私の術式があまりにも産廃すぎるんだが?   作:家葉 テイク

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呪霊解説 - 滂沱

滂沱(ぼうだ)

■概要

 クラゲの意匠をした人型の呪霊。呪霊等級は特級。

 水から「雲」を生み出し操る術式「雲外蒼天」を持つ。

 

■呪霊情報

 人型。ただし人間的なパーツがある訳ではなく、クラゲを首と肩の形に押し固めたような頭部と胸部があり、その下から伸びたクラゲの触手が、人体の形に縒ったような形で五体を形作っている。頭部には四ツ目のような黄色い模様が入っているが、顏らしきパーツは存在しない。

 触手はバラバラにすることはできず、戦闘において有効に活用することはできない。

 粗暴な性格で、大雑把かつ短気。ただし一方で、仲間思いで義理堅い性格でもある。

 

■術式詳細

〇「雲」

・術師の周囲一〇メートル以内にある水を対象として、「雲」を生成する。

 ⇒上方に限ってこの制限は解除されており、上空の雲をそのまま「雲」にできる。(縛りの効果)

・水は真水である必要はないが、濁って色が変わっていると使用できない。

・生成した「雲」は自由に操作することができる。

・「雲」の操作パワーとスピードは術師の全力移動(最大で大型トラックの全速)と同程度。

 ⇒ただし、「雲」の操作そのものによって他者を破壊することはできない。(縛り)

・「雲」は生成した段階で設定した向きに応じて下方向に「重力」を発生させる。

 ⇒この重力は通常の重力よりも強い。(二G相当)

・「雲」を発生させている間、「重力」は強制的に発生する。

・「雲」は同時に幾つでも生成することができる。

・異なる「雲」同士をまとめて一つの「雲」にしたり、一つの「雲」を分裂させることもできる。

・「雲」の射程範囲はおよそ一〇〇メートルほど。

・「重力」の射程は「雲」から一〇メートルほど。

・拡張術式は、一つの「雲」につき同時に一つまでしか設定できない。

 ⇒一つの「雲」から雨と雷を同時に出すことはできないということ。

 

■拡張術式「天水(てんすい)

 「雲」から強力な勢いの鉄砲水を放出する拡張術式。

 勢いは銃弾を上回り、呪力で強化されていない人の身体くらいは容易に貫通する。水は「雲」を構成している水分から使用している為、あまり大量には放てない。

 「雲」から放たれる重力範囲にあるうちは術式効果が継続する。術式効果が継続している間は、呪力強化や放出方向の固定が可能。重力範囲から出ると術式効果の対象外となり、操作権や呪力が失われる。

 

■拡張術式「白魔(はくま)

 「雲」から強力な勢いの吹雪を放出する拡張術式。

 勢いは大型草食獣の突進程度。雪は「雲」を構成している水分から使用している為、あまり大量には放てない。

 「雲」から放たれる重力範囲にあるうちは術式効果が継続する。術式効果が継続している間は、呪力強化や放出方向の固定が可能。重力範囲から出ると術式効果の対象外となり、操作権や呪力が失われる。

 

■拡張術式「霹靂(へきれき)

 「雲」から雷を放出する拡張術式。

 雷の性質は後述の性質以外は通常の電気と同じであり、攻撃速度は光速に等しい。また水を使用しない為、ほぼノーリスクで使用することができる。

 「雲」から放たれる重力範囲にあるうちは術式効果が継続する。術式効果が継続している間は、呪力強化や放出方向の固定が可能(避雷針等の影響を受けない)。重力範囲から出ると術式効果の対象外となり、操作権や呪力が失われるほか、急速に散逸して攻撃力を失う。

 

■極ノ番「快晴(かいせい)

 「雲」が持つ「重力」の方向を「雲」内部に設定することで、「雲」を自身の「重力」によって圧縮、断熱圧縮によりプラズマ化させる「雲外蒼天」の奥義。

 発現場所は術師の正面に限定される。術師の移動にはついてくるので「快晴」の運搬自体は可能だが、自発的な操作はできない。また、「快晴」の維持には術式の制御に集中が必要なため、著しく格闘性能は落ちる。

