首都圏のベッドタウンとして発展を続け、約40万人の人々が暮らす千葉県柏市。同市を守る柏市消防局の中で管轄人口や災害出場件数が最も多いのが管内に柏駅や繁華街を抱える東部消防署だ。同署では救急需要に対応すべく救急隊を2隊配置しており、運用車両にC-CABINが採用されている。
数多く対応する救急出場を通して隊員らが感じていたのが、救急車の狭さ。平成3年に救命士制度が施行され、救急車の患者室は処置を行うための広さが確保されるようになった。しかし、実際に車内で処置を行う際のスペースは十分ではなかった。一般競争入札の結果、ベルリングのC-CABINが採用された。

C-CABINの場合、従前の救急車に対して床面積が1.5倍ほど広い。加えて、右側面を拡幅
することで各種資器材や収納などによる車内空間占有を解消しているため、傷病者の両側
から無理なく処置を行うことができる。これにより、救急救命士による穿刺などのいわゆ
る特定行為が圧倒的に行いやすい環境を実現している。

また、東部消防署管内にはプロサッカークラブ「柏レイソル」のホームスタジアムであ
る「三協フロンテア柏スタジアム」がある。この施設を利用する体格の大きな選手やサポ
ーターを搬送する場面も想定されるため、車内の広さはまさに「地域の実情に則した」条
件と考えたのだ。

C-CABIN運用者の声

柏市消防局 東部消防署 救急隊員の皆さん
東部消防署は柏市消防局内でも出動件数が多い消防署になります。C-CABINでは医療機器の配置を納車後でも自由に変更可能になりますので、医療機器の載せ替えや、隊に合わせたレイアウト変更も簡単にできるのが魅力になります。まさに新時代の救急車と感じます