2025年の1発目として、昨年私がXで投稿した、コスパの意味を知らないで書いた駄文を公開した記者について深掘りをしようと思います。

記事のタイトルは「夫が1万円超の「ウイスキー」を買ってきた!「水割りにすればコスパがいい」と言ってるけど本当? ビールでの晩酌とコスパを比較」というものです。
筆者はFINANCIAL FIELDというお金にまつわる情報を提供するサービスの編集部に所属するそうで、「フィナンシャルプランナー」を標榜しています。
要約すると、「夫」が1万円のウイスキーでも水割りやハイボールにして飲めば、ビールよりも安くなる、というが、実際に比較したらウイスキーの水割りの方が数倍高くなる、安くしたいならトリスを買うべきでコスパが高くなる、というものです。
だがちょっと待ってほしい。
そもそも、コスパとはコストパフォーマンスの略称であり、日本語で言えば「費用対効果」という意味になります。
つまり、コスパが高いというのは、価格に対してそれ以上の価値があるという意味になります。
1,000円で買えた商品に2,000円の価値があるなら、コスパが高いと言えるのです。
遡って、この記事において1万円のウイスキーを水割りやハイボールにするとウイスキー70mLを使い、1,000円のコストになるにしても、香りや味わいが良くて2,000円を出しても高くはないと判断すれば、ビールよりもコスパが高いと言えるでしょう。
逆にトリスのハイボールとなると70mLで100円強になりますが、だいたい350mL缶のトリスハイボール缶と同等の容量、さらにレモンを加えたものが定価で167円ですので、場合によっては自分でハイボールを作った方が割高になる恐れがあります。
もちろん、香りや味わいなんてろくに無く、ウイスキーらしさが薄いことを考えれば、コスパが低いと言われても文句はないでしょう。
結局の所、自称フィナンシャルプランナーの記者は、コスパという言葉の意味も理解せず、「コスパを考えてウイスキーを購入する場合、リーズナブルなウイスキーを試してみましょう。」などと締めくくっていて、噴飯ものです。
コスパ自体も、最初は価格に対して価値の高いものという認識があったものの、時代が進むにつれて、ただ単に安いものをコスパが高いと、本来の意味を失ったように感じます。
採り上げた記事は、まさに失われた30年を象徴するもののように思えます。
本当に日本の景気を上げて豊かな国を取り戻したいのであれば、値段の安さだけに囚われず、価値のあるものに対してしっかり対価を払う、高くてもそれ以上の価値があるならしっかり払って買う、という、マインドの転換が不可欠でしょう。
残念なことに、30代前半の世代まで、豊かな日本を知らずに育ってしまった人たちがいることが懸念ですが、マインドの転換には長い時間が必要です。
これからもマインドの転換に一役買えるようなものを提供したいと考えます。
コスパ=安い?
まずは元ネタの記事を参照してください。記事のタイトルは「夫が1万円超の「ウイスキー」を買ってきた!「水割りにすればコスパがいい」と言ってるけど本当? ビールでの晩酌とコスパを比較」というものです。
筆者はFINANCIAL FIELDというお金にまつわる情報を提供するサービスの編集部に所属するそうで、「フィナンシャルプランナー」を標榜しています。
要約すると、「夫」が1万円のウイスキーでも水割りやハイボールにして飲めば、ビールよりも安くなる、というが、実際に比較したらウイスキーの水割りの方が数倍高くなる、安くしたいならトリスを買うべきでコスパが高くなる、というものです。
だがちょっと待ってほしい。
そもそも、コスパとはコストパフォーマンスの略称であり、日本語で言えば「費用対効果」という意味になります。
つまり、コスパが高いというのは、価格に対してそれ以上の価値があるという意味になります。
1,000円で買えた商品に2,000円の価値があるなら、コスパが高いと言えるのです。
遡って、この記事において1万円のウイスキーを水割りやハイボールにするとウイスキー70mLを使い、1,000円のコストになるにしても、香りや味わいが良くて2,000円を出しても高くはないと判断すれば、ビールよりもコスパが高いと言えるでしょう。
逆にトリスのハイボールとなると70mLで100円強になりますが、だいたい350mL缶のトリスハイボール缶と同等の容量、さらにレモンを加えたものが定価で167円ですので、場合によっては自分でハイボールを作った方が割高になる恐れがあります。
もちろん、香りや味わいなんてろくに無く、ウイスキーらしさが薄いことを考えれば、コスパが低いと言われても文句はないでしょう。
結局の所、自称フィナンシャルプランナーの記者は、コスパという言葉の意味も理解せず、「コスパを考えてウイスキーを購入する場合、リーズナブルなウイスキーを試してみましょう。」などと締めくくっていて、噴飯ものです。
30年で失われたもの
世間一般では、バブル崩壊から失われた30年と言われますが、その失われたものの一つが、「ものの価値を理解すること」ではないでしょうか。コスパ自体も、最初は価格に対して価値の高いものという認識があったものの、時代が進むにつれて、ただ単に安いものをコスパが高いと、本来の意味を失ったように感じます。
採り上げた記事は、まさに失われた30年を象徴するもののように思えます。
本当に日本の景気を上げて豊かな国を取り戻したいのであれば、値段の安さだけに囚われず、価値のあるものに対してしっかり対価を払う、高くてもそれ以上の価値があるならしっかり払って買う、という、マインドの転換が不可欠でしょう。
残念なことに、30代前半の世代まで、豊かな日本を知らずに育ってしまった人たちがいることが懸念ですが、マインドの転換には長い時間が必要です。
これからもマインドの転換に一役買えるようなものを提供したいと考えます。
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ロスジェネ世代のおっさんが、世界各地のウイスキーを飲み、独断で評価していきます。
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