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メディアが伝えないオデッサの虐殺2014.05.15 Thursday
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今、日本で「ウクライナの行方」に心を砕いている人はごく少数かもしれない。でも、そこでおきていることは、1930年代、中国大陸を侵略した旧日本軍が、植民地「満州国」を作ったのと同じことなのだ。その満州国が日中戦争の火種となり、やがて太平洋戦争-第二次世界大戦に発展したように、ウクライナは第三次大戦の直接的な導火線になり得る。しかも、孤立していた当時の日本と違って、キエフ傀儡政権を仕切っているのは、アメリカ、NATO、国連、IMFなどグローバル組織だ。
彼らは、「オデッサの虐殺」を伝えていない。それどころか、メディアを使って「悪いのはロシアと親ロ派」との誤情報を流し、実態を覆い隠している。
一方、地元からは5月2日の「オデッサの虐殺」の実態が次々と伝えられている。たとえばこの動画⇒Independent Report on The Massacre and Fire in Odessa, May 2, 2014
オデッサ市民の怒りと悲しみが伝わてくる。この事件が「ニセ旗」作戦だったということはショッキングなオデッサの虐殺(偽旗攻撃だった) でも触れたが、この動画は、虐殺にネオナチ政権が直接かかわっていたことを示す証拠でもあるので、ぜひ拡散してほしい。
5月2日、ウクライナ軍と傭兵30数名は、腕に「聖ジョージのリボン㊟」を巻いて親ロ派に扮し、サッカーチームと一緒に街に入っている(㊟赤とオレンジの縞のリボン、第二次対戦の勇士を称えるもので、現在は親ロ派のシンボル)。その彼らを誘導し、指揮していた制服姿の軍高官の姿がカメラで捉えられているが、この人物こそ(キエフ政権)内務省オデッサ支部のドミトリー・フチェジ大佐であることをOriental Review、が確認している。彼はオデッサの警察長官を務めていたが、事件後に姿をくらました。
また、彼らが銃を所持している様子も撮影されている。このオデッサの虐殺はウクライナ軍の指揮下で行われた犯罪行為だったのだ。
「扇動者」たちは、まず、親露派のふりをしてサッカーファンに発砲し始めた。そして暴力行為を働き始めた。もちろん、発砲に腹を立てたサッカーファンら(キエフ政権支持派)を怒らせて、親ロ派を襲うように仕向けたのだ。やがて、怒り狂ったサッカーファンに、ネオナチの「右派」が加わり、彼らは一緒になって「親ロ派(実は扇動者)」を追いかけ始めた。カメラは、攻撃を終えた「扇動者」たちが、警官隊の隊列の中に姿を消す様子を克明に撮している。
扇動者たちは、次に、親ロ派を分断し、その一部を労働組合ビルの方向へ追い詰めている。そこには、親ロ派のテントがあり、重要な活動家も大勢いたが、テントに火が放たれると、武器をもたない親ロ派は自らを守るためにビル内に逃げ込み、部屋の内側から鍵をかけて閉じこもった。すると、扇動者らは用意していた火炎瓶を次々にビルに投げつけ始めた。カメラは、外でせっせと火炎瓶を調合しているキエフ政権支持派の若い女性たちの姿を記録している。そこには、調合を指示する監督役もいた。すべてが予謀通りに運ばれたのだ。
労働組合ビルに逃げ込んだ親ロ派は、煙に巻かれて行き場を失ってしまった。ある者は部屋を飛び出して射殺され、ある者は窓から飛び降りて死に、かろうじて生き延びた者も外でネオナチに囲まれてめった打ちにされ、あげくのはては監獄にぶちこまれている(その数は100人以上にのぼったが、翌日、多くの市民が警察を包囲し、解放させている)。
ビル内の死者のほとんどは頭部を複数回撃たれており、それを隠すために多くの遺体の上半身が黒焦げに焼かれた。武器ももたず、何の罪もない一般市民を射殺=処刑=するというのは、それこそ戦争犯罪だが、問題はそれが極めて組織的に、悪意をもって、何のためらいもなく実行されたという点だ。ウクライナの検事総長、オレフ・マクニッキーacting Prosecutor General Oleh Makhnitskyでさえ、「この行為は単に内部で準備していたというレベルではなく、非常によく練られた、当局の代表が関与した、連携のとれた作戦だ」と述べたと伝えられている。動画の最後には、この虐殺に対するネオナチ政権の政治家の言葉が紹介されている(名前省略)。
オデッサ市長「この反テロ作戦は完全に合法だ」
ネオナチ党「スボボダ」副党首(女性)「今日はウクライナにとって歴史的な日! あの厄介な分離主義者たちを片付けられて、ほんとに嬉しいわ」
同副党首(別の女性)「ブラボー、オデッサ。悪魔たちは地獄の火に焼かれるといい」
いつの時代でも、戦争屋は白を黒と言いくるめ、暴力を正当化してきた。今の安倍政権もそうだけどね。2014.5.15
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