NTTを退職しました(貧乏で妻に逃げられた編)

入社から10年ちょっと、NTT研究所でエンジニアをやっていました。今回退職したので、NTTでの経験を書き留めておきます。

入社理由

  • 1億人全員が顧客であり、ユーザーが多い舞台で研究開発ができると思い入社。
  • 入社当時、NTT研究所は理系就職の最高峰の一つと考えられていたので、若干の優越感はあった。(だが、kumagi のブログにより、情報系の優秀な人はまったく入社しなくなった。)

NTTにいてよかったこと

  • 入社当初から仕事は緩くて、「薄給まったり」というのは本当だなと思った。
  • コロナ後は完全リモートになり、体調がすぐれないときはログインだけして寝ていても何も言われず、体力的に非常に楽だった。
  • 特に業績がないときでも、きちんとログインしていれば普通のボーナスがもらえた。
  • 社会的信用があり、クレジットカードや住宅ローン審査はすべて即日通過だった。
  • 名刺を見せると公務員並みに信用してもらえるというステータス性があった。

NTTで楽しかったこと

  • 研修のとき、故障修理と称して毎日ドライブ小旅行できたことが楽しかった。
  • 研修のとき、フレッツソルジャーと呼ばれる訪問営業をやったのが楽しかった。
  • インターネットがなかった頃のNTT独自の交換機設備に浪漫を感じた。
  • NTTグループには様々な会社があって、いろいろな職種の人とつながれた。
  • たった1回だけだけど、偉い人の鞄持ちで海外視察について行ったら、観光、ディナー、マッサージなどの接待を受けられたのが印象的だった。(悪いことをしている気分だった。)

NTTにいてつらかったこと

  • 10年がんばっても年収は500万円台、大学院まで出たのにこんなはずではと思った。
  • がんばって郊外に新築一戸建てを買ったところ、生活が困窮した。(kumagi が書いたとおり、NTT社員に新築一戸建ては厳しかった。)
  • 給料日前にはじゃがいも1つ買うにも財布との相談で、妻にみじめな思いをさせ、ついには逃げられた。
  • それでも、NTTグループの未来のためにがんばろう!と思って活躍していた。

退職理由

  • 複数の上司からいじめ・パワハラを受け、ストレスで突発性難聴にかかった。(上司たちから私の個人業績を妬まれてしまったため。)
  • 勇気を出して会社に告発したが、逆に、パワハラで働けなかった期間のことを「職務放棄」として処分された。(ハラスメントをした企画部長が、部門長に泣きついてもみ消してもらったのではと思う。)
  • 3ヶ月の調査の末、返ってきた回答は、「突発性難聴とハラスメントは因果関係が不明」「ハラスメントがあったかどうかはよくわからなかった」というものだった。
  • この会社でこれ以上働くことは難しいと考え、退職することにした。

ブラックなNTT人事

  • 実はNTTの人事は、世間でのイメージとは正反対で、とてもブラックである。
  • 人事担当が転職エージェントに社員名簿を横流しして、見返りに転職希望者(=裏切り者)の情報を得た疑惑があった。(ある日、同期の内線電話に一斉に、転職エージェントから電話がかかってきた。転職意思がないことを伝えるまで昇格できなかった。)
  • 精神科通院歴を人事上の減点として記録し、一定以上に昇格できないよう差別している疑惑があった。(人事に精神科通院を打ち明けてしまったために、最初の昇格で一人だけ落ちた同期がいた。休職とかはしてないのに明らかに差別されていた。)

やめてよかったかも?

  • NTTにはもう技術がなくて、ご存じの通り急速に収益性が下がっている。
  • このままだとNTTの株価が大きく下がるのは避けられないが、そうなると政府保有のNTT株のことが問題になる。
  • そこで考えられたのが「IOWN(アイオン)」という株価操作のキャンペーン。
  • 実現不能な計画をIOWNとしてアピールすることで、政府のNTT株売却まで時間を稼ぐために、投資家をだまして株価を操作しているのでは、というのが社員から見たIOWN。
  • 加担する前にやめられてよかったかもしれない。

まとめ

  • NTTは「薄給まったり」で間違いないが、新築一軒家を買うと「貧困」そのもの。
  • 長年の貧乏には耐えたが、パワハラとブラック人事には耐えられなかった。
  • IOWNという巨大な詐欺?に加担する前に脱出できたのはよかった。

今後のこと

  • たまたま縁あって転職することができました。
  • これまでのつらいことは忘れて、新しい会社で幸せになります!
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