俺「お電話ありがとうございます。こちら●●、〇〇店でございます」
サラダマン「もしもし、先ほどウーバーの件で電話した者だけど、さっきの□□さん(先輩の女性クルーの名前)出してくれる?」
俺「その件でしたら私がそのお話の内容を伺っておりますので、このまま私がご対応させて頂きます」
俺「申し訳ございませんが、本日マネージャーは欠勤となっております。只今の時間帯責任者は私ですので、私がお話をお伺い致します」
サラダマン「あっそ。じゃあ言うけどさ、おたくで商品を頼んだんだけど、サラダが届かなかったんだよ。どうしてくれるの」
俺「そうですか、大変でしたね」
俺「確認なんですけど、お客様はウーバーイーツをご利用になったんですよね」
俺「うちの店はちゃんと全ての品物をウーバーイーツの配達員にお渡ししていて、その上で配達員の方がサラダのみを置き忘れてしまっただけ、という事情ももうご存じなんですよね」
サラダマン「ウーバーイーツから連絡がきましたから、それは知ってますよ」
俺「??で、あればうちは関係ないですよね」
サラダマン「ウーバーのシステムなんか知らないよ。おたくで買った商品がうちに届かなかった。それは事実なんだから」
俺「…もしかしてお客さん、ウーバーイーツの仕組みを知らないんですか?」
俺「知ってるんですか?知らないんですか?」
サラダマン「私がウーバーイーツの仕組みを知らないことが、今のこの話に関係あるんですか!?」
俺「(食い気味に)大有りでしょ。当店とウーバーイーツは提携してるってだけで別々の会社ですよ。ウーバーの配達員はウーバーさんから業務委託された個人事業主の方です。当店のクルーでもないし、当店が雇っている外部の人間でもないんですよ。その方の不始末の責任をうちにどうこうってクレームは通らんでしょう」
サラダマン「だーかーらー、そんなシステムのことは客側に関係ないだろって言ってるでしょうが。私にサラダが届かなかったのは事実なんですが?」
俺「はい」
サラダマン「何なの、お前!いいからさっさとサラダ持って来いよ!」
俺「…はぁ?」
サラダマン「さっき対応した女の店員が「では私にどうしろと仰るのですか、私が届ければいいんですか」って言ってたんだよ」
俺「そうですか」
サラダマン「だから俺はその女が届けにくるの待ってるんだよ!自分の発言に責任を持て!」
俺「届けます、って言ったんですか?」
俺「届ければいいんですか?、って彼女は聞いたんですよね。届けます、って断言したわけじゃないんですよね?届けますって言ってしまったのであれば確かに持っていかなければならないかもしれませんが、届ければいいんですかと聞いただけなんですから貴方のいう責任どうこうの話は当てはまらないんじゃないですか」
サラダマン「はー…はぁはぁ成程。つまりおたくの従業員はご自分の発言に対してこうまで無責任だというわけですね」
俺「わけのわからんクレームを顔の見えない電話というツールを利用して、安全圏からギャアギャア捲し立てる貴方の方がよっぽど無責任じゃないですかね」
サラダマン「おいアンタいい加減にしろよ。その態度なんなんだよ、責任者の態度じゃねーだろ」
俺「え、そうですか?正真正銘、時間帯責任者なんですけどねー」
俺「お客様ほどではございません」
俺「どうぞご自由に。本社でも何でも好きなだけクレーム入れて下さい。お客様の仰ってる内容は私共の管轄ではないので」
サラダマン「…わかりました、そこまで言うのであれば契約書を送ってきてください」
俺「はいぃ?」
サラダマン「ウーバーのミスはウチのミスじゃないって言い切るんでしょう?でもウーバーと契約している以上、ウーバーで起きたミスの責任は貴方たちの会社側にもあるはずだ。だからウーバーと会社との契約書を俺に見せろ」
俺「…すみませんが、私には貴方の仰っていることの意味が分かりません。日本語でお願いします」
