「アプリケーションラボ」は、Digi-Key社のご協力をいただいて、Digi-Key社が公開している新製品や技術情報を日本語でご紹介するWebページです。基礎技術から最新技術まで有益な情報を公開していますので、是非ご活用ください。
今回は、GPSにより得られた位置情報の誤差を慣性計測ユニット(IMU)で修正する方法について解説した記事をご紹介します。
■慣性計測ユニットの使用による精密農業の実現
米国などでは、広大な農地の管理にGPSが導入されています。土壌の状態に関する情報を広範囲で集め、広い農地の各場所に適した水や肥料、農薬を投入することで収穫量を最大化できるためです。しかし、GPSでは回転を検知できないため方位に関する情報は得られず、垂線からの傾きも計測できません。これがGPSによる位置情報に誤差が生じる原因になります。IMUを使うと重力の方向を測定することができ、GPS測位での傾き誤差を補正できるようになります。また、ジャイロセンサを使用すると角運動(つまり回転)を測定することができ、方位を知ることが可能になります。
< Honeywellの6DF-1N6-C2-HWL >
IMUを使用する場合、IMU自身が持つ誤差に注意する必要があります。たとえば、回転や直線加速がない場合にはバイアス誤差が生じます。【アプリケーションラボ】では、これらのIMUの誤差の原因について詳しく解説しています。そしてこの対処方法として、Analog Devices社やHoneywell社のモジュール形式のIMUを使用することを推奨しています。 ここで解説されているデバイスは、マルツオンラインのウェブサイトで購入できますので、是非参考にしてください。
高精度MEMS IMUモジュール 【ADIS16465-3BMLZ】 75,867.37円 |
|
6自由度慣性計測ユニット 【6DF-1N6-C2-HWL】 198,395.79円 |
|
高精度ミニMEMS IMU 【ADIS16505】 37,494.74円 |
|
EVAL-ADIS2評価用システム 【EVAL-ADIS2Z】 60,146.32円 |
|
下記の2本の解説記事も同時に公開しました。合わせて参考にしてください。
■ワイヤレス加速度計/温度センサでIIoT機械監視機能の展開を簡素化
工場機械の保守を行うには、配線が不要になるIoTが大変有効です。ここでは、機械保守の基礎とTE Connectivity社のワイヤレス加速度計/温度センサを使用した例を解説します。
■セーフティレーザースキャナを使用し危険の多い産業の作業エリアで作業員の安全を確保
産業用施設は危険の多い作業環境です。自動化や半自動化された装置が稼働しており、装置の使用中に人が立ち入ることは極めて危険です。そこで、セーフティレーザースキャナを使用すると、危険な場所での作業の監視や機械の低速化、装置の停止などの安全対策が可能になります。
|