私が通った高校の私の代の授
業科目の「倫理社会」はとて
も面白かった。
教師が教壇で教えるだけでは
なく、生徒に「発表」をやら
せて、それを試験の採点にも
加味した。
発表の時の担当の生徒はクラス
全員の前できっちり30分出題
について論じるのだ。
出題は「演繹について論じよ」
とか「『純粋理性批判』(カン
ト)について論じよ」とか「弁
証法的唯物論について論じよ」
等々の問題が事前に出される。
翌週の授業の時に生徒は自習
で調べて把握して来た事を何
も見ずにクラス全員の前で論
じるのである。
中間テスト並びに期末テスト
の際にも「~について記せ」
とだけの問題が出る。
まるで司法試験の論述問題や
大学の社会学の試験のような
事を高校の授業でやっていた。
あの授業はユニークでかなり
面白かった。
要諦は発表の中味の精査より
も「生徒に自分で調べ上げて
思考と思索をさせる」という
ものであり、それがメルクマ
ールだった事だろう。
よい教師だった。
私の高校はどの教科も教師が
ユニークな人間揃いで、授業
そのものは実に面白かった。
そうした校風は私学の特権だ
ろうと思える。