シリアス、コメディと来たので次はエロに挑戦してみよう!!と寝不足の頭で一気に書いたら予想外に趣味が出まくったでござるの巻。
自分、桃園さん×山吹さんだとエロ妄想ばかりが広がってしまうんですよね……何なんだろう。
最後の一行が書きながらも怖くて仕方のなかった記憶があります。自分のイメージの中のブッキーって……。
☆R-18なので閲覧注意して下さい。プラス浮気ネタなので苦手な方、イメージ崩したくない方は回避お願いします。
ラブッキー。ラブ視点です。
自分、桃園さん×山吹さんだとエロ妄想ばかりが広がってしまうんですよね……何なんだろう。
最後の一行が書きながらも怖くて仕方のなかった記憶があります。自分のイメージの中のブッキーって……。
☆R-18なので閲覧注意して下さい。プラス浮気ネタなので苦手な方、イメージ崩したくない方は回避お願いします。
ラブッキー。ラブ視点です。
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**********
***1***
「ふふ、そうやってると本当にラブちゃんってお母さんみたいね」
眠っているシフォンを抱いて、揺り籠のように腕を揺らしているあたしに、ブッキーは言った。
ここはあたしの部屋……いつもならせつなと美希たんもいるはずなんだけど、今日はたまたま二人とも用事があって、珍しくあたし達二人だけ。
「んー、そうかなあ~。あたしからしたらブッキーの方がお母さん役は似合ってると思うけど……」
「え?わ、わたし?」
「だってホラ―――」
チラッとブッキーの胸元に目をやる。
……ど、どうしたら同い年でここまで差がつくんだろ……。
「ら、ラブちゃんどこ見てるの―――!!」
あたしの視線に気が付いて、顔を真っ赤にして慌てて胸元を押さえるブッキー。
にはは~と誤魔化すように笑って、ふとあたしはある事を閃いた。
「そだ。今日は二人きりなんだし、どーしんに帰って、おままごとでもしない?」
「おままごと?」
「―――そ。美希たんがいたらバカバカしいって言いそうだし、せつなはおままごとって知らないし―――あたし達二人だけだったらいいんじゃないかなって」
「―――おままごとかぁ……そう言えば子供の頃よくやってたわよね―――」
少し遠い目をしながら懐かしむように言うブッキー。
……にへへ……あたしの考えてる事も知らないで……。
気が変わらないうちに、と少し早口であたしは言った。
「じゃ、決まりね。それじゃあブッキーはお母さん。似合ってるかどうか試してみようよ」
「……ん、いいわよ。じゃあシフォンちゃんが赤ん坊役で、ラブちゃんは―――」
スヤスヤと眠っているシフォンをベビーベッドに寝かせて、あたしはブッキーの隣へと移動する。
「何言ってるの?ブッキー。シフォンじゃまだブッキーがお母さん役に向いてるか判定できないでしょ?」
「え?じゃ、じゃあまさか―――」
「そ。赤ん坊役は……」
あたしは正座しているブッキーの膝へと頭を横たえ、彼女の太股をそろり、と撫でた。
「あたしに決まってるじゃない」
***2***
「ちょ、ちょっと!!ラブちゃん!!」
さすがに焦ったのか、ブッキーはあたしを起こそうと両手を肩に……。
ふふ~ん、そう来ると思ってた。
「びえぇぇぇ~ん!!」
「わ!!どうしたの!?か、髪の毛でも挟んじゃった!?ご、ごめんなさい!!」
あたしの泣き真似を真に受けて、オロオロするブッキー。
あたしは笑い出すのを堪えながら。
「赤ちゃんなんだから、もっと丁寧に扱わないとダメだよ。今のでマイナス10点」
「え?も、もう始まってるの?!」
「ブー。赤ちゃんに話し掛けるようにもっと優しく。マイナス20点」
「だ、だってどうしたらいいのか……」
慌てながらも、じっと見つめるあたしの視線に気が付いたのか、彼女は無理に笑顔を浮かべる。
「ま、ママどうしたらいいのか分からないんでちゅ~。ご、ごめんね、ラブちゃん」
「プ……キャッキャッ」
ブッキーの赤ちゃん言葉が可笑しくて吹き出しそうになりながらも、あたしも赤ちゃんの真似を続けた。
「あ、よ、喜んでくれたみたいでちゅね……よ、良かったでちゅ……」
恥かしそうに赤ちゃん言葉を喋り続けるブッキー。
あたしも彼女の膝の上で顔を仰向けると、赤ちゃん言葉で喋り始める。
「ママ……お腹ちゅいた……」
「え!?……あ、そ、そうだ。たしかキュアビタンの哺乳瓶が……」
「びえぇぇぇぇぇ~ん」
「え!?え!?こ、今度は何……なんでちゅか~、ラブちゃん?」
再びの泣き真似に、ブッキ―がうろたえ出す。
―――さて、と。これからだわ。
あたしは身体を起こし、彼女へと抱きついて。
「……ママのおっぱいじゃなきゃ、ヤダ」
「え!!!???ら、ラブちゃん!!!???」
そのまま床へと彼女を押し倒すと、着ているトレーナーを捲くり上げようとする。
「や!いやだ!!!ら、ラブちゃんったら!!やめ―――」
「……あんまり大きい声出すとシフォンが起きるよ。それに、赤ちゃんにはやっぱり母乳でしょ?マイナス30点」
「で、でもこんなのおままごとじゃな―――」
「はい、赤ちゃん言葉じゃない。マイナス40点」
ま、おままごとじゃないのは百も承知よ。
最初からあたしがやりたかったのはこれ。
「ママのおっぱい、ラブ、飲みたいよ~」
「う……ふ、フリだけ……フリだけでちゅよ……ラブちゃん……」
観念したのか、騒いでシフォンを起こしてしまうのを懸念したのか、彼女は小声で言った。
こうなればシメたもの。あたしは彼女のトレーナーを、胸につかえそうになりながらも上まで押し上げた。
「……うわぁ~」
正直な感想の声がこれ。
な、何?この大きさ……このボリュームは反則でしょ……。
「……ブッキー、パインじゃなくてメロンの方があってるんじゃ……」
「ば……ばか……」
両手で恥かしそうに顔を覆ってしまうブッキー。
その隙に、あたしはフロントホックになっている彼女のレモンイエローのブラジャーの留め金をパチン、と弾いて。
「ラ、ラブちゃん!!」
異変に気が付いて、急いで胸を隠そうとするブッキー。
……でも残念、あたしは彼女の両腕を咄嗟に押さえつける。
ブラの拘束から解かれても、横に垂れたりせず、綺麗に形を保っている胸……そして……。
「……綺麗なピンク色……あ、でも乳首の周りの輪っかは少しだけあたしやせつなより大きいでちゅね」
「や、やだぁ……そんなにじっくり見ないで……は、恥かしいよぅ……」
「へへ……ゴメンね、ママ。じゃ、さっそくいただきま~ちゅ!」
ぱくん、と彼女の乳首を口へと含み、そのままワザと大きな音を立てながら吸う。
「ちゅちゅ……じゅじゅじゅ~……ちゅるうう」
「そ、そんな……や、やらしい音……ん……あ、赤ちゃんは……んん!!」
大きさのみならず、感度まで良好と見えて、ブッキーの声にはすぐに甘い物が混じり始めた。
抵抗も収まってきたとみるや、ブッキーの両腕を押さえていた手を片方放す。
ブッキーは空いた手であたしを突き放すどころか、あたしの頭を優しく抱えてきて。
「ふ、ふぁあ……だ、ダメなんだよ……ホントは……こんなこと……」
あたしは吸ってない乳房へと手を伸ばし、その感触も楽しむように揉み始める。
すごい……何このふわふわ……。
「んんっ!!こんなエッチな赤ちゃ……ん……いな……いよぅ……」
口内にある乳首をねっとりと舌で転がし、時折歯で甘噛みする。
その一方で、人差し指と中指で挟んだ乳首を刺激し、掌全体で胸を揉み解す。
―――そりゃ、こんな赤ちゃんいないよね。
心の中で苦笑いして、ちょっと目線を上げて彼女の表情を覗き見る。
真っ赤に火照って目を潤ませ、息も絶え絶えなブッキー。その顔は同性のあたしから見ても妖艶で。
「……んー、いくら吸ってもミルク出ないでちゅね~」
「………あ、当たり前じゃ……ご、ごめんなちゃい……ま、ママを許ちて……」
「やだ~!ママのミルク吸いたいでちゅ~!!」
……駄々を捏ねる真似をして、ブッキーの固く尖った乳首を強めに噛む。
「ぃ……痛いッ!!ら、ラブちゃ……」
「出ちてくれるまでやめまちぇん!!」
歯に力を込めるたびに彼女は小さな悲鳴を上げる。
おっかしいの~。止められなくなちゃいそう……。
「ぷはっ!!赤ちゃんにおっぱい吸われて、そんな顔するお母さんだっていないよ?マイナス50点」
ちゅぽんっ、と乳首から口を離して、にんまり笑いかけた。
その言葉が羞恥心を刺激したのか、首をふるふると振りながら彼女は否定の言葉を弱々しく口にする。
「ら、ラブちゃんがそんなにママのおっぱいいじるから……でちゅ……い、いけないコ……め!でちゅよ……」
この期に及んでまだ赤ちゃん言葉は忘れてないんだ。感心感心。っていうか楽しんでない?ブッキー。
「あ~、おなかいっぱいでちゅ。ごちそうさまでちた、ママ」
「あ……はぁ……も、もう終わりでい、いいの……いいんでちゅね……」
ホッとしたような声。でもその中に残念そうな響きがある事を、あたしは聞き逃さなかった。
これなら、まだいけそうだね。
顔を逸らしてほくそ笑むと、安心しきった様子の彼女に告げる。
「おいちかったでちゅ~。で、ね。ママ……聞きたいことがあるんでちゅけど……」
「ん……?な、何でちゅか?ラブちゃん……」
手を彼女の太股へと移動させて、ゆっくりと撫でさすると、少し汗ばんだ感触が伝わってくる。
この分だときっと―――。
「あのね……赤ちゃんって、どこから生まれてくるんでちゅか?」
「!!」
ぎこちなく微笑んでいた彼女の顔が、一瞬で凍りついた。
***3***
閉じようとする彼女の足より、あたしが腰をその間に割り込ませる方が早かった。
その付け根へと手を伸ばし、下着の上から秘裂を擦る。
「だ、ダメぇ!!ら、ラブちゃん!!そこだけは絶対にダメぇ!!」
言葉とは裏腹に、彼女のそこはもう充分に潤っている事が下着の上からでも分かる。
あたしは股布の部分の生地を上へと引っ張り、彼女の淫らな部分へと食い込ませた。
「……赤ちゃんの疑問には答えてくれなきゃ……マイナス60点」
そのままブッキーの股間に食い込んだ布をゆっくりと上下させる。
彼女は歯を食いしばって耐えているようだったけど、その足からは込められていた力が徐々に失われてきていた。
この分だと音を上げるのもそう時間は掛からないかな。でもそれじゃつまんないし……。
今度は乳首だけじゃなく、そのボリュームある胸全てに舌を這わせて、からかうように彼女に問う。
「……ね、ママ。あたしがいるって事は、初めてじゃないでちゅよね?じゃあパパは―――美希たん?」
「!!み、美希ちゃんとは―――あ、ああぁッ」
答えようと口を開いた途端、押さえていた喘ぎ声が流れ出す。
そうそう、これこれ。嫌がりながら声を漏らすっていうのが好きなんだ。
「ねー、ちゃんと答えてってば~」
「あぁぁっ!……み、美希ちゃ……ん……とは……こ、こんな……やらしい……事」
「ふぅ~ん……じゃあ確かめてもいいよね?」
「うぁ……え……な、なんて……」
ブッキーが不思議そうにあたしの顔を見つめる。
へへ~。確かめるって言ったらこれしかないでしょ?
あたしは布地を動かすのを止めると、その部分を横へとずらした。
「ま、まさか……ら、ラブちゃん……じょ、冗談……だよね……?」
「ブー。また赤ちゃん言葉使えてないよ?マイナス70て~ん」
にっこりと彼女に微笑みかけると、あたしはブッキーの股間の潤滑油で指を充分に濡らして―――。
ぬるんっ!!
「あああぁぁぁぁッ!!!!」
あたしの指を侵入させた途端、彼女は腰を浮かべ、ほとんど悲鳴といってもいい声を上げた。
「――――ほら、やっぱり初めてじゃなかった~。ウソついたから、マイナス80点」
「あ、ああぁ……こ、こんなの……こんなのいやぁ……」
さすがにショックだったのか、ブッキーは涙を滲ませてあたしを押し放そうとしてくる。
だけどダメダメ。
あたしはもう片方の手で彼女の顔を引き寄せた。
「大きな声出すと、シフォンだけじゃなくて近所にも聞こえちゃうよ?」
「あああぁっ!!ひ、ヒドイ……よ……ラブ……ちゃ……」
さすがにこのままだとマズイかな……もうちょっと嫌がる声聞きたかったけど……。
最後まで言わせることなく、あたしは彼女の唇を自分の唇で塞ぐ。
意外にも、というかもうそんな力も残っていないのか、ブッキーはその口内に簡単にあたしの舌を侵入させた。
「ん―――!!ん―――――!!ん―――……」
ちゅるるっ、ずずっ、れろぉ……。
絡まりあう舌と舌。
お互いの唾液を啜りあうかのような深いキス。
指はブッキーの膣内を優しく、時には激しく動き、刺激し続ける。
やがて快楽に負けたのか、それとももはや諦めの境地なのか、ブッキーの身体から完全に力が抜けた。
「―――ふう、これでママも素直になった?」
「ん……はぁん……あはぁ……」
口を放しても、そこからはもう蕩けたような吐息が漏れるばかり。
その表情も緩みきっていて、口をだらしなく半開きにしたまま、気持ちよさそうに目を潤ませている。
「うっわー……やっらしい顔……そんなエッチな顔赤ちゃんに見せるなんて……マイナス90点」
「ふ……ふあぁ……うん……ん……」
「あーもうすっかり出来上がっちゃった?ダメなママでちゅね~。それじゃあ……」
あたしは伸ばしている手の親指の腹で、一番敏感な部分……陰核を刺激する。
「ぁああっ!!あ、ふぁ!!ああぁ!!」
「ホラ、気持ちいいでちゅか?気持ちよかったら一番恥かしい顔、あたしに見せてくれてもいいんでちゅよ~?」
膣内を抉る指のスピードを上げ、陰核を責める親指もその勢いを増す。
舌は固くしこった彼女の乳首を舐め上げ、もう片方の手は食い込むほどに胸を握っていた。
「……ホラ、イッちゃっていいよ!ママ……ホラ――――」
ブッキーの身体が、あたしの言葉に合わせたように弓なりに反る。
「ああああああぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」
一瞬硬直した後、彼女は背中から床へと落ちた。
その身体はビクビクと震え、うっとりとした顔はまだ余韻に浸っているかのよう。
「わは~……派手にイッたね~、ブッキーママ……」
ぬるり、とブッキーの中から指を引き抜く。
すご……ふやけちゃってるじゃない……。
ワザと彼女に見せつけるように、その指を、ぺロリ、と舐める。
「あ……あ……」
「もう恥かしがる元気も無いか~。つまんないの~。それにしても赤ちゃんに負けちゃうなんて……」
あたしはブッキーににっこりと微笑みかけた。
「……マイナス100点、ゲットだよ?」
***4***
あ~面白かった。たまにはこういうのもいいよね。
問題はせつなに告げ口されたらだけど……ま、ブッキーだって美希たんにバレたら困るっしょ。
う~ん、と背伸びをして、ふと喉の渇きを覚える。
確かジュースが冷蔵庫に入ってたっけ。ブッキーも起きたら欲しがるかな。運動した後だし。
「よいしょっと」
身体を起こして、あたしはドアへ向かおうとした。
―――ガシッ。
「……え……?」
ぐったりと横たわってていたハズのブッキーがいつの間にか身を起こし、あたしの手首を捕まえていた。
「あ、あれ?ブッキー?もう大丈夫なの?あたしジュース持ってくるから……」
「………」
やっばー……やっぱり怒ってるかな……。
無言のブッキーの迫力に押されるあたし。
「……ジュースなんてダメでちゅ。ラブちゃん」
「――――――へ?」
?マークの浮かんだあたしを、ブッキーは思いきり引っ張る。
そのせいでバランスを失ったあたしは床へと倒れこんだ。
その上に、ブッキーが身体を被せてくる。
「―――ママを放っておいて、勝手にジュース飲むなんて、ダメでちゅ」
「え?い、いやブッキー、もうおままごとは―――んんッ!!」
あたしの言葉を遮るように、彼女はあたしの乳首をギュウッ!と摘み上げた。
「い、痛ッ……ちょっとブッキー!」
非難の声なんて聞いてもいないように、彼女は幼い顔に淫らな笑みを浮かべて。
「ママに対してその言葉遣いはなんでちゅか?ラブちゃん……」
あたしの耳元に顔を寄せ、ブッキーが囁く。
「マイナス10点」
了
***1***
「ふふ、そうやってると本当にラブちゃんってお母さんみたいね」
眠っているシフォンを抱いて、揺り籠のように腕を揺らしているあたしに、ブッキーは言った。
ここはあたしの部屋……いつもならせつなと美希たんもいるはずなんだけど、今日はたまたま二人とも用事があって、珍しくあたし達二人だけ。
「んー、そうかなあ~。あたしからしたらブッキーの方がお母さん役は似合ってると思うけど……」
「え?わ、わたし?」
「だってホラ―――」
チラッとブッキーの胸元に目をやる。
……ど、どうしたら同い年でここまで差がつくんだろ……。
「ら、ラブちゃんどこ見てるの―――!!」
あたしの視線に気が付いて、顔を真っ赤にして慌てて胸元を押さえるブッキー。
にはは~と誤魔化すように笑って、ふとあたしはある事を閃いた。
「そだ。今日は二人きりなんだし、どーしんに帰って、おままごとでもしない?」
「おままごと?」
「―――そ。美希たんがいたらバカバカしいって言いそうだし、せつなはおままごとって知らないし―――あたし達二人だけだったらいいんじゃないかなって」
「―――おままごとかぁ……そう言えば子供の頃よくやってたわよね―――」
少し遠い目をしながら懐かしむように言うブッキー。
……にへへ……あたしの考えてる事も知らないで……。
気が変わらないうちに、と少し早口であたしは言った。
「じゃ、決まりね。それじゃあブッキーはお母さん。似合ってるかどうか試してみようよ」
「……ん、いいわよ。じゃあシフォンちゃんが赤ん坊役で、ラブちゃんは―――」
スヤスヤと眠っているシフォンをベビーベッドに寝かせて、あたしはブッキーの隣へと移動する。
「何言ってるの?ブッキー。シフォンじゃまだブッキーがお母さん役に向いてるか判定できないでしょ?」
「え?じゃ、じゃあまさか―――」
「そ。赤ん坊役は……」
あたしは正座しているブッキーの膝へと頭を横たえ、彼女の太股をそろり、と撫でた。
「あたしに決まってるじゃない」
***2***
「ちょ、ちょっと!!ラブちゃん!!」
さすがに焦ったのか、ブッキーはあたしを起こそうと両手を肩に……。
ふふ~ん、そう来ると思ってた。
「びえぇぇぇ~ん!!」
「わ!!どうしたの!?か、髪の毛でも挟んじゃった!?ご、ごめんなさい!!」
あたしの泣き真似を真に受けて、オロオロするブッキー。
あたしは笑い出すのを堪えながら。
「赤ちゃんなんだから、もっと丁寧に扱わないとダメだよ。今のでマイナス10点」
「え?も、もう始まってるの?!」
「ブー。赤ちゃんに話し掛けるようにもっと優しく。マイナス20点」
「だ、だってどうしたらいいのか……」
慌てながらも、じっと見つめるあたしの視線に気が付いたのか、彼女は無理に笑顔を浮かべる。
「ま、ママどうしたらいいのか分からないんでちゅ~。ご、ごめんね、ラブちゃん」
「プ……キャッキャッ」
ブッキーの赤ちゃん言葉が可笑しくて吹き出しそうになりながらも、あたしも赤ちゃんの真似を続けた。
「あ、よ、喜んでくれたみたいでちゅね……よ、良かったでちゅ……」
恥かしそうに赤ちゃん言葉を喋り続けるブッキー。
あたしも彼女の膝の上で顔を仰向けると、赤ちゃん言葉で喋り始める。
「ママ……お腹ちゅいた……」
「え!?……あ、そ、そうだ。たしかキュアビタンの哺乳瓶が……」
「びえぇぇぇぇぇ~ん」
「え!?え!?こ、今度は何……なんでちゅか~、ラブちゃん?」
再びの泣き真似に、ブッキ―がうろたえ出す。
―――さて、と。これからだわ。
あたしは身体を起こし、彼女へと抱きついて。
「……ママのおっぱいじゃなきゃ、ヤダ」
「え!!!???ら、ラブちゃん!!!???」
そのまま床へと彼女を押し倒すと、着ているトレーナーを捲くり上げようとする。
「や!いやだ!!!ら、ラブちゃんったら!!やめ―――」
「……あんまり大きい声出すとシフォンが起きるよ。それに、赤ちゃんにはやっぱり母乳でしょ?マイナス30点」
「で、でもこんなのおままごとじゃな―――」
「はい、赤ちゃん言葉じゃない。マイナス40点」
ま、おままごとじゃないのは百も承知よ。
最初からあたしがやりたかったのはこれ。
「ママのおっぱい、ラブ、飲みたいよ~」
「う……ふ、フリだけ……フリだけでちゅよ……ラブちゃん……」
観念したのか、騒いでシフォンを起こしてしまうのを懸念したのか、彼女は小声で言った。
こうなればシメたもの。あたしは彼女のトレーナーを、胸につかえそうになりながらも上まで押し上げた。
「……うわぁ~」
正直な感想の声がこれ。
な、何?この大きさ……このボリュームは反則でしょ……。
「……ブッキー、パインじゃなくてメロンの方があってるんじゃ……」
「ば……ばか……」
両手で恥かしそうに顔を覆ってしまうブッキー。
その隙に、あたしはフロントホックになっている彼女のレモンイエローのブラジャーの留め金をパチン、と弾いて。
「ラ、ラブちゃん!!」
異変に気が付いて、急いで胸を隠そうとするブッキー。
……でも残念、あたしは彼女の両腕を咄嗟に押さえつける。
ブラの拘束から解かれても、横に垂れたりせず、綺麗に形を保っている胸……そして……。
「……綺麗なピンク色……あ、でも乳首の周りの輪っかは少しだけあたしやせつなより大きいでちゅね」
「や、やだぁ……そんなにじっくり見ないで……は、恥かしいよぅ……」
「へへ……ゴメンね、ママ。じゃ、さっそくいただきま~ちゅ!」
ぱくん、と彼女の乳首を口へと含み、そのままワザと大きな音を立てながら吸う。
「ちゅちゅ……じゅじゅじゅ~……ちゅるうう」
「そ、そんな……や、やらしい音……ん……あ、赤ちゃんは……んん!!」
大きさのみならず、感度まで良好と見えて、ブッキーの声にはすぐに甘い物が混じり始めた。
抵抗も収まってきたとみるや、ブッキーの両腕を押さえていた手を片方放す。
ブッキーは空いた手であたしを突き放すどころか、あたしの頭を優しく抱えてきて。
「ふ、ふぁあ……だ、ダメなんだよ……ホントは……こんなこと……」
あたしは吸ってない乳房へと手を伸ばし、その感触も楽しむように揉み始める。
すごい……何このふわふわ……。
「んんっ!!こんなエッチな赤ちゃ……ん……いな……いよぅ……」
口内にある乳首をねっとりと舌で転がし、時折歯で甘噛みする。
その一方で、人差し指と中指で挟んだ乳首を刺激し、掌全体で胸を揉み解す。
―――そりゃ、こんな赤ちゃんいないよね。
心の中で苦笑いして、ちょっと目線を上げて彼女の表情を覗き見る。
真っ赤に火照って目を潤ませ、息も絶え絶えなブッキー。その顔は同性のあたしから見ても妖艶で。
「……んー、いくら吸ってもミルク出ないでちゅね~」
「………あ、当たり前じゃ……ご、ごめんなちゃい……ま、ママを許ちて……」
「やだ~!ママのミルク吸いたいでちゅ~!!」
……駄々を捏ねる真似をして、ブッキーの固く尖った乳首を強めに噛む。
「ぃ……痛いッ!!ら、ラブちゃ……」
「出ちてくれるまでやめまちぇん!!」
歯に力を込めるたびに彼女は小さな悲鳴を上げる。
おっかしいの~。止められなくなちゃいそう……。
「ぷはっ!!赤ちゃんにおっぱい吸われて、そんな顔するお母さんだっていないよ?マイナス50点」
ちゅぽんっ、と乳首から口を離して、にんまり笑いかけた。
その言葉が羞恥心を刺激したのか、首をふるふると振りながら彼女は否定の言葉を弱々しく口にする。
「ら、ラブちゃんがそんなにママのおっぱいいじるから……でちゅ……い、いけないコ……め!でちゅよ……」
この期に及んでまだ赤ちゃん言葉は忘れてないんだ。感心感心。っていうか楽しんでない?ブッキー。
「あ~、おなかいっぱいでちゅ。ごちそうさまでちた、ママ」
「あ……はぁ……も、もう終わりでい、いいの……いいんでちゅね……」
ホッとしたような声。でもその中に残念そうな響きがある事を、あたしは聞き逃さなかった。
これなら、まだいけそうだね。
顔を逸らしてほくそ笑むと、安心しきった様子の彼女に告げる。
「おいちかったでちゅ~。で、ね。ママ……聞きたいことがあるんでちゅけど……」
「ん……?な、何でちゅか?ラブちゃん……」
手を彼女の太股へと移動させて、ゆっくりと撫でさすると、少し汗ばんだ感触が伝わってくる。
この分だときっと―――。
「あのね……赤ちゃんって、どこから生まれてくるんでちゅか?」
「!!」
ぎこちなく微笑んでいた彼女の顔が、一瞬で凍りついた。
***3***
閉じようとする彼女の足より、あたしが腰をその間に割り込ませる方が早かった。
その付け根へと手を伸ばし、下着の上から秘裂を擦る。
「だ、ダメぇ!!ら、ラブちゃん!!そこだけは絶対にダメぇ!!」
言葉とは裏腹に、彼女のそこはもう充分に潤っている事が下着の上からでも分かる。
あたしは股布の部分の生地を上へと引っ張り、彼女の淫らな部分へと食い込ませた。
「……赤ちゃんの疑問には答えてくれなきゃ……マイナス60点」
そのままブッキーの股間に食い込んだ布をゆっくりと上下させる。
彼女は歯を食いしばって耐えているようだったけど、その足からは込められていた力が徐々に失われてきていた。
この分だと音を上げるのもそう時間は掛からないかな。でもそれじゃつまんないし……。
今度は乳首だけじゃなく、そのボリュームある胸全てに舌を這わせて、からかうように彼女に問う。
「……ね、ママ。あたしがいるって事は、初めてじゃないでちゅよね?じゃあパパは―――美希たん?」
「!!み、美希ちゃんとは―――あ、ああぁッ」
答えようと口を開いた途端、押さえていた喘ぎ声が流れ出す。
そうそう、これこれ。嫌がりながら声を漏らすっていうのが好きなんだ。
「ねー、ちゃんと答えてってば~」
「あぁぁっ!……み、美希ちゃ……ん……とは……こ、こんな……やらしい……事」
「ふぅ~ん……じゃあ確かめてもいいよね?」
「うぁ……え……な、なんて……」
ブッキーが不思議そうにあたしの顔を見つめる。
へへ~。確かめるって言ったらこれしかないでしょ?
あたしは布地を動かすのを止めると、その部分を横へとずらした。
「ま、まさか……ら、ラブちゃん……じょ、冗談……だよね……?」
「ブー。また赤ちゃん言葉使えてないよ?マイナス70て~ん」
にっこりと彼女に微笑みかけると、あたしはブッキーの股間の潤滑油で指を充分に濡らして―――。
ぬるんっ!!
「あああぁぁぁぁッ!!!!」
あたしの指を侵入させた途端、彼女は腰を浮かべ、ほとんど悲鳴といってもいい声を上げた。
「――――ほら、やっぱり初めてじゃなかった~。ウソついたから、マイナス80点」
「あ、ああぁ……こ、こんなの……こんなのいやぁ……」
さすがにショックだったのか、ブッキーは涙を滲ませてあたしを押し放そうとしてくる。
だけどダメダメ。
あたしはもう片方の手で彼女の顔を引き寄せた。
「大きな声出すと、シフォンだけじゃなくて近所にも聞こえちゃうよ?」
「あああぁっ!!ひ、ヒドイ……よ……ラブ……ちゃ……」
さすがにこのままだとマズイかな……もうちょっと嫌がる声聞きたかったけど……。
最後まで言わせることなく、あたしは彼女の唇を自分の唇で塞ぐ。
意外にも、というかもうそんな力も残っていないのか、ブッキーはその口内に簡単にあたしの舌を侵入させた。
「ん―――!!ん―――――!!ん―――……」
ちゅるるっ、ずずっ、れろぉ……。
絡まりあう舌と舌。
お互いの唾液を啜りあうかのような深いキス。
指はブッキーの膣内を優しく、時には激しく動き、刺激し続ける。
やがて快楽に負けたのか、それとももはや諦めの境地なのか、ブッキーの身体から完全に力が抜けた。
「―――ふう、これでママも素直になった?」
「ん……はぁん……あはぁ……」
口を放しても、そこからはもう蕩けたような吐息が漏れるばかり。
その表情も緩みきっていて、口をだらしなく半開きにしたまま、気持ちよさそうに目を潤ませている。
「うっわー……やっらしい顔……そんなエッチな顔赤ちゃんに見せるなんて……マイナス90点」
「ふ……ふあぁ……うん……ん……」
「あーもうすっかり出来上がっちゃった?ダメなママでちゅね~。それじゃあ……」
あたしは伸ばしている手の親指の腹で、一番敏感な部分……陰核を刺激する。
「ぁああっ!!あ、ふぁ!!ああぁ!!」
「ホラ、気持ちいいでちゅか?気持ちよかったら一番恥かしい顔、あたしに見せてくれてもいいんでちゅよ~?」
膣内を抉る指のスピードを上げ、陰核を責める親指もその勢いを増す。
舌は固くしこった彼女の乳首を舐め上げ、もう片方の手は食い込むほどに胸を握っていた。
「……ホラ、イッちゃっていいよ!ママ……ホラ――――」
ブッキーの身体が、あたしの言葉に合わせたように弓なりに反る。
「ああああああぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」
一瞬硬直した後、彼女は背中から床へと落ちた。
その身体はビクビクと震え、うっとりとした顔はまだ余韻に浸っているかのよう。
「わは~……派手にイッたね~、ブッキーママ……」
ぬるり、とブッキーの中から指を引き抜く。
すご……ふやけちゃってるじゃない……。
ワザと彼女に見せつけるように、その指を、ぺロリ、と舐める。
「あ……あ……」
「もう恥かしがる元気も無いか~。つまんないの~。それにしても赤ちゃんに負けちゃうなんて……」
あたしはブッキーににっこりと微笑みかけた。
「……マイナス100点、ゲットだよ?」
***4***
あ~面白かった。たまにはこういうのもいいよね。
問題はせつなに告げ口されたらだけど……ま、ブッキーだって美希たんにバレたら困るっしょ。
う~ん、と背伸びをして、ふと喉の渇きを覚える。
確かジュースが冷蔵庫に入ってたっけ。ブッキーも起きたら欲しがるかな。運動した後だし。
「よいしょっと」
身体を起こして、あたしはドアへ向かおうとした。
―――ガシッ。
「……え……?」
ぐったりと横たわってていたハズのブッキーがいつの間にか身を起こし、あたしの手首を捕まえていた。
「あ、あれ?ブッキー?もう大丈夫なの?あたしジュース持ってくるから……」
「………」
やっばー……やっぱり怒ってるかな……。
無言のブッキーの迫力に押されるあたし。
「……ジュースなんてダメでちゅ。ラブちゃん」
「――――――へ?」
?マークの浮かんだあたしを、ブッキーは思いきり引っ張る。
そのせいでバランスを失ったあたしは床へと倒れこんだ。
その上に、ブッキーが身体を被せてくる。
「―――ママを放っておいて、勝手にジュース飲むなんて、ダメでちゅ」
「え?い、いやブッキー、もうおままごとは―――んんッ!!」
あたしの言葉を遮るように、彼女はあたしの乳首をギュウッ!と摘み上げた。
「い、痛ッ……ちょっとブッキー!」
非難の声なんて聞いてもいないように、彼女は幼い顔に淫らな笑みを浮かべて。
「ママに対してその言葉遣いはなんでちゅか?ラブちゃん……」
あたしの耳元に顔を寄せ、ブッキーが囁く。
「マイナス10点」
了
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もう一つ、恵千果さんとのりレーコネタを。
オチがちょっと○きだるまと被ってるのは内緒です。
ちょっとHネタあり…かな?
オチがちょっと○きだるまと被ってるのは内緒です。
ちょっとHネタあり…かな?
追記の展開▼
**********
上級生に呼び出しを受けたブッキー。
「山吹さん……こっちへいらっしゃい」
「あ、あの……せ、先輩……わたしに……何か……」
「ふふ……可愛い娘……震えてるの?」
す、っとブッキーの頬を先輩が撫でる。
その手はやがてブッキーの制服のボタンを……。
「せ、先輩!!」
「怖がらなくていいのよ……さあ……」
「あ……」
「響け!希望のリズム!プリキュア・エスポワールシャワー・フレーッシュ!!!」
「きゃあああああああ!!」
「せ、先輩!?」
「ふう……危なかったわね、ブッキー」
「み、美希ちゃん!先輩に何てことするの!!」
「い、いや……な、ナケワメーケかと思って……」
「そんなワケないじゃない!!先輩!先輩!!」
「わ、私はただ……や、山吹さんが制服……のボタンか、掛け違えてたから……直してあげようと……」
ガクッ。
「い、イヤ―――!!先輩!先輩!!」
「あー、じゃ、じゃああたし自分の学校に戻らなきゃ……」
そー……。
「みーきーちゃーん―――!!」
ゆらり……。
「ご、ゴメンなさいブッキー!許して!!」
*****
「ブッキーのボタンを外していいのはアタシだけ。アタシだけなの…。
だから、アタシ…アタシ、つい…ごめん!ブッキー、ごめん…なさい…」
ぽろぽろと美希の瞳から流れ落ちる涙。
祈里はそれ以上何も言えなくなって、泣き続ける美希を、ただ黙ってそっと背中から抱きしめた。
「私こそ、美希ちゃんの気持ちも考えないで…ごめんなさい…」
「…ううんいいの。悪いのはみんなアタシなんだから」
美希は振り返り、祈里と見つめ合う。
潤んだ美希の瞳があんまり蒼く深く輝いていて、その光に吸い込まれるように、祈里は美希に顔を寄せ、口づけた。
*****
そしてそのまま、美希の手をボタンへと誘うブッキー。
「ね、美希ちゃん……ボタン、外して……」
「え?ぶ、ブッキー……?」
「今の時間なら……この礼拝堂……誰も来ないから……」
「いいの……?」
コクリ、とブッキーは恥かしそうに頷いた。
美希はそんな彼女を愛しげに抱き寄せ、制服の下に手を潜り込ませていく。
「ん……」
「ブッキー……もうこんなに……」
「え、えへへ……か、神様の前なのにね……い、いけないコ……かな……」
「いいえ……むしろ見てもらいましょう。神様に。あたし達の契りを……」
いちゃいちゃ。
「あ、あなた達……せ、先輩のあたしはほったらかしなの……?」
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**********
上級生に呼び出しを受けたブッキー。
「山吹さん……こっちへいらっしゃい」
「あ、あの……せ、先輩……わたしに……何か……」
「ふふ……可愛い娘……震えてるの?」
す、っとブッキーの頬を先輩が撫でる。
その手はやがてブッキーの制服のボタンを……。
「せ、先輩!!」
「怖がらなくていいのよ……さあ……」
「あ……」
「響け!希望のリズム!プリキュア・エスポワールシャワー・フレーッシュ!!!」
「きゃあああああああ!!」
「せ、先輩!?」
「ふう……危なかったわね、ブッキー」
「み、美希ちゃん!先輩に何てことするの!!」
「い、いや……な、ナケワメーケかと思って……」
「そんなワケないじゃない!!先輩!先輩!!」
「わ、私はただ……や、山吹さんが制服……のボタンか、掛け違えてたから……直してあげようと……」
ガクッ。
「い、イヤ―――!!先輩!先輩!!」
「あー、じゃ、じゃああたし自分の学校に戻らなきゃ……」
そー……。
「みーきーちゃーん―――!!」
ゆらり……。
「ご、ゴメンなさいブッキー!許して!!」
*****
「ブッキーのボタンを外していいのはアタシだけ。アタシだけなの…。
だから、アタシ…アタシ、つい…ごめん!ブッキー、ごめん…なさい…」
ぽろぽろと美希の瞳から流れ落ちる涙。
祈里はそれ以上何も言えなくなって、泣き続ける美希を、ただ黙ってそっと背中から抱きしめた。
「私こそ、美希ちゃんの気持ちも考えないで…ごめんなさい…」
「…ううんいいの。悪いのはみんなアタシなんだから」
美希は振り返り、祈里と見つめ合う。
潤んだ美希の瞳があんまり蒼く深く輝いていて、その光に吸い込まれるように、祈里は美希に顔を寄せ、口づけた。
*****
そしてそのまま、美希の手をボタンへと誘うブッキー。
「ね、美希ちゃん……ボタン、外して……」
「え?ぶ、ブッキー……?」
「今の時間なら……この礼拝堂……誰も来ないから……」
「いいの……?」
コクリ、とブッキーは恥かしそうに頷いた。
美希はそんな彼女を愛しげに抱き寄せ、制服の下に手を潜り込ませていく。
「ん……」
「ブッキー……もうこんなに……」
「え、えへへ……か、神様の前なのにね……い、いけないコ……かな……」
「いいえ……むしろ見てもらいましょう。神様に。あたし達の契りを……」
いちゃいちゃ。
「あ、あなた達……せ、先輩のあたしはほったらかしなの……?」
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友人である書き手の恵千果さんとのちょっとしたリレーコネタです。
今日はあんまり暑いのでちょっとは涼しくなればいいかな、と。
そういえば今日からコミケなんですよね……行きたかったなあ……。
ちなみに山吹さんは大きいのに蒼乃さんは……なのは恵千果さんと自分の共通認識です(笑)
今日はあんまり暑いのでちょっとは涼しくなればいいかな、と。
そういえば今日からコミケなんですよね……行きたかったなあ……。
ちなみに山吹さんは大きいのに蒼乃さんは……なのは恵千果さんと自分の共通認識です(笑)
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**********
季節は冬。降り積もった雪の中ではしゃぐクローバーの面々。
そして……。
「ラブちゃん、何その雪ダルマ……胸のトコすごく山盛りだけど……」
「これ?へへー、ブキダルマ!いいでしょー!」
「ちょ、ちょっとどこ見て……!」
「……で、その隣の胸が平らなのはなによ?」
「え……あ、こ、これはその……み、美希だる……」
バシィ!!
「い、痛ッ!!み、美希たんゴメン!冗談!!」
「ラァブゥ……!!!」
「雪合戦とか……なんなかんの言ってラブちゃん達楽しそう……」
「ブッキー……美希の投げた雪玉……思い切り握られて氷になってるけど……」
*****
「美希…気を落とさないで、貴女らしくないわ。大切なのは大きさなんかじゃない、感度よ」
「せつな……それ何のフォローにもなってないから!」
「ぷっ。美希たんとせつなったらおっかしーの」
「ちょっとラブちゃん…美希ちゃんの顔、スッゴク怖いわよ…」
「いや…あの…ごめんなさい!お詫びに美希たんの感度を更に良好にしてみせるから」
「ラブちゃんったら!今度はせつなちゃんが凄い眼で睨んでるわ」
「「ラァァ…ブゥゥ…」」
*****
「?ブッキー、何してるの?」
「あ……ちょ、ちょっとでも美希だるまの胸……大きくしようと思って……雪を盛ってるの」
「そう……私も手伝うわ」
「せつなちゃん……」
「だってこのままじゃあまりにも美希だるまが惨めで可哀想で不憫でしょうがないもの……」
「せつな!!聞こえてるわよ!!!」
「あ、あの~。そろそろ雪に埋められたあたしの事……助けてくれないかな?」
季節は冬。降り積もった雪の中ではしゃぐクローバーの面々。
そして……。
「ラブちゃん、何その雪ダルマ……胸のトコすごく山盛りだけど……」
「これ?へへー、ブキダルマ!いいでしょー!」
「ちょ、ちょっとどこ見て……!」
「……で、その隣の胸が平らなのはなによ?」
「え……あ、こ、これはその……み、美希だる……」
バシィ!!
「い、痛ッ!!み、美希たんゴメン!冗談!!」
「ラァブゥ……!!!」
「雪合戦とか……なんなかんの言ってラブちゃん達楽しそう……」
「ブッキー……美希の投げた雪玉……思い切り握られて氷になってるけど……」
*****
「美希…気を落とさないで、貴女らしくないわ。大切なのは大きさなんかじゃない、感度よ」
「せつな……それ何のフォローにもなってないから!」
「ぷっ。美希たんとせつなったらおっかしーの」
「ちょっとラブちゃん…美希ちゃんの顔、スッゴク怖いわよ…」
「いや…あの…ごめんなさい!お詫びに美希たんの感度を更に良好にしてみせるから」
「ラブちゃんったら!今度はせつなちゃんが凄い眼で睨んでるわ」
「「ラァァ…ブゥゥ…」」
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「?ブッキー、何してるの?」
「あ……ちょ、ちょっとでも美希だるまの胸……大きくしようと思って……雪を盛ってるの」
「そう……私も手伝うわ」
「せつなちゃん……」
「だってこのままじゃあまりにも美希だるまが惨めで可哀想で不憫でしょうがないもの……」
「せつな!!聞こえてるわよ!!!」
「あ、あの~。そろそろ雪に埋められたあたしの事……助けてくれないかな?」
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拍手のお礼と、一言だけ。
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いくつかのお話に拍手をいただいてました。ありがとうございます。
なんと言っていいのやら……。何か恥かしいというかなんというか…うーん…。
いや、嬉しいんですけどね。自分の書いたお話を気に入っていただけたなら光栄です。……やっぱりちょっと恥かしいのですが……。
さて、ちょうど今日でフレプリのSSを書き始めてから一年になります。まあ半年くらいは間が開いてしまってるんですけどね。本来なら新作を、とか考えてもいたんですが……何分休筆中なのです……。ご容赦を。
でもまた、近いうちに何か書こうとは思っています。
それと、フレプリという作品と、自分が書いた拙い文章を通じて知り合った友人達にもここで感謝を。
貴方達がいなければ、自分はブログを作るどころか、途中で投げ出していたかもしれません。それどころか書き出す事さえなかったかも……。
本当に、ありがとう。
なんと言っていいのやら……。何か恥かしいというかなんというか…うーん…。
いや、嬉しいんですけどね。自分の書いたお話を気に入っていただけたなら光栄です。……やっぱりちょっと恥かしいのですが……。
さて、ちょうど今日でフレプリのSSを書き始めてから一年になります。まあ半年くらいは間が開いてしまってるんですけどね。本来なら新作を、とか考えてもいたんですが……何分休筆中なのです……。ご容赦を。
でもまた、近いうちに何か書こうとは思っています。
それと、フレプリという作品と、自分が書いた拙い文章を通じて知り合った友人達にもここで感謝を。
貴方達がいなければ、自分はブログを作るどころか、途中で投げ出していたかもしれません。それどころか書き出す事さえなかったかも……。
本当に、ありがとう。
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隊長 こちらでは初めまして。
いつも某所で大変お世話になっております。
最近一路さんの新作を目にする機会がなく、
大変寂しい日々を過ごしております。
新作の公開、心よりお待ちしております。
連作が一区切りしたので、前々から興味のあったコメディ物に挑戦し始めました。これはその二作目……一作目である「小さい秋と大きいLove」の感想を下さった方が、自分の書く蒼乃さんの事を「素敵に無様」と評していたのが気に入って、一気に書いたお話です。未だに蒼乃さんを書く時はどう「素敵に無様」に書くか考えてます。
何作か他の方が書いたのを読んで、自分もいつか書いてみたいと思っていた、ちょっとした勘違いが絡むお話です。
読後感が他の方と被るか、と修正したんですが、今回はその方に許可をもらって最初に書いた物に近い形のオチに直してあります。
美希ブキ。美希視点です。
何作か他の方が書いたのを読んで、自分もいつか書いてみたいと思っていた、ちょっとした勘違いが絡むお話です。
読後感が他の方と被るか、と修正したんですが、今回はその方に許可をもらって最初に書いた物に近い形のオチに直してあります。
美希ブキ。美希視点です。
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**********
ヨネボウ 秋の新色発売
―――完璧なキスを、あなたと。
******
「美希たん!見たよ見たよ~!!ヨネボウの新しいリップの広告!!」
今日発売の雑誌を手に、興奮気味に話し掛けてくるラブ。
その雑誌というのは、あたしが読者モデルをやっているティーン誌で。
「見てくれたんだ!ふふーん、どう?感想は?」
「もー、ちょーカワイイっていうか、ちょーキレイっていうか、ちょ―――」
「すごく素敵だったわ、美希。まるで美希じゃないみたいで」
「う………」
せ、せつなって、たまに一言多いのよね。悪気は無いんだろうけど。
学校帰りの商店街。
あたし達は待ち合わせして、皆でカオルちゃんのドーナツカフェへ行く約束をしていた。
なんでも、ラブがその広告にあたしが使われた事を、お祝いしてくれるんだって。
「まあ広告のモデルって言っても、その雑誌限定だし。テレビなんかは違う人がCMやるみたいだから、そんな祝ってもらうほどのことでもないけど……」
「何言ってんの美希たん!ヨネボウだよヨネボウ!化粧品大手の!……上手く行けば、スーパーモデルへの道だって夢じゃないよ!!」
「そんな大げさに騒ぐ事でもないわよ、ラブ!」
と、口では言っているものの、あたしも満更でもない。
勿論、化粧品メーカーの広告の仕事といえば、雑誌限定とはいえ、自分のモデル経歴に箔もつくし、ラブの言ってるみたいに、何かの拍子に大きな仕事が―――って事もあるんだけど。
だけどそれ以前に、あたしは気に入っていたのだ。広告の写真と、そのキャッチコピーを。
―――完璧なキスを、あなたと。
まさしく、あたしの為にあるようなフレーズじゃない、これ?
「カオルちゃんやミユキさんにも見せてあげようよ~。きっと喜んでくれるよ!!」
「ラブったら、自分の事みたいに喜んじゃって。学校でも皆に見せて回ってたのよ」
「皆絶賛だったよ!あ~、あたし美希たんが友達で鼻が高い~」
「なんかちょっと恥かしいわね……あ、そういえばブッキーは?」
待ち合わせの時間はとうに過ぎているというのに、まだブッキーの姿が無い。
遅刻するなんて珍しいわね。あの子の感想も聞きたいんだけどな。
じ~~~~~~~~~。
……な、何かさっきから、スッゴく強い視線を感じるんだけど。
もしかしてこの広告の事、予想以上に町の人達にも知れ渡ってるのかしら?
じ~~~~~~~~~~~。
―――それにしてもこの感じは普通じゃないわ。痛いくらい………。
あたしはそ~っと視線の出所を探る。こんなに尋常じゃない位見られたら、ちょっとコワイもの。
(もしかしてもうモデルのスカウトとか?……で、でもストーカーとかだったらどうしよう……)
だけど予想に反して、視線の元にいたのは………。
「―――……なにやってるの?そんな所で」
曲がり角から身体を半分だけ出して、なにやらじと目であたしを見つめていたのは……。
山吹祈里―――ブッキーだった。
「あ、ご、ごめんなさい。ちょっと遅れちゃって………」
「いや、遅れたのはいいんだけど……なんでそんな陰からじっとあたしを見てたの?」
あたしの声で我に返ったかのように、駆け寄って来るブッキー。
そんな彼女にあたしは疑問を投げかけた。
「え?何?美希ちゃん?わたし別に、美希ちゃんを待ち合わせ時間の前からなんて見てないわ?」
ブッキーは言ってしまってから、「あ!」と口を押さえる。
「はぁ?じゃあずっといたの?何やってるのよ……。あ、それより、ブッキーも見てくれた?例の広告!」
「これこれ!美希たんイケてるよね~、ブッキー!」
ラブは「ほらほら!」とブッキーに開いた雑誌を見せる。
あたしとしては、ブッキーの謎の行動も気になるけど、それより彼女の感想を聞いてみたくて。
(美希ちゃん、すごく綺麗!本当に『完璧!』って感じよね!)
そんな答えを予想して、ちょっと頬の緩むあたし。
でも、想像を裏切って、ブッキーの口から出た言葉は――――。
「……わ……わたしは…好きじゃないな。この写真………」
開いたページから目を逸らすと、彼女は申し訳無さそうに小声で言った。
******
あたし達はドーナツカフェへとやって来ていた。
カオルちゃんはすでに、あたし達の来店を予想してドーナツを用意してくれていて。
「……オジサンも見たよ~、例の広告!聞いて天国、見て極楽ってね、グハッ」
「でしょ~、カオルちゃん!さっすが見る目ある~!!」
「……美希、褒めてくれてるんだし、そろそろシャキッとしたら?」
「………」
どよ~ん、とした空気をまとい、肩を落としたあたしは、いくら褒められても上の空。
せっかくのお祝いのドーナツも手をつけられないまま、テーブルの上に積まれていた。
(……そりゃ、別に万人に受けるとは思ってないわよ?良かったって人がいれば、ダメって人がいるのは当然の事なんだし……だからって、よりによってそれがブッキーでなくたって………)
心の中で愚痴るあたし。
勝手に喜んでくれると思ってたあたしも悪いんだけど―――やっぱりショックは隠せない。
まして、あのブッキーが「好きじゃない」ってハッキリ言うなんて……。
別に彼女は人の顔色窺いながら発言する子じゃないけど、相手の気持ちを考えて話す子ではあるから……。
それなのにああいう風に言うって事は……そう考えると、尚更気持ちが落ち込んでいく。
(何が気に入らないんだろう……せつなの言うみたいに、あたしらしくなかったからかな?)
もしその原因を聞いて更に凹むような結果になったら………。
はあ、と溜息をつく。やっぱり聞きにくいな……。ん?
じ~~~~~~~~~~~~~。
視線を感じて顔を上げると、それに合わせて、あたしの正面に座ったブッキーは顔を逸らす。
な、何?さっきから?
もしかして、あたしの顔に何かついてるのかしら?!
鞄から急いで鏡を取り出し、自分の顔をチェック。
――――――特におかしな所はないわよ…ね…?
「何やってんの?美希たん。ほら、折角のお祝いなんだから、食べて食べて!」
「そうよ、美希。ラブったら今日の為に百円貯金丸々持って来たんだから」
そう言って二人はさらにドーナツをテーブルに置く。
さ、さすがにこの量は四人でもキツイんじゃないの?
「……そうね。有り難くいただかせてもらうわ」
あたしは暗い気持ちを振り切るように、ドーナツを手にした。
―――こうなったら食べまくって忘れるしかないわ。
じ~~~~~~~~~~~~~~~。
……またこの視線。
今度はブッキーが顔を逸らさないように、俯いたフリをして、こっそり彼女の様子を窺う。
ブッキーはあたしが観察してるのも気付かず、あたしの食べてるドーナツを見てるみたい。
?食べたいのかしら?ドーナツなら山ほどあるのに……。
「あ、ぶ、ブッキーも食べたら?ドーナツ?」
「え!!あ、あ、うん……じゃあわたしも一つもらうね、ラブちゃん、せつなちゃん」
あたしの勧めに、彼女はテーブルに積まれたドーナツを一つ取り、食べ始める。
……でも何か、それ程ドーナツが食べたかったようにも見えず……。
「―――でもこの写真やっぱりいいよね~。美希たんもモチロンだけど、一緒に写ってる男の子も美形だしさ~。美男美女って感じで……」
広告のページを机に広げると、ラブはうっとりした様子で言った。
その言葉に、ピクッとせつなが反応する。
「―――確かに、割といい感じの男の子よね。ラブがこういう人がタイプとは思わなかったけど」
「え?い、いや、世間一般の目で見て、だよ?せつな?」
「別に誤魔化す必要も無いじゃない。……このドーナツ美味しいわね」
「ちょっとせつな~!お願いだからあたしの目を見て!!ね!ねーってばー!!」
………何か、こっちはこっちで雲行きが怪しくなってきてるわね………。
ラブはせつなのご機嫌取りに必死で、あたしは半ば自棄食い。ブッキーは無言だし。
とてもお祝いの席、って言えるようなムードじゃない。
(なんなのよ、この状況……)
疲れたように心の中で呟き、あたしはテーブルの上の雑誌へと目を落とした。
(ブッキー、これのどこがダメなの……?)
特に不自然な所も無い、バストアップの写真。
写真の中のあたしは、肩を出した水色のドレスを着て、男の子の首に両腕を回している。
男の子の方は、左手であたしの身体を引き寄せ、右手で顎を持ち上げていて。
お互いに見つめ合う形で、キスを―――。
撮影の時を思い出して、軽く唇を指で撫でる。
……あれ結構恥かしかったのよね。実際には、唇を――――――
じ~~~~~~~~~~~~~~~~~。
口元に視線を感じて、チラリとブッキーを盗み見る。
彼女は両手で口に運んだドーナツを、食べるのも忘れてあたしの唇を見つめていて。
(……ん?ちょっと待って。もしかしてブッキー、さっきからあたしというより、あたしの唇をずっと見てたんじゃ………)
そう考えた時、ピン!と閃いた。
――――全ての謎が解けたわ!ブッキー、あなたさては………。
この推理に間違いはないはず。
あたしはここにきてやっと微笑む事ができた。
ああ、自分の完璧さがコワイわ……。
******
「………じゃあここで。気をつけて帰ってね。美希、ブッキー」
「せつな~!!お願いだからあたしの方見てってば~!!」
ラブ達と別れたあたしとブッキーは、もう暗くなり始め、人気も無くなった商店街を歩いていた。
ブッキーはほとんど喋らないままだったけど、あたしの推測が当たっていればそろそろ―――。
「あ、あのね、美希ちゃん。こ、広告の事なんだけど………」
ホラ来た。
二人きりになればその話題を出すと思ってたわ。
「―――何も言わなくてもいいわよ、ブッキー。全部分かってるから」
「――――――え!?」
確かにラブ達がいたら言いにくいものね。
あたしは驚いているブッキーに片目をつぶって見せる。
「ブッキーがあの写真を好きになれないのは―――キスシーンだから、でしょ?」
「み、美希ちゃん、気付いてたの………?」
「当たり前じゃない!あたしだってそこまでニブくないわよ!」
呆然としているブッキーに、あたしは得意気に言った。
(ラブの言う通り、相手役の男の子カッコいいものね……ブッキーがああいう子が好きとは思わなかったけど)
実際、ブッキーの口から異性の話題なんか出た事が無いし、想像もした事もなかった。
でも彼女だってお年頃の女の子なんだから、そういう話があっても不思議じゃない。
「……そうだったの……美希ちゃん、わたしの気持ち知ってたのね……」
赤くなって下を向いてしまうブッキー。
「ごめんなさい。本当は喜んであげたかったんだけど……どうしても……」
「気にしないで。ヤキモチ、焼いてたんでしょ?」
お気に入りの男の子とキスされたらそう思うわよね。
どうりで今日一日、あたしの唇ばっかり見てたワケだわ。
「うん……でもそんな事、恥かしくて言えなかったの……」
ブッキーは俯いたまま小さく呟く。
その様子は、同性のあたしでも抱きしめてあげたくなる程可愛くて。
「心配しなくても、あれキスしてないから。ギリギリで寸止めしたのを、ちょっと加工してあるだけよ」
「本当!?」
あたしの言葉に、ブッキーは顔を上げる。
よく見ると、その目にはうっすら涙が浮かんでいて。
―――何?そんなに気にしてたの?もう、ピュアなんだから。
「最初はキスする予定だったんだけど、さすがにそれは断わったのよ。あたしだって女の子なんだから、簡単に唇を許したりしないわ。―――心から好きな人以外には、ね」
「そう………そうなんだ!良かった!」
今にも飛び跳ねそうな勢いで喜んでいるブッキー。
ここまで想われたら、相手も幸せよね……。
逆にちょっと嫉妬してしまう。
もしもあたしがこんなに想われてたら、その人を好きになっちゃうわ、絶対。
(失敗したな……あの男の子のメアドでももらって来れば良かった……)
そう考えていた時、フッと思い出した。
確か、鞄にあの時もらった試供品のリップが入ってたはず。
それだけでも、あの男の子を思い出すにはいいんじゃないかしら。
それに、あのリップの色、ブッキーに似合いそうだし……。
「―――じゃあブッキーに、記念にじゃないけど、あげるわ」
鞄に手を入れると、あたしはリップを手探りで探す。
あれ?なかなか見つからないわね……。
「―――え?み、美希ちゃん、な、なんて言ったの?」
あたしの言葉に、目を丸くするブッキー。
「そんなに驚かなくても……欲しくないの?」
「……そ、それは勿論……でも、い、いいの?わたしなんかで……」
「?ブッキーだからあげるんじゃない?」
何故か慌てているブッキーの様子が可笑しくて、あたしはニッコリ微笑んで、広告のコピーを口にした。
「完璧なキスを、あなたと―――――」
―――ってフレーズ、実感してみたら?
そう続けようとしたあたしの唇は。
ブッキーの柔らかな唇に塞がれていて―――。
「……美希ちゃん……嬉しい……」
たっぷり三分間は熱烈なキスを交わした後、ブッキーはあたしに抱きついたままで言った。
あたしの方はといえば、何が起こったのかサッパリ分からず、真っ白になったままで。
「わたし……このキスが初めてなの……」
は、はあ。
そうなんだ。
その割には激しかったけど。
いやいやいや、ちょっと待って。
「あ、あたしも初めてなんだけど……」
「ふふ……じゃあわたし達、お互いにファーストキスを好きな人にあげれたのね!」
え?何を言ってるの?
ブッキーが好きなのは、広告の相手役の男の子で。
それでキスシーンを嫌がってて。
あたしはただリップをあげようと―――…。
―――あっ……。
「!!そ、そういうことね!」
思わず大きな声を出すあたし。
―――やっと、やっと全て理解できたわ。
あたしの推理が完璧に的外れだった事も……。
会話がすれ違ってるって事も……。
「うん…そういうこと…ロマンチックよね……」
ブッキーは相変わらずあたしの台詞を勘違いしたままみたい。
「い、いや、あのねブッキー、そういうことだけど、そういうことじゃないのよ。ちょっとあたしの話を聞いてくれない?」
「……何?美希ちゃん?」
あたしの焦った声に、顔を上げるブッキー。
ドキッ……。
頬を上気させ、潤んだ瞳であたしを見上げる彼女の顔は……正直、幼馴染のあたしが見ても魅力的で。
その表情を見ていると、あたしの心臓まで高鳴ってきてしまう。
「……そういうことじゃないって、何が?」
「いやその……だ、だから……」
しっかりしてよ、あたし!
ここはハッキリしないと!!
「つ、つまり、こういうことよ!」
覚悟を決めると、あたしは思い切って―――…。
ブッキーの顎を片手で持ち上げ。
そのままキス―――。
「―――美希ちゃん……」
「……やっぱりこういう事は、あたしからしないと決まらないでしょ?」
ね?と彼女の鼻の頭を軽く人差し指でつつく。
「美希ちゃん、完璧!」
照れたようにあたしの胸に顔を埋めるブッキー。
あたしはといえば、自分の行動にショックを受けていて……。
(は、はは……やっちゃった……誤解を解く最後のチャンスが……)
なんで……なんでここでカッコつけちゃうかな、あたしったら……。
けど、幸せそうな表情で目を閉じているブッキーを見ていると、あたしの心も満たされていくようで。
……まあいいか。
勘違いから始まる恋があったって。
ふう、と息を吐き、ちょっと笑うと、あたしは彼女の背中に手を回す。
ブッキーはさっきので満足してるみたいだけど、あたしにとっては不可抗力みたいなものだし。
だから、これからもブッキー、あなたとずっと一緒にいるわ。
そしていつの日か、必ず。
あたしに相応しい―――。
ブッキーを、あたしはそのまま優しく抱きしめた。
完璧なキスを――――あなたと。
了
ヨネボウ 秋の新色発売
―――完璧なキスを、あなたと。
******
「美希たん!見たよ見たよ~!!ヨネボウの新しいリップの広告!!」
今日発売の雑誌を手に、興奮気味に話し掛けてくるラブ。
その雑誌というのは、あたしが読者モデルをやっているティーン誌で。
「見てくれたんだ!ふふーん、どう?感想は?」
「もー、ちょーカワイイっていうか、ちょーキレイっていうか、ちょ―――」
「すごく素敵だったわ、美希。まるで美希じゃないみたいで」
「う………」
せ、せつなって、たまに一言多いのよね。悪気は無いんだろうけど。
学校帰りの商店街。
あたし達は待ち合わせして、皆でカオルちゃんのドーナツカフェへ行く約束をしていた。
なんでも、ラブがその広告にあたしが使われた事を、お祝いしてくれるんだって。
「まあ広告のモデルって言っても、その雑誌限定だし。テレビなんかは違う人がCMやるみたいだから、そんな祝ってもらうほどのことでもないけど……」
「何言ってんの美希たん!ヨネボウだよヨネボウ!化粧品大手の!……上手く行けば、スーパーモデルへの道だって夢じゃないよ!!」
「そんな大げさに騒ぐ事でもないわよ、ラブ!」
と、口では言っているものの、あたしも満更でもない。
勿論、化粧品メーカーの広告の仕事といえば、雑誌限定とはいえ、自分のモデル経歴に箔もつくし、ラブの言ってるみたいに、何かの拍子に大きな仕事が―――って事もあるんだけど。
だけどそれ以前に、あたしは気に入っていたのだ。広告の写真と、そのキャッチコピーを。
―――完璧なキスを、あなたと。
まさしく、あたしの為にあるようなフレーズじゃない、これ?
「カオルちゃんやミユキさんにも見せてあげようよ~。きっと喜んでくれるよ!!」
「ラブったら、自分の事みたいに喜んじゃって。学校でも皆に見せて回ってたのよ」
「皆絶賛だったよ!あ~、あたし美希たんが友達で鼻が高い~」
「なんかちょっと恥かしいわね……あ、そういえばブッキーは?」
待ち合わせの時間はとうに過ぎているというのに、まだブッキーの姿が無い。
遅刻するなんて珍しいわね。あの子の感想も聞きたいんだけどな。
じ~~~~~~~~~。
……な、何かさっきから、スッゴく強い視線を感じるんだけど。
もしかしてこの広告の事、予想以上に町の人達にも知れ渡ってるのかしら?
じ~~~~~~~~~~~。
―――それにしてもこの感じは普通じゃないわ。痛いくらい………。
あたしはそ~っと視線の出所を探る。こんなに尋常じゃない位見られたら、ちょっとコワイもの。
(もしかしてもうモデルのスカウトとか?……で、でもストーカーとかだったらどうしよう……)
だけど予想に反して、視線の元にいたのは………。
「―――……なにやってるの?そんな所で」
曲がり角から身体を半分だけ出して、なにやらじと目であたしを見つめていたのは……。
山吹祈里―――ブッキーだった。
「あ、ご、ごめんなさい。ちょっと遅れちゃって………」
「いや、遅れたのはいいんだけど……なんでそんな陰からじっとあたしを見てたの?」
あたしの声で我に返ったかのように、駆け寄って来るブッキー。
そんな彼女にあたしは疑問を投げかけた。
「え?何?美希ちゃん?わたし別に、美希ちゃんを待ち合わせ時間の前からなんて見てないわ?」
ブッキーは言ってしまってから、「あ!」と口を押さえる。
「はぁ?じゃあずっといたの?何やってるのよ……。あ、それより、ブッキーも見てくれた?例の広告!」
「これこれ!美希たんイケてるよね~、ブッキー!」
ラブは「ほらほら!」とブッキーに開いた雑誌を見せる。
あたしとしては、ブッキーの謎の行動も気になるけど、それより彼女の感想を聞いてみたくて。
(美希ちゃん、すごく綺麗!本当に『完璧!』って感じよね!)
そんな答えを予想して、ちょっと頬の緩むあたし。
でも、想像を裏切って、ブッキーの口から出た言葉は――――。
「……わ……わたしは…好きじゃないな。この写真………」
開いたページから目を逸らすと、彼女は申し訳無さそうに小声で言った。
******
あたし達はドーナツカフェへとやって来ていた。
カオルちゃんはすでに、あたし達の来店を予想してドーナツを用意してくれていて。
「……オジサンも見たよ~、例の広告!聞いて天国、見て極楽ってね、グハッ」
「でしょ~、カオルちゃん!さっすが見る目ある~!!」
「……美希、褒めてくれてるんだし、そろそろシャキッとしたら?」
「………」
どよ~ん、とした空気をまとい、肩を落としたあたしは、いくら褒められても上の空。
せっかくのお祝いのドーナツも手をつけられないまま、テーブルの上に積まれていた。
(……そりゃ、別に万人に受けるとは思ってないわよ?良かったって人がいれば、ダメって人がいるのは当然の事なんだし……だからって、よりによってそれがブッキーでなくたって………)
心の中で愚痴るあたし。
勝手に喜んでくれると思ってたあたしも悪いんだけど―――やっぱりショックは隠せない。
まして、あのブッキーが「好きじゃない」ってハッキリ言うなんて……。
別に彼女は人の顔色窺いながら発言する子じゃないけど、相手の気持ちを考えて話す子ではあるから……。
それなのにああいう風に言うって事は……そう考えると、尚更気持ちが落ち込んでいく。
(何が気に入らないんだろう……せつなの言うみたいに、あたしらしくなかったからかな?)
もしその原因を聞いて更に凹むような結果になったら………。
はあ、と溜息をつく。やっぱり聞きにくいな……。ん?
じ~~~~~~~~~~~~~。
視線を感じて顔を上げると、それに合わせて、あたしの正面に座ったブッキーは顔を逸らす。
な、何?さっきから?
もしかして、あたしの顔に何かついてるのかしら?!
鞄から急いで鏡を取り出し、自分の顔をチェック。
――――――特におかしな所はないわよ…ね…?
「何やってんの?美希たん。ほら、折角のお祝いなんだから、食べて食べて!」
「そうよ、美希。ラブったら今日の為に百円貯金丸々持って来たんだから」
そう言って二人はさらにドーナツをテーブルに置く。
さ、さすがにこの量は四人でもキツイんじゃないの?
「……そうね。有り難くいただかせてもらうわ」
あたしは暗い気持ちを振り切るように、ドーナツを手にした。
―――こうなったら食べまくって忘れるしかないわ。
じ~~~~~~~~~~~~~~~。
……またこの視線。
今度はブッキーが顔を逸らさないように、俯いたフリをして、こっそり彼女の様子を窺う。
ブッキーはあたしが観察してるのも気付かず、あたしの食べてるドーナツを見てるみたい。
?食べたいのかしら?ドーナツなら山ほどあるのに……。
「あ、ぶ、ブッキーも食べたら?ドーナツ?」
「え!!あ、あ、うん……じゃあわたしも一つもらうね、ラブちゃん、せつなちゃん」
あたしの勧めに、彼女はテーブルに積まれたドーナツを一つ取り、食べ始める。
……でも何か、それ程ドーナツが食べたかったようにも見えず……。
「―――でもこの写真やっぱりいいよね~。美希たんもモチロンだけど、一緒に写ってる男の子も美形だしさ~。美男美女って感じで……」
広告のページを机に広げると、ラブはうっとりした様子で言った。
その言葉に、ピクッとせつなが反応する。
「―――確かに、割といい感じの男の子よね。ラブがこういう人がタイプとは思わなかったけど」
「え?い、いや、世間一般の目で見て、だよ?せつな?」
「別に誤魔化す必要も無いじゃない。……このドーナツ美味しいわね」
「ちょっとせつな~!お願いだからあたしの目を見て!!ね!ねーってばー!!」
………何か、こっちはこっちで雲行きが怪しくなってきてるわね………。
ラブはせつなのご機嫌取りに必死で、あたしは半ば自棄食い。ブッキーは無言だし。
とてもお祝いの席、って言えるようなムードじゃない。
(なんなのよ、この状況……)
疲れたように心の中で呟き、あたしはテーブルの上の雑誌へと目を落とした。
(ブッキー、これのどこがダメなの……?)
特に不自然な所も無い、バストアップの写真。
写真の中のあたしは、肩を出した水色のドレスを着て、男の子の首に両腕を回している。
男の子の方は、左手であたしの身体を引き寄せ、右手で顎を持ち上げていて。
お互いに見つめ合う形で、キスを―――。
撮影の時を思い出して、軽く唇を指で撫でる。
……あれ結構恥かしかったのよね。実際には、唇を――――――
じ~~~~~~~~~~~~~~~~~。
口元に視線を感じて、チラリとブッキーを盗み見る。
彼女は両手で口に運んだドーナツを、食べるのも忘れてあたしの唇を見つめていて。
(……ん?ちょっと待って。もしかしてブッキー、さっきからあたしというより、あたしの唇をずっと見てたんじゃ………)
そう考えた時、ピン!と閃いた。
――――全ての謎が解けたわ!ブッキー、あなたさては………。
この推理に間違いはないはず。
あたしはここにきてやっと微笑む事ができた。
ああ、自分の完璧さがコワイわ……。
******
「………じゃあここで。気をつけて帰ってね。美希、ブッキー」
「せつな~!!お願いだからあたしの方見てってば~!!」
ラブ達と別れたあたしとブッキーは、もう暗くなり始め、人気も無くなった商店街を歩いていた。
ブッキーはほとんど喋らないままだったけど、あたしの推測が当たっていればそろそろ―――。
「あ、あのね、美希ちゃん。こ、広告の事なんだけど………」
ホラ来た。
二人きりになればその話題を出すと思ってたわ。
「―――何も言わなくてもいいわよ、ブッキー。全部分かってるから」
「――――――え!?」
確かにラブ達がいたら言いにくいものね。
あたしは驚いているブッキーに片目をつぶって見せる。
「ブッキーがあの写真を好きになれないのは―――キスシーンだから、でしょ?」
「み、美希ちゃん、気付いてたの………?」
「当たり前じゃない!あたしだってそこまでニブくないわよ!」
呆然としているブッキーに、あたしは得意気に言った。
(ラブの言う通り、相手役の男の子カッコいいものね……ブッキーがああいう子が好きとは思わなかったけど)
実際、ブッキーの口から異性の話題なんか出た事が無いし、想像もした事もなかった。
でも彼女だってお年頃の女の子なんだから、そういう話があっても不思議じゃない。
「……そうだったの……美希ちゃん、わたしの気持ち知ってたのね……」
赤くなって下を向いてしまうブッキー。
「ごめんなさい。本当は喜んであげたかったんだけど……どうしても……」
「気にしないで。ヤキモチ、焼いてたんでしょ?」
お気に入りの男の子とキスされたらそう思うわよね。
どうりで今日一日、あたしの唇ばっかり見てたワケだわ。
「うん……でもそんな事、恥かしくて言えなかったの……」
ブッキーは俯いたまま小さく呟く。
その様子は、同性のあたしでも抱きしめてあげたくなる程可愛くて。
「心配しなくても、あれキスしてないから。ギリギリで寸止めしたのを、ちょっと加工してあるだけよ」
「本当!?」
あたしの言葉に、ブッキーは顔を上げる。
よく見ると、その目にはうっすら涙が浮かんでいて。
―――何?そんなに気にしてたの?もう、ピュアなんだから。
「最初はキスする予定だったんだけど、さすがにそれは断わったのよ。あたしだって女の子なんだから、簡単に唇を許したりしないわ。―――心から好きな人以外には、ね」
「そう………そうなんだ!良かった!」
今にも飛び跳ねそうな勢いで喜んでいるブッキー。
ここまで想われたら、相手も幸せよね……。
逆にちょっと嫉妬してしまう。
もしもあたしがこんなに想われてたら、その人を好きになっちゃうわ、絶対。
(失敗したな……あの男の子のメアドでももらって来れば良かった……)
そう考えていた時、フッと思い出した。
確か、鞄にあの時もらった試供品のリップが入ってたはず。
それだけでも、あの男の子を思い出すにはいいんじゃないかしら。
それに、あのリップの色、ブッキーに似合いそうだし……。
「―――じゃあブッキーに、記念にじゃないけど、あげるわ」
鞄に手を入れると、あたしはリップを手探りで探す。
あれ?なかなか見つからないわね……。
「―――え?み、美希ちゃん、な、なんて言ったの?」
あたしの言葉に、目を丸くするブッキー。
「そんなに驚かなくても……欲しくないの?」
「……そ、それは勿論……でも、い、いいの?わたしなんかで……」
「?ブッキーだからあげるんじゃない?」
何故か慌てているブッキーの様子が可笑しくて、あたしはニッコリ微笑んで、広告のコピーを口にした。
「完璧なキスを、あなたと―――――」
―――ってフレーズ、実感してみたら?
そう続けようとしたあたしの唇は。
ブッキーの柔らかな唇に塞がれていて―――。
「……美希ちゃん……嬉しい……」
たっぷり三分間は熱烈なキスを交わした後、ブッキーはあたしに抱きついたままで言った。
あたしの方はといえば、何が起こったのかサッパリ分からず、真っ白になったままで。
「わたし……このキスが初めてなの……」
は、はあ。
そうなんだ。
その割には激しかったけど。
いやいやいや、ちょっと待って。
「あ、あたしも初めてなんだけど……」
「ふふ……じゃあわたし達、お互いにファーストキスを好きな人にあげれたのね!」
え?何を言ってるの?
ブッキーが好きなのは、広告の相手役の男の子で。
それでキスシーンを嫌がってて。
あたしはただリップをあげようと―――…。
―――あっ……。
「!!そ、そういうことね!」
思わず大きな声を出すあたし。
―――やっと、やっと全て理解できたわ。
あたしの推理が完璧に的外れだった事も……。
会話がすれ違ってるって事も……。
「うん…そういうこと…ロマンチックよね……」
ブッキーは相変わらずあたしの台詞を勘違いしたままみたい。
「い、いや、あのねブッキー、そういうことだけど、そういうことじゃないのよ。ちょっとあたしの話を聞いてくれない?」
「……何?美希ちゃん?」
あたしの焦った声に、顔を上げるブッキー。
ドキッ……。
頬を上気させ、潤んだ瞳であたしを見上げる彼女の顔は……正直、幼馴染のあたしが見ても魅力的で。
その表情を見ていると、あたしの心臓まで高鳴ってきてしまう。
「……そういうことじゃないって、何が?」
「いやその……だ、だから……」
しっかりしてよ、あたし!
ここはハッキリしないと!!
「つ、つまり、こういうことよ!」
覚悟を決めると、あたしは思い切って―――…。
ブッキーの顎を片手で持ち上げ。
そのままキス―――。
「―――美希ちゃん……」
「……やっぱりこういう事は、あたしからしないと決まらないでしょ?」
ね?と彼女の鼻の頭を軽く人差し指でつつく。
「美希ちゃん、完璧!」
照れたようにあたしの胸に顔を埋めるブッキー。
あたしはといえば、自分の行動にショックを受けていて……。
(は、はは……やっちゃった……誤解を解く最後のチャンスが……)
なんで……なんでここでカッコつけちゃうかな、あたしったら……。
けど、幸せそうな表情で目を閉じているブッキーを見ていると、あたしの心も満たされていくようで。
……まあいいか。
勘違いから始まる恋があったって。
ふう、と息を吐き、ちょっと笑うと、あたしは彼女の背中に手を回す。
ブッキーはさっきので満足してるみたいだけど、あたしにとっては不可抗力みたいなものだし。
だから、これからもブッキー、あなたとずっと一緒にいるわ。
そしていつの日か、必ず。
あたしに相応しい―――。
ブッキーを、あたしはそのまま優しく抱きしめた。
完璧なキスを――――あなたと。
了
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初めてコメントさせていただきます
ルキ 一路さんのコメディSS大好きです。
物陰からじと~っと見てる祈里の登場シーンが楽しい、美希と祈里の会話のズレっぷりが楽しい、そして最後は何ともニヤニヤしてしまうキスシーン。美希には全然その気がなかったというのが面白いですね、どんどんその場の雰囲気に流されていく様がらしいなあ、と思いました。
そしてラブはせつなに許してもらえたのでしょうか、そっちも気になります。
ありがとうございます。
一路 感想ありがとうございます。
「らしい」っていうのは自分の中では最大級の褒め言葉なので嬉しいです、蒼乃さんが「素敵に無様」に書けてたら良いのですが。
えーと、ラブせつですけど、じつはこの後の展開はちょっとしたコネタで書いた事があります。と言ってもそのアイディアはこの後の美希ブキに使ってしまったのでここでは書けないんですけど……。
多分桃園さんはこの後「完璧なキス」で東さんを丸め込んだんじゃないかと……。
ルキ 一路さんのコメディSS大好きです。
物陰からじと~っと見てる祈里の登場シーンが楽しい、美希と祈里の会話のズレっぷりが楽しい、そして最後は何ともニヤニヤしてしまうキスシーン。美希には全然その気がなかったというのが面白いですね、どんどんその場の雰囲気に流されていく様がらしいなあ、と思いました。
そしてラブはせつなに許してもらえたのでしょうか、そっちも気になります。
ありがとうございます。
一路 感想ありがとうございます。
「らしい」っていうのは自分の中では最大級の褒め言葉なので嬉しいです、蒼乃さんが「素敵に無様」に書けてたら良いのですが。
えーと、ラブせつですけど、じつはこの後の展開はちょっとしたコネタで書いた事があります。と言ってもそのアイディアはこの後の美希ブキに使ってしまったのでここでは書けないんですけど……。
多分桃園さんはこの後「完璧なキス」で東さんを丸め込んだんじゃないかと……。