一般的には、臨床系なら最短6年(例外で5年もあり)、基礎系なら4年(3年もあり)です。
最近は例外もあり、複雑化しています。
下記、長くなりますが、御辛抱ください。
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医学系の大学院(博士課程)は、他学部の博士課程と、ずいぶんと様相を異にしますし、複雑です。
下記、見聞の範囲です。私の子供(外科系の医師です)は、一部の上級医に、初期臨床研修修了後に、大学院進学を勧められましたが、教授と相談の結果、医局で実務を数年学んでから大学院に行くことに決めました。この過程で、多少、相談に乗ったりしましたので(私は理学系の博士課程修了です)
・一般論
規則としては、医学部卒業後、大学院に入学することができます。終了年限は4年です。特に優秀な人は、飛び級のように、3年で学位取得ができます。
大学院入学にあたり、実務経験が必要ということはありません。(それどころか、医学部卒である必要も、医師である必要もありません。)
(ただし、医学部以を卒業した人が医学系の大学院を修了し、博士(医学)の学位を得ても、医師免許は取得できません。)
最近の医学部では、基礎医学志望者が激減したこと、および、臨床系であっても大学院進学者が減少していることに危機感をつのらせ、特に医師の場合、あの手この手で、大学院進学を奨励しています。
(そのかわり、臨床医としてのキャリアを積むためには、専門医取得が重要になってきている)
・臨床医志望の場合(最短、医学部卒業後6年)
(臨床系の大学教員志望を含む)
初期臨床研修は必須なので、大学卒業、国家試験合格後、2年間の初期臨床研修を行います。
大学院医学系研究科博士課程には、初期臨床研修後すぐに入学する場合、何年か修業してから入学する場合があります。
したがって、臨床志望の場合、一般的には、最速で、初期臨床研修2年+大学院4年で、卒後6年で学位取得となります(5年に短縮の場合もあり)
臨床系の大学院の場合は、大学の医局に所属し、一部診療をやりながら、研究も行う場合が多いことです。診療にはアルバイト料が出ますので、大学院在学中であっても、ぎりぎり家族を養える程度の収入を得られる場合が多いです。
・基礎研究志望の場合(最短、医学部卒業後4年)
(生理学、生化学、発生学、遺伝学、公衆衛生学など、臨床をともなわない基礎医学の研究者を希望する場合)
初期臨床研修を必ずしも必要としません。
したがって、医学部卒業後、4年(3年に短縮の場合あり)で、大学院を修了し、博士の学位を取得できます。
・最近の特例(さらに、学位取得を早めることも、一部の大学では可能です)
いくつかの大学で、MD-PhDコースをもうけ、医師免許取得前に博士(医学)を取得させています。バリバリの基礎医学研究者育成用コースです。
臨床志望であっても、初期臨床研修期間を大学院在学期間に部分的にカウントできるようにする試みがあります。
・論文博士(博士(乙))
話をさらに複雑にしているのが、論文博士(博士(乙))の存在です。博士課程に行かなくても、博士課程修了者と同等以上の業績を上げて博士論文を提出し、大学の審査に合格すれば、博士の学位を得られます。
従来は、医学、工学など実学の分野では、論文博士が非常に多かったのです。しかし、最近は、できるだけ博士課程に入学させよう、という動きで、事実上、論文博士の授与をやめている学部も多いです。しかし、医学部の場合、一部、論文博士も運用されているようで、実態は複雑です。