 「重力」の制御を一部分だけ緩和することで、その穴から凝縮されたプラズマを放出する"プラズマ熱線"を放つことができる。このプラズマ熱線の直径は人差し指ほどで、射程距離は五メートルほど。攻撃速度は「天水」以上「霹靂」未満といったところ。

 発動には最低でもトラック一台分程度の体積の「雲」を用意する必要がある。

 

■領域展開「絶界忉利天(ぜっかいとうりてん)

 滂沱が構成した領域展開。

 「雲」が広がる空間のみを対象にして外郭の設定も「雲」に依存することで、領域の押し合いに強くなるよう設定している。

 必中術式については拡張術式のいずれかを選択して領域に付与できる。

 

〇結界の構成

 外郭の設定を「雲」に依存した領域結界。内部は雲の大地と、遮るもののない無限の蒼穹が広がっている。

 干渉することはできないが、領域内部には外郭の設定に使用している「雲」が充満しており、術師の任意で一部を手元に発現でき、これを用いて必中設定以外の術式を行使する。

 結界を構成している「雲」は操作することはできないが、結界外部でも「雲」の生成のみは行うことができ、周囲に水さえあれば適宜「雲」は補給できる。

 領域の押し合いには強いが、展開後の外からの攻撃には非常に弱く、外部の攻撃への防御力は皆無に等しい。

 また、領域への侵入は全身が入り込んだ段階で行われ、侵入者の全身が入っていない状態では術式も領域内ではなく領域の外郭を担う「雲」に命中する。

 領域の外郭を担う「雲」の三分の一が搔き乱された時点で領域の維持は不可能となり、自動的に領域が終了する。

 外郭を「雲」に依存している関係上、領域展開の負担が非常に少ない。その為、領域展開終了後も術式の焼き切れが発生しない。

 殺傷能力を損なわずに押し合い性能と継戦能力を高めた領域のため、対領域展開習得者との戦いに強い。一方で重力自体の攻撃力は低い為領域対策への突破力に乏しく、領域対策に対しては領域展開の強みを押し付けづらい。

 なお、「雲」を領域の外郭とするアイデアは羂索によるもの。

 

〇術式の設定

 領域内では、極ノ番を除いた拡張術式を領域に付与することができる。この際、付与した術式には必中命令が与えられる。

 この時だけは拡張術式の欠点である"「雲」を形成する水分を使う"制限が解除され、呪力で構成された雨雪を扱える。

 

〇縛り

・領域展開時、既に「雲」が展開している範囲のみ領域の外郭に設定すること。

・領域内の空間容積は、「雲」を展開している範囲と等しくしなければいけない。

・領域内への侵入は全身が入った時点でカウントされ、全身が入るまでは「雲」に干渉できる。

・「雲」の全体体積の三分の一が搔き乱された時点で、領域は終了する。

 

■出自

 雲の呪霊。いわゆる自然呪霊の一体であり、二〇〇年ほど生きている。

 平安時代は陰陽道の影響により、雲は天地を結ぶもの、天の運行を示すものとして特に重視された存在であった。また、雨は雲から齎されるもののため、人々は経験則的に雲に対しても畏怖の感情を持っていた。

 滂沱自身は雲の様に気ままに生きており、人間の営みに対して興味はない。ただし、強力ゆえに孤高であり、彼の半生は孤独だった。

 一〇〇年ほど前に同じく水を操ることを本分とした跡切と出会ってからは行動を共にするようになり、彼の目的に同調する形で川への畏れを引き上げる活動に付き合っていた。

 一年前に羂索と出会い、跡切同様結界術のサポートを受ける。九八一年五月下旬に跡切が祓われたのを契機として、同年六月下旬に神泉苑での灌漑工事を妨害。その後平安京で破壊工作を試みるも、安倍氏所属"涅漆鎮撫隊"の藤原尊・菅原佳子と交戦。両名に敗北し、撤退する。

 以降数年、表舞台には出ず潜伏することとなる。




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