5月1日に神戸・ポートアイランドに移転・開院する県立こども病院(神戸市中央区)に、入院する子供に付き添う家族らが宿泊する施設「ドナルド・マクドナルド・ハウス神戸」が完成し、26日、お披露目会が開かれた。同病院の開院と同時に受け入れを始める。
同ハウスは、闘病中の子供と家族を支援しようと、1974年、アメリカ・フィラデルフィアにオープン。現在は世界42カ国・地域の357カ所にあり、国内では神戸が11カ所目。
一方、同病院は県内唯一の小児専門病院として高度専門医療や特殊医療を提供。県内だけでなく、四国や沖縄県などから入院する子供もいるといい、家族にとっては入院費のほかに宿泊費や交通費が大きな経済的負担となることから、同ハウスを設立した。
ハウスは3階建て、延べ床面積約1250平方メートル。全16室で料金は1人1日千円。同病院に入院・通院する20歳未満の患者と付き添いの家族が利用できる。食事は基本的に自炊で、共用のキッチンやランドリーを設置。また、同じ境遇の家族がコミュニケーションを取れるよう、リビングルームなど共有スペースも多く設置している。
お披露目会には、支援企業の関係者やボランティアら約90人が参加。長嶋達也院長がハウスマネジャーの後藤典史さん(56)にハウスのカギを渡すセレモニーの後、内覧会が行われた。後藤さんは「子供の看病に専念できるよう、ここでゆっくりと過ごしてほしい」と話した。