今回は負の数の四則演算に取り組みます。
四則演算では計算順序が非常に重要でしたが、そこに負の数の要素も組み合わさって、なかなか簡単には解けなくなっています。
しかし、もし解けたら計算力は衰えていない証拠です。
解き方を忘れてしまっていたら、この機会に復習しておきましょう。
問題
次の計算をしなさい。
−3+(−3)×(−3)÷(−3)
−3のみで構成された四則演算の問題ですね。
解説
この問題の答えは「−6」です。四則演算の正しい計算順序をしっかり確認しておきましょう。
四則演算
・足し算、引き算、掛け算、割り算が入り混じっている計算のこと。
・必ず掛け算、割り算→足し算、引き算の順に計算する。
つまり、後半の三つの掛け算と割り算部分の計算から先に行います。全て負の数なので、計算結果も負の数になることに注意しましょう。
(−3)×(−3)÷(−3)
=9÷(−3)
=−3
負の数×負の数=正の数、正の数÷負の数=負の数になるはずでしたね。では、これで掛け算と割り算部分の計算は完了したので、残りの足し算を計算していきましょう。
−3+(−3)×(−3)÷(−3)
=−3+(−3)
ということまで分かっていますね。さて、負の数同士の足し算なので答えも負の数になるはずですね。
−3+(−3)×(−3)÷(−3)
=−3+(−3)
=−6
これが正しい計算方法でした。
ここからは数学のちょっとした面白さに触れてみましょう。実は、この問題は計算順序を間違えてしまっても正解に辿り着けるという珍しい問題です。試しに左から順に計算してみると、
−3+(−3)×(−3)÷(−3)
=−6×(−3)÷(−3)
=18÷(−3)
=−6
これは四則演算で使われている数が全て同じだから起きた偶然ですね。あくまでも間違えた解き方なので注意してください。
まとめ
四則演算の計算順序は必ず守らなければいけません。しっかりと覚えておきましょう。
※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):うおうお
数学の教員免許を所持。個別指導・集団指導の学習塾で数学の講師として小学生から高校生までの指導や、小学生の宿題指導を通して算数の魅力を深堀して楽しく伝えている。現在は民間学童保育所で放課後児童支援員として勤務しながらフリーランスで受験指導もしている。