせて1万18件の意見を聞き取りました。
このうち原発への不安を訴える意見は934件で前の年に比べて213件増えました。
不安を感じた理由で▼最も多かったのが「安全性」で446件、▼次いで「津波や地震」が前の年に比べて2倍ほどの202件となりました。
具体的には「能登半島地震のような時、陸路で避難できるのか」とか「津波が心配だ」などといった意見が寄せられたということです。
また安全性に理解を示す意見は、前の年に比べておよそ500件ほど減少し3892件でした。
一方、必要性に理解を示す意見は4580件でした。
四国電力は「県内で震度6弱の地震などが相次ぎ、不安を感じる人が増えたのではないか。今後も安全性の向上を図り、情報発信につとめる」と話しています。