第103回:キック重視の波、花園にも 東日本勢が復権8強に4チーム
第103回全国高校ラグビー大会は桐蔭学園(神奈川)の3大会ぶりの優勝で幕を閉じた。8強には東日本勢から茗渓学園(茨城)、流通経大柏(千葉)、中部大春日丘(愛知)を加えた4チームが進出。東日本勢が4チーム残るのは24大会ぶりで、進出ゼロの前回から一転、東日本勢復権を印象付ける大会となった。 【写真で振り返る】桐蔭学園-東海大大阪仰星 桐蔭学園は7日の決勝で東福岡に8―5で競り勝った。決勝進出した2チームの得点が、両校ともに1桁だったのは第67回大会(1987年度)以来。力強さとボールスキルを兼ね備えたFW陣のもと、自陣から蹴らずに攻め上がる「継続ラグビー」が真価を発揮した。 東福岡はキックで的確にエリアを取るリスクの少ないラグビーを見せた。伝統的にFWの強さが売りの佐賀工はハーフ団のキックを生かしたスペクタクルなラグビーを披露し、23大会ぶりに4強進出。大阪桐蔭(大阪第2)は平均体重約100キロのFWを生かし、安定したセットプレーで4強に進んだ。 優勝した桐蔭学園は準々決勝でドロップゴール(DG)2本を成功させた。大阪桐蔭、佐賀工、茗渓学園もDGを成功させ、大会全体では5本だった。過去5大会は第98回は0、第99回は2、第100回は1、第101回と第102回は0。相手の反則でペナルティーゴール(PG)を狙う選択をするチームも多く、キックを重視する「現代ラグビー」の波が高校ラグビー界にも広まっている。流通経大柏は劣勢でもPGで点差を詰め、ノーシード勢で唯一8強入りした。 少子化でラグビー人口は年々減少している。部員15人の高松北は花園初勝利を挙げたが、1人が負傷退場して次戦を棄権した。高松北と12月30日の2回戦で戦うはずだったBシードの中部大春日丘は試合を行わず「年越し」を迎えた。山形中央は17人、倉吉東(鳥取)は19人、遠軽(北北海道)は21人の少数で臨んだ。 今大会は部員不足による合同チームの本大会出場が認められ、若狭東・敦賀工(福井)が合同チームとして初出場した。合同チームでの花園出場という夢を持てることで、ラグビーを諦める選手が一人でも少なくなることが期待される。若狭東・敦賀工が強豪・目黒学院(東京第2)からもぎ取った1トライは合同でも「ワンチーム」を体現していた。【大東祐紀】