俺「…まず当店は全国チェーン展開している店であり、ウーバーとの提携に関する契約うんぬんは本社がしていることだと思いますよ。こんな片田舎の一介の店舗にそんな重要な書類のアレコレなんて無いと思いますし、そういった類のものが仮にうちにあったとしても、たかだか一バイトごときの自分には確認のしようもなければ、そもそもそれを貴方に開示する義務も、貴方にそれを要求する権利もありません」
サラダマン「へぇ、じゃあ貴方個人はどういう契約内容か知りもしないのに、そのウーバーというシステムを利用してるんですか、無責任ですね」
俺「まーた責任ですか、貴方も好きですね。ていうかウーバーの仕組み理解してないの貴方の方でしょ。他のお客さんは皆理解してますけど」
サラダマン「質問の答えになってないですよね、貴方がウーバーとの契約内容を把握してないのは事実なわけだ」
俺「そうですね」
サラダマン「そうです、この責任はどう取るおつもりですか?貴方は自分で理解もしていないシステムを客に提供しているってことになるんですよ」
俺「どう取るも何も…それって何か悪いことなんですか?」
俺「その仕組みの全てを知らないとそのサービスは利用できないというのは暴論ですよ。貴方は蛇口から出てくる水道水がどのような仕組みでろ過されているのか。貴方の住んでいる家はどういう構造力学でその形状を保っているのか。貴方の着ている服がどういう素材と製法でどのような機械や技術で縫われているのか完全に説明できるんですか?…あ、もしかして家とか服無いんですか?」
俺「どこがですか?…ていうかあの、そろそろいい加減イチャモンつけるのやめてもらっていいですかね。これ以上続けるというのなら」
俺「いや、カスハラ。カスタマーハラスメントの略でカスハラです(ブフゥッ)お、お客さん、カスハラ知らないんですか…?」
サラダマン「だから!!それを知らないことが!!今のこの話に関係があるんですか!!!」
俺「(関係あるに決まってるだろ…)カスタマーハラスメントとは、今のお客様がされているような不当な要求であったり理不尽な要求のことですよ、ニュースとかで見たことないんですか?」
俺「とにかく、今回の件は我々の過失ではありませんし、我々に責任はありません。ウーバーイーツさんの管轄でのことなのでウーバーイーツさんに文句やクレームを入れてください」
サラダマン「だーかーらー!!!そんなのそっちの都合でしょうが!!こっちはサラダが―」
俺「んなこと知りませんよ。逆に私たちに何の過失があるんですか。注文された品物を全て調理し、配達員にお渡しした。ここで我々の業務は終了してるんです。今言ったこの流れの中で我々が何をどうミスりましたか?ん?お答えください?どうしたんですか?んー?」
俺「本社でもなんでもクレームを入れてもらって構いませんよ。どうぞご自由に。貴方が何をどう言おうと、貴方の仰っていることは間違いであり、私共が正しいのは事実ですので。これ以上お話してもお客様にはご理解頂けないようですし、私共では対応致しかねますようなので、そろそれ電話切りますねー。いい加減業務に戻らなければならないといけないんで」
俺「(ルパン三世の「不~二子ちゃ~ん」みたいなイントネーションで)失っ礼しま~っす!」ガチャ
プルルル…プルルル…
俺「これ以上のクレームに対応する時間はございません。これ以上の不当なクレームを続けるようでしたら営業妨害として通報せざるを得えませんが…宜しいでしょうか」
サラダマン「…いいですよ?どうぞしてください!でもね、わた」
俺「かしこまりました。ではそのように進めさせて頂きますので、よろしくお願い致します。それでは!」ガチャ
それ以降サラダマンからのクレームはピタリと止んだ。(ビビってんじゃねーよ雑魚が)
結論:クレーマーの心理はこうだ、とか、こんな傾向がある、とか色々と言われているが、
近年ニュースであれだけ話題になってるカスハラって言葉を知らない辺り、多分「ただの知能の低い馬鹿」だというのが一番だと思いました