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過酷勤務で居眠り運転 広島の山陽道2人死亡事故

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広島県東広島市の山陽自動車道のトンネルで2016年3月、トラックが渋滞の列に突っ込み2人が死亡した事故で、事業用自動車事故調査委員会は6日、報告書を公表した。トラック運転手(34)の居眠りが直接の原因と考えられるとした上で、運転手は事故3日前から2日前にかけて一睡もせずに36時間乗務を続けていたなど、過酷な勤務が居眠りにつながったと指摘した。

報告書によると、運転手が事故前3カ月に休んだのは9日間だけ。36時間乗務を続けた後は約8時間睡眠を取り、事故前日夕方から運転席に着いていた。途中で約4時間仮眠したが、疲労が抜けきっていなかった。

事故調査委は、運転手の勤務先会社の対応についても言及。運行管理者が疲労回復の措置を取らず、経営者も安全管理の重要性に対する認識が欠如していたと批判した。

報告書などによると、事故は16年3月17日朝に山陽道下り線八本松トンネル内で発生。渋滞の列に運送会社「ツカサ運輸」=旧ゴーイチマルエキスライン、埼玉県川口市=のトラックが、ブレーキをかけないまま時速約80キロで追突し、トラックと乗用車の計5台が炎上。2人が死亡し、複数のけが人が出た。

運転手は自動車運転処罰法違反(過失致死傷)と道交法違反(過労運転)の罪で起訴され、懲役4年が確定。運転手に過労運転させたとして、運行管理者だったツカサ運輸役員(43)と法人としての同社も道交法違反(過労運転下命)などの罪に問われ、有罪が確定した。〔共同〕

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