子どもに生成AIを使わせてわかった思わぬ効果
このnoteは、2023年10月20日の Voicy「【教育の明日をよむ】knockout の10分キャッチアップ」の配信内容をもとに作成したものです
今回は、生成AI(ジェネレーティブAI)がテーマです。
皆さんのご家庭では、生成AIを使っていますか?
ChatGPTがリリースされて、もう少しで1年経とうとしています。わが家では、子どもたちにもかなり自由に使わせています。そのなかで、いろいろと分かってきたことがあります。
生成AI(ジェネレーティブAI)をざっくり解説
生成AI(ジェネレーティブAI)ってなんだかよくわかんないな?という人もいるかもしれないので、簡単に説明します。
これまでですと、人間がコンピューターに何かわからないことを聞く、 例えば、Googleで検索をするとなった場合、知りたい言葉を入れると、その知りたい言葉に対して適切な結果をGoogleが判断し、リストで表示して、インターネット上にあるコンテンツに誘導してくれたわけです。
それに対して生成AIは、人間が、例えば、ChatGPTに何か問いかけをすると、ChatGPTはインターネット上にあるいろんなコンテンツを学習し、その結果を統合して、問いかけに合う形に生成して、新しいコンテンツとして提供してくれます。 今までなかったコンテンツをAIが新しく作ってくれるという風に思ってもらえればいいんじゃないかなと思います。
ChatGPTの歴史を見てみますと、2022年11月30日にプロトタイプとしてリリースされました。そして、2023年2月1日には、ChatGPT Plusという有料版がリリースされ、その後も続々と、いろんなアプリと繋ぎこむようなプラグインや新しい機能が追加されたり、さらに高性能になったりと、進化を続けています。
最近では、 例えば、電卓の画面のスクリーンショットを撮って、これと同じものを作ってくれとオーダーを出すと、そのプログラムを書いてくれます。こんなイラストが欲しいんだけど…と注文を出すと、イラストを描いてくれます(ちなみに、この記事のヘッダー画像もChatGPTにつくってもらったものです)。あとは、簡単なゲームを作ってくれたりとか、そんなところまでやってくれるようなツールになっています。
ただし、変な回答を返してくることもよくありますので、そういう意味では、完璧なものではないですし、限界もあります。
文科省によるガイドライン
そんなChatGPTですが、このところ、あまりに幅広く使われるようなってきていることから、教育的にも影響が出るんじゃないかということで、文部科学省からもガイドラインが出ています。
公開されたのは、2023年7月4日です。生成AIを使うにあたっては、こんなところに気をつけましょうとか、こういう風に使いましょうよ、といった内容になっています。
▼初等中等教育段階における 生成AIの利用に関する暫定的なガイドライン
https://www.mext.go.jp/content/20230710-mxt_shuukyo02-000030823_003.pdf
このガイドライン、 7月に公開されたのはおそらく、夏休みを意識してのことでしょう。ChatGPT使って夏休みの宿題をやってしまうお子さんが続出する事態を危惧されたのではないでしょうか。
特に、コンクールに出すような作文をChatGPTを使ってまる写しする子が出てきてしまうと大変です。作文はChatGPTの得意範囲でもあるので、良い作文がたくさん出品されて、AIが書いたものなのに賞をあげてしまうといったことも起きてしまいかねません。だからこそ、夏休み前の7月上旬のタイミングで文科省がガイドラインを公開したのだと想像しています。
わが家の付き合い方
わが家の子どもたちのうち、1番生成AIを使ってるのは間違いなく中学校3年生の次男です。彼は元々「ギーク」と言いますか、デジタルオタクのようなところがあって、かなり長い時間デジタルデバイスに触れています。
それだけではなく、学校以外の場で研究活動をやっており、その研究を進めるにあたってChatGPTを活用しています。例えば、研究で使うプログラミングをChatGPTに相談しながら書いています。また、研究結果をポスターや論文にまとめるときには、どういった構成にすればいいのかの参考にし、最後の文章チェックをする際にも、ChatGPTを使っているようです。
大学生になった長男は、もしかしたら使ってるのかもしれないですが、今、留学で海外に行ってることもあって状況が見えてきません。
また、中学校の1年生の娘は、タブレット端末を触る時間自体は長いのですが、もっぱらお絵描きソフトで絵を描いていますので、今現在は頻繁にChatGPTを使って何かをやっているということはありません。
なお、一応、お伝えしておきますと、ChatGPTには年齢制限があります。18歳以上、もしくは、保護者の承認を得た13歳以上がガイドラインになっておりますので、お気をつけください。
使ってわかった生成AIのもたらす効果
とても長い前置きとなってしまいましたが、ようやく本題です。
次男がChatGPTを使っている様子を実際に観察してきたなかで、なるほどこんなところに効果があるのか!と思ったところがいくつかあるのでご紹介をしたいと思います。
まず、書く文章など、出てくるアウトプットのクオリティが上がりました。これは間違いなくあります。
文章は、自分ひとりで書くと、どうしても独りよがりになりがちです。共同推敲と言いますか、他の人やAIを“壁打ちの壁”のような相手として、ぽんぽんやり取りしながら作っていくと、モレがなくなったり、 表現が伝わりやすくなったりしていくものだと思います。
そして、それを繰り返していくことによって、「良い文章とは何か」に関する型を、本人が体得していくところもあるんじゃないでしょうか。少しずつですが、書く文章が良くなってきてると感じます。それがまず1点目。
そして、2点目です。もしかしたらこちらの方が、親である自分にとって意味があったことかもしれません。それは、ChatGPTの対話履歴です。
ChatGPTをパソコンのブラウザで使う場合、画面の左側に対話の履歴が残ります。この履歴がとても参考になるんです。
彼が何か課題を前にしたとき、どのような問いかけをChatGPTにしているのか。 それに対して、ChatGPTがどんな答えを返し、さらにその答えに対してどういった改善的な問いかけをしているのか。このやり取りが 一目瞭然で分かるんです。
つまり、彼は今、目の前の課題をどれぐらい上手く認知できてるのか。それに対してどういうアウトプットを出そうと思っているのか。どのようなプロンプト(命令文)をAIに打ち込めば良い回答を得られると考えているのか。そういったメタな部分の認知能力の成長具合が非常によく分かるなと感じています。
難しい年齢だからこそ
小学生くらいであれば、“壁打ちの壁”役は、親子で膝を付き合わせてやりとりできていました。また、メタな部分の成長も、そのやりとりを通して把握できていました。しかし、中学校3年生にもなると、それも難しくなります。
「こんな風にしたらいいんじゃないの?」と助言をしても、なかなか素直に受け入れてはくれない。「いや、でも僕はこういう風に考えたんだけど!」といった具合に、ともすれば、親子の関係がバチバチしたものになってしまいます。
この年代はむしろ、親が近くでマンマークするよりも、生成AIとやり取りしてもらった方が、本人も親もきっとストレスなくやれるでしょう。
そして、そのやり取りが生成AIと本人の中で完結してしまうと、親は子どもの成長具合が見えなくなりますが、ChatGPTの対話履歴を見れば、 「ああ、こういうやり取りができているから伸びてるな」とか「こういうところがまだ課題なのだな」というポイントを親も把握できます。その意味で、この対話履歴、とても便利だと思います。
生成AIを使うにあたっての家庭のルールのひとつとして
「わが家でもChatGPTを使おう!」と思われてる親御さんもいらっしゃるのではないでしょうか。
使うにあたっては、事前に家庭のルールを設計すると思います。例えば、個人情報や大切な情報は入れないようにね、とか、AIが出してきた回答をそのまま課題にコピー&ペーストして提出しちゃダメだよ、とか。いろいろ決め事を作ると思うのですが、その中の1つに、できればAIとのやり取りの履歴は残しておいてね、というのを入れといてもらえると、親御さんとしても参考になることがあるんじゃないかなと思います。おすすめです。
(※お子さんとよく相談して決めてください)
生成AIは、教育に携わる人のなかでも賛否両論ある技術です。わが家は積極推進派なのですが、 保守的な論客の方などには、「そんな技術は子どもに使わせるべきじゃない」のみならず「タブレットなんか全部捨ててしまえばいい」といったことをおっしゃっる方もいらっしゃいます。
実際、マイナスの側面もあるので、お気持ちはわからないでもないのですが、 この先、こうしたツールを使って、例えば、仕事を効率化したりするのは日常になっていくと思っています。そういう意味では、早めに使い方に慣れる方がいいんじゃないかなと個人的には思っています。
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