クルド人の麦まき3季目に 「1トンの小麦」届けたい先とは

小麦の種をまくオスマン・ドゥルスンさん=千葉県成田市で2024年11月30日午前10時52分、早川健人撮影

 青空が広がった昨年11月末、千葉県成田市郊外の畑で青い作業着の男性が手押し車のような種まき機を転がしていた。クルド人のオスマン・ドゥルスンさん(34)。「これは麦の種。6月にこの畑で採った。30キロまいて、800キロから1トンぐらいの小麦になる。すごいでしょ」。解体業のかたわらで始めた麦まきは今回で3シーズン目に入った。小麦作りを通じ、新たな人間関係も育んでいる。

トルコを追われ日本へ

 ドゥルスンさんはエーゲ海に面した港町、トルコ西部のイズミルで生まれ育ち、靴職人をしていた。

 少数派のクルド人を迫害するエルドアン政権に対して抗議活動に加わっていたが、「いつか逮捕されるかもしれない」と身の危険を感じるようになった。

 先に来日していた知人を頼り、2015年1月に埼玉県川口市に来て住宅解体の仕事に就いた。